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Pianist 池田みどり

ピアニスト池田みどりの四苦八苦をまるごとお見せします。
http://www.hi-ho.ne.jp/~midopi/

歯周病は怖い全身病

2011-10-06 | 医療
今日の健康カルチャー講義は「歯周病」についてでした。

日本における歯周病の罹患者数は8000万人以上と推定され、30歳で80%以上の人が歯周病と言われています。歯を失う原因の90%以上が、歯周病です。歯周病は自然治癒することがなく、かなり進行するまで自覚症状もないため、気がついたときには手遅れというのが現状です。

 最近の研究で、この歯周病は、ガン、動脈硬化、肺炎、糖尿病、早産などに関係していることがわかってきました。
口の中のバイキンは胃にしか行かないと思っていると、大間違い。
 歯周病菌という細菌は全身に飛び散り、時に動脈を傷つけ血栓を作ります。心臓で起これば「心筋梗塞」、脳の場合は「脳梗塞」を起こす危険性があります。
 誤嚥性肺炎の原因にもなります。
 歯周病菌は毒素(LPS)を出し炎症を起こします。このことによって、インスリンの働きを阻害し、糖尿病を悪化させます。また逆の場合もあり、糖尿病によって免疫力が低下している場合、歯周病になりやすく、「負の連鎖」が起こることになります。これについては、「ここが聞きたい!名医にQ」でもある糖尿病患者さんのケースを紹介していましたが、今日の講座でも参加者の関係者が、糖尿病で歯科に行ったら、歯周病がかなり悪化していたことがわかったそうです。今までの歯医者さんではわからなかったということなので、いい歯医者さんを選ぶことも大切です。

 歯周病のリスク要因は、糖尿病、喫煙、ストレス、肥満、噛み合わせが悪い、妊娠しているなど様々です。加齢もそのひとつですので、高齢者の方々は特に気をつけて歯のケアをする必要があるようです。

 年に3回ほどは、何もなくてもいい歯科医の定期健診を受けましょう。

※ここが聞きたい!名医にQ「万病のもと!歯周病」 http://www.nhk.or.jp/kenko/drq/archives/2011/10/1001.html
※ライフケア健康カルチャー講義「歯周病は、怖い全身病」 http://www.lifecarekk.com/lifecare.html
※博士と助手「口腔ケアの話」 http://www7a.biglobe.ne.jp/~doctorn/

【デイリーyokohamalab紙に掲載】
ヨコハマ経済新聞編集長でもあり、総務省地域情報化アドバイザーでもある杉浦裕樹氏が発行する、デイリーyokohamalab紙では、私のブログを取り上げていただいています。
Twitterと連携して、毎日、広範囲な最新ニュースを無料で購読できます。
※デイリーyokohamalab紙 http://paper.li/sgiur/yokohamalab

分子レベルから考える糖尿病

2011-10-01 | 医療
日本人の糖尿病患者数は1955年から1998年の間に約70倍に増加、2007年「国民健康・栄養調査」で、糖尿病が強く疑われる人や可能性を否定できない「予備群」が、合わせて2210万人と統計が出ています。糖尿病による3大合併症と言われるものには、動脈硬化(→心筋梗塞・脳梗塞)を原因とし、5年目ころからは神経障害、5~7年目ごろからは網膜症、7年~15年目ごろには腎臓障害が挙げられます。

糖は生命を維持するためのエネルギー源です。大切な血糖を下げないために、体には血糖を上げるためのホルモンがいくつか用意されています。しかし血糖を下げるホルモンは、膵臓から分泌されるインスリンしかありません。
筋肉などで糖を使うためにはインスリンが必要です。細胞膜にはインスリン受容体、細胞内にはブドウ糖を取り込む糖輸送担体(GLUT4)がありますが、肥満になるとインスリン受容体が減少し、インスリンが大量に血中に分泌されます。
なんとか血糖を正常に保とうするため、この時点では「中性脂肪」が高くなりますが、その状態が長く続くと耐えられなくなり、逆にインスリンが減少し血糖は上昇、糖尿病と診断されます。
血糖が高い状態が続くと血中のブドウ糖とタンパク質が結合し、糖化反応(メイラード反応)が起こります。糖化たんぱくは酸素と反応し、活性酸素を生成します。特に「老化タンパク質(AGEs)」によって老化を加速させます。

糖尿病には2つのタイプがあり、インスリン依存型糖尿病(Ⅰ型)と非依存型(Ⅱ型)があります。
Ⅰ型はインスリンを分泌しなくなるため、外部から補給しなくてはなりません。自己免疫疾患の一種とされ、活性酸素が重要な原因のひとつとされます。Ⅱ型は分泌はされるが量が不十分である場合で、遺伝因子、生活環境因子と加齢です。

2010年7月1日に施行された新診断基準は、①空腹時血糖126mg/dL以上②75g糖負荷試験で2時間値200mg/dL以上③随時血糖値200mg/dL、加え補助的診断基準HbA1c(グリコヘモグロビン)は6.1%に引き下げられました。そのほか、尿中微量アルブミンなどがあります。
最近ではⅡ型の場合、食後血糖値の値の方が信憑性があるという長期追跡による研究発表がされています。

糖尿病を予防し、あるいは悪化させずに生活レベルを保てるかは、私たち自身の健康に関する意識次第です。医者頼みでは生活自体は改善できないからです。
①スロー消化の糖質を食べる②よく噛む③食後の運動④水溶性繊維(アルギン酸)を食べるなどがあります。
過食を避け、ストレスをため込まず、規則正しい生活と適当な運動をするという、基本的な生活態度を保つことは、糖尿病のみならず、多くの病気の予防策でもあります。
糖尿病患者など食事制限している場合、必要な栄養素が不足する場合があります。そのような場合は、サプリメントで補充するようにします。

※ライフケア健康カルチャー講義「糖尿病と栄養」 http://www.lifecarekk.com/lifecare.html

【デイリーyokohamalab紙に掲載】

ヨコハマ経済新聞編集長でもあり、総務省地域情報化アドバイザーでもある杉浦裕樹氏が発行する、デイリーyokohamalab紙では、私のブログを取り上げていただいています。
Twitterと連携して、毎日、広範囲な最新ニュースを無料で購読できます。

※デイリーyokohamalab紙 http://paper.li/sgiur/yokohamalab


第3回乳がんシンポジウム@昭和大学病院 動画をアップしました。

2011-09-04 | 医療

 昭和大学病院ブレストセンター長である中村清吾先生は、日本でも屈指の乳腺外科医です。8月7日に開催されたBCネットワーク・昭和大学病院共催「第3回乳がんシンポジウム@昭和大学病院」での基調講演を、Youtubeにアップしました。進化する乳がんの治療法がわかります。

 また、基調講演後に行われたパネルディスカッションでは、中村先生に加え、山内英子医師(聖路加国際病院乳腺外科部長)、津川浩一郎医師(聖マリアンナ大学病院乳腺外科教授)、山本眞基子(BCネットワーク代表)、そして司会は有働由美子NHKチーフアナウンサーです。

 先日アップした、乳がんタウンミーティング@横浜とともに、中身の濃い内容です。ご覧ください。

第3回乳がんシンポジウム@昭和大学病院 基調講演:中村清吾

第3回乳がんシンポジウム@昭和大学病院 パネルディスカッション

※BCネットワークJapan 

http://bcnetworkjapan.org/index.html
     
      


ご報告:第3回乳がんシンポジウム@昭和大学病院

2011-08-07 | 医療
 7月30日の乳がんタウンミーティング@横浜に続いての、BCネットワーク主催による乳がんイベント第2弾。今回は昭和大学病院ブレストセンターとの共催です。ここのセンター長を務める中村清吾先生は、日本でも屈指の乳腺外科。3年前にNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」で見て印象に残った外科医のひとりです。

 今回も引き続き舞台監督をさせていただきました。何回かの打ち合わせでタイムスケジュールを決め、頭の中に舞台のセッティングなどを作っておきました。またアナウンス原稿をそれに従って書きました。今回その原稿を読むのは、NHKチーフアナウンサーである有働由美子アナ。おふたりやスタッフには当日しかお会いできないので、念入りにイメージをしながら計画を立てましたが、不安もいっぱい…

 有働アナは自然体で、思った通りすてきな方でした。私は舞台上で有働さんと打ち合わせをしながら時間調整したり、原稿修正したりと、ご一緒に仕事をさせていただきました。原稿も褒めていただいて、光栄でした。

 中村先生もお顔は存じてましたが、お話するのは初めてでした。優しい方で、力仕事まで一緒に手伝ってくださいました。打ち上げでもたくさんお話ができて楽しかった。

 さて、イベントは片桐敬昭和大学学長の開会の辞に始まり、中村先生の基調講演。そしてパネルディスカッションでは、津川浩一郎医師(聖マリアンナ医科大学病院乳腺・内分泌科外科教授)、山内英子医師(聖路加国際病院ブレストセンター乳腺外科部長)、山本眞基子さん(BCネットワーク代表)、有働アナも加わりました。客席からの質疑応答では積極的なご質問をいただきました。休憩後、ニューヨーク・メンズ・クワイヤー・ジャパン(元ニューヨーク在住男声合唱団)のコーラス。ちょっとした踊りも入ったり、選曲もわかりやすくて楽しいコーラスでした。サバイバーシップ講演では大木麻梨子さんによるリンパ体操。ここでは私は即興で大木さんのエクササイズにピアノをつけました。まるきりリハーサルなしでしたが、案外評判がよくてびっくり。サバイバーシップ講演その2は美容ジャーナリストの山崎多賀子さんによる「楽しい治療中と治療後の化粧法」今度はカメラマンで手元カメラを撮影。

 みなさんには6000円以上するヒマラヤ産のバスソルトと、中村清吾先生のロゴ”Say Go!"が入ったトートバックが全員に配られました。

 スタッフにとっても、もちろん私にとっても、チャレンジのイベントでした。中村先生からはスタッフが一体になって作ったイベントとして、とても意義があったと言っていただき、ほっとしました。出演者の方々、お手伝いいただいたスタッフの方々、そして参加していただいたお客様方、ありがとうございました!

ご報告:乳がんタウンミーティング@横浜

2011-08-01 | 医療
 7月30日(土)に日石横浜ホールで行われた「乳がんタウンミーティング@横浜」ですが、盛況のうちに終了しました。

 予想以上の約220名ほどのお客様にご来場いただき、なおかつ、フラットなフロアでの対話形式ということもあり、一体感のある充実した内容でした。また、スタッフのみなさんがキビキビと動いてくださって、ひじょうにスムーズな進行で、時間通りにすべてが終了しました。アナウンスをやっていた私も安心して、全体を見ることができました。

 今回中心となって企画・制作を進めて来てくださったのが、土井卓子(たかこ)先生です。ひっぱりだこの乳腺外科医として、大学病院などでの勤務を望まれていたのでしょうが、彼女はさらに患者さんに手厚いケアをしたいと願っていました。大きな組織では、医者の異動は止むをえません。せっかく治療をしてきた患者さんにも「ごめんなさい」を言わなくてはならない。しかし湘南記念病院ではずっとそこにいて、患者を見守ることができる。さらにスタッフや後進の医師たちを育てることができる。そして土井先生はそれを実践してきました。

 今回のタウンミーティングでも、彼女の後輩医師やスタッフ、関係者がそれぞれ発言の場を与えられ、患者との対話に加わりました。外科医・看護師・製薬会社そして議員さんもいらっしゃいました。患者さんたちからも積極的な意見や質問がなげかけられました。土井先生からは患者のサンプルケースが挙げられ、この場合、手術は温存するか、ホルモン剤にするか、抗がん剤治療にするか、あるいは両方にするかなど、具体的な治癒確率も述べられ、説得力がありました。また、薬の副作用とその対処方法なども具体的に述べられました。

 第2部では、精神腫瘍科医の大西秀樹先生が、がん患者のうつなどの心のケアについてやさしく説明をしてくださいました。うつ病の判断基準や、どのように薬で対処するか、どのようにビジョンを広げるかなどのお話がありました。その後、質疑応答はさらに積極的な質問が次々と投げかけられ、大西先生はひとつひとつ丁寧に答えてくれました。

 また、即興のダンスとサックス演奏をしてくださった、黒住千尋さんとトミーGさん。みなさんに体操を指導して元気をくださった岡橋優子さんもありがとうございました。

 無料の抹茶とお干菓子サービスや、ハンドマッサージには長蛇の列ができました。受けられなかった方々には申し訳ありませんでした。

 閉会の辞では、湘南記念病院の院長からお話があり、またこのような会を設けたいということでした。また私も協力させていただければ、うれしいです。

 ※湘南記念病院・かまくら乳がんセンター
http://syonan99.net/kbhcenter/ 

 主催をしてくださったBCネットワークさん、本当にありがとうございました。
 
 8月7日(日)には昭和大学病院・上條講堂での「第3回乳がんシンポジウム」も開催します。司会はNHKアナウンサー有働由美子さんです。アナウンス原稿、やっと仕上げました。
 当日、エクササイズに併せて即興でピアノも弾くことになりました。また、大忙しです。

 ※参加のお申し込みはBCネットワークジャパンサイトよりどうぞ
http://bcnetworkjapan.org/cn16/pg173.html

乳がんタウンミーティング・シンポジウムのお知らせ

2011-07-25 | 医療
 ニューヨークの患者団体BCネットワークによる乳がん関連イベントが開催されます。ジャムズネット東京も協力することとなり、企画側として私も動いています。

 7月30日(土)タウンミーティング@横浜は米国ではよく行われている形式。オバマ大統領が人々の中に入って話し合いをする映像を見ますよね。あの形式です。ナビゲーターは土井卓子先生。乳腺外科医としてだけでなく、患者と医師の関係を改善しようとされている人気医師です。がん患者とご家族のこころのケアを専門としている精神腫瘍科で活躍し、人気講師でもある大西秀樹先生のお話も含めて、患者をサポートします。

 8月7日(日)乳がんシンポジウム@昭和は昭和大学病院ブレストセンターとBCネットの共催です。司会はNHK「あさイチ」でおなじみの有働アナウンサー。中心となるのは乳腺外科としてはもっとも有名な中村省吾先生。NHKプロフェッショナルなどでも取り上げられた医師です。こちらは講演・パネルディスカッション、乳がんサバイバーのセミナーなど盛りだくさん。

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【乳がんタウンミーテイング@横浜(医師と患者の対話形式)】 
NYの乳がん患者支援団体、BCネットワークの主催。参加者と講演者が一体となって対話を交わしていく討論形式で進行します。ジャムズネット東京が協力します。

•●開催日:2011年7月30日(土)
•●会場: 日石横浜ホール(桜木町・みなとみらい)http://www.nybldg.jp/access/
•●時間: 13:00ー16:00
•●参加費: 無料
•●プログラム
• 第1部:タウンホールミーティング『主治医から手術、薬まで、乳がん治療の選択: 対話で考える最良の医療』
•ナビゲーター:土井卓子医師(湘南記念病院、かまくら乳がん甲状腺センター長)
•第2部:講演:『乳がんとこころのケアー』
•大西秀樹医師埼玉医科大学国際医療センター精神腫瘍科、サイコオンコロジスト
•●詳細: http://bcnetworkjapan.org/index.html
•●お申し込みは http://bcnetworkjapan.org/cn16/pg177.html

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【第3回乳がんシンポジウム@昭和大学病院】
乳がん外科医として全国的な知名度の高い中村清吾医師を中心に、パネルディスカッション、乳がんサバイバーによる講演など盛りだくさんの内容。総合司会はNHKアサイチでおなじみの有働由美子アナ。

•●開催日: 2011年8月7日(日)
•●会場: 昭和大学 上条大講堂(旗の台)http://www.nihs.go.jp/drug/PhForum/koutsu.html
•●時間: 13:00~16:30
•●参加費: 1000円
•●プログラム
•基調講演:
•『日米の最新の乳がん検査・治療法について』
•中村清吾医師(昭和大学乳腺外科教授・ブレストセンター長)
•パネルディスカッション
•議題:『どんな新しい乳がん検査法や治療があるの!』
•津川浩一郎医師(聖マリアンナ医科大学乳腺外科教授、部長)/山内英子医師(聖路加国際病院乳腺外科部長)
•コーラス:NYMC-TOKYO New York Men's Choir-Japan(元ニューク在住男声合唱団)
•サバイバーシップ講演
•『リンパ浮腫にならないリハビリエクササイズ』
•大木麻梨子氏(乳がんサバイバー、リンパ浮腫対策委員会)
•『化学治療中も治療後もイキイキ過ごす為の美容法』
•山崎多賀子氏(乳がんサバイバー、美容ジャーナリスト)
•総合司会:有働由美子アナウンサー (NHKチーフアナウンサー)
•●詳細: http://bcnetworkjapan.org/index.html
•●お申込みは http://bcnetworkjapan.org/cn16/pg123.html

ためしてガッテン流 熱中症対策

2011-07-14 | 医療
 暑いです。空気が重い。夜は寝づらい。熱中症対策が叫ばれてます。
 そんな中、ためしてガッテンで「熱中症で死ぬもんかスペシャル」を見ました。

 水分補給とともに定着してきたのが塩分補給です。しかし、これにはまちがいが…塩分補給の重要性を20年前に提唱しだしたのが信州大学の能勢博先生。「夏だからと言って塩分を意識して取るのは、実はまちがってるんです」

 ここには落とし穴があって、夏に大量の汗をかいた場合塩分も一緒に失われるため、塩分補給が必要だと云っていたのですが、普段の生活ではそれほどの塩分は失われません。これで余計に塩分補給してしまうと、過剰な塩分から高血圧のなる可能性が出てきてしまう。30分から1時間ほど玉の汗が出続けて、その汗を洗った上で肌をなめてみて、それでも塩っぱいときは、塩分補給が必要だということです。

 適度な運動をすることで汗が出やすくなり、熱中症になりにくくなりますが、ただ運動するよりもっと効果的な方法があるそうです。それを提唱しているのも、能勢先生。それが、なんと「牛乳」。含まれているタンパク質によって血液中にアルブミンが増えると、血液中の水分を保持し血液量が増えるという理由だそうです。速歩き30分後、牛乳を300mlとることで、塩分もタンパク質も含まれているため、暑さに強くなるんだそうで。

 さて、熱くなった時保冷剤でどこを冷やしますか?ふつうはオデコかな?でもさらに涼しく冷やすツボって、あるんです。首・わきの下、股の内側が気持ちよくななる程度冷やしてあげると効果的。これは救急医療の専門書でも書かれていることなんですって。

 ※ためしてガッテン http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20110713.html 

世界初の全身麻酔~乳がん手術:華岡青洲

2011-07-12 | 医療
 
 最近面白く見ているのが「あっぱれ!江戸のテクノロジー」です。田中久重のからくり人形・万年時計は、ぜんまいだけでこれだけのことができるのかとびっくり。大野弁吉-箱形写真機は世界に2年の遅れしか取らずに写真機を開発。そして華岡青洲は世界初の全身麻酔を成功させ、乳がん手術をした偉大な医師だったんですね。

 華岡家は代々の薬屋。漢方などに馴染んでいた青洲は西洋の薬学も勉強し、独自にトリカブトなどを使った全身麻酔「通仙散」を開発します。さらにメスなども自分なりのデザインでハンドメイド。常に進歩を目指していたようです。彼の手術の記録がありますが、おびただしい数をこなしています。

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 昨年同様、ニューヨークNPO法人BCネットワークによる乳がんのシンポジウムを開催します。どちらもジャムズネット東京が共催しています。
http://jamsnettokyo.web.fc2.com/
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【乳がんタウンミーテイング@横浜(医師と患者の対話形式)】  
NYの乳がん患者支援団体、BCネットワークの主催。参加者と講演者が一体となって対話を交わしていく討論形式で進行します。ジャムズネット東京が協力します。

•●開催日:2011年7月30日(土)
•●会場: 日石横浜ホール(桜木町・みなとみらい)http://www.nybldg.jp/access/
•●時間: 13:00ー16:00
•●参加費: 無料
•●プログラム
• 第1部:タウンホールミーティング『主治医から手術、薬まで、乳がん治療の選択: 対話で考える最良の医療』
•ナビゲーター:土井卓子医師(湘南記念病院、かまくら乳がん甲状腺センター長)
•第2部:講演:『乳がんとこころのケアー』
•大西秀樹医師埼玉医科大学国際医療センター精神腫瘍科、サイコオンコロジスト
•●詳細: http://bcnetworkjapan.org/index.html
•●お申し込みは http://bcnetworkjapan.org/cn16/pg177.html

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【第3回乳がんシンポジウム@昭和大学病院】
乳がん外科医として全国的な知名度の高い中村清吾医師を中心に、パネルディスカッション、乳がんサバイバーによる講演など盛りだくさんの内容。総合司会はNHKアサイチでおなじみの有働由美子アナ。

•●開催日: 2011年8月7日(日)
•●会場: 昭和大学 上条大講堂(旗の台)http://www.nihs.go.jp/drug/PhForum/koutsu.html
•●時間: 13:00~16:30
•●参加費: 1000円
•●プログラム
•基調講演:
•『日米の最新の乳がん検査・治療法について』
•中村清吾医師(昭和大学乳腺外科教授・ブレストセンター長)
•パネルディスカッション
•議題:『どんな新しい乳がん検査法や治療があるの!』
•津川浩一郎医師(聖マリアンナ医科大学乳腺外科教授、部長)/山内英子医師(聖路加国際病院乳腺外科部長)
•コーラス:NYMC-TOKYO New York Men's Choir-Japan(元ニューク在住男声合唱団)
•サバイバーシップ講演
•『リンパ浮腫にならないリハビリエクササイズ』
•大木麻梨子氏(乳がんサバイバー、リンパ浮腫対策委員会)
•『化学治療中も治療後もイキイキ過ごす為の美容法』
•山崎多賀子氏(乳がんサバイバー、美容ジャーナリスト)
•総合司会:有働由美子アナウンサー (NHKチーフアナウンサー)
•●詳細: http://bcnetworkjapan.org/index.html
•●お申込みは http://bcnetworkjapan.org/cn16/pg123.html

貧血って怖かったんだ…

2011-07-08 | 医療
 「貧血」ってフラフラするとか寝起きが悪いとか、そんなことで済ませてないですか?医師からは「まあ、軽い貧血ですね」と言われて、「そうか、軽いから、なんてことない」って思いがち。病気ではなかったとしても、体は貧血のため予想以上に必死になってるんです。それが病気の引き金になることもあります。

 貧血は酸欠です。赤血球に含まれるヘモグロビンの量が減少した状態で、全身が酸欠状態になります。どんな症状があるかと言うと…
 ・神経機能:疲れやすい・集中力がない、頭痛、朝起きられない
 ・粘膜機能:のどや鼻がつまる・口唇炎・アレルギー・しわ・消化不良
 ・心肺機能:同期・息切れ・頻脈・心肥大
 ・その他:爪がもろい・微熱・手足の冷え・顔色が悪い・毛が抜けやすい
 
 病院では貧血の検査の場合、血清鉄の検査をしますが、これは数値が変化しやすいため、重大な炎症などを見逃すことがあります。
 ドイツ・ウルム大学病院内科のHermann Heimpel教授は、確実なパラメーターとなりうるのはフェリチン(貯蔵鉄)である」と発表しています。

 おろそかにされているのが神経症状です。脳の基底核・黒質には肝臓に匹敵するほどの鉄が含まれていますが、低下すると、精神不安定・集中力の低下・イライラ・全身倦怠などを引き起こします。
 特に乳幼児が鉄欠乏性貧血になると、認識力の非可逆的障害(回復しない状態)を引き起こす可能性があります。これは成人しても善悪が認識できない状態を引きずることになります。
 2004年Adolscent Medicine(医学誌)に発表されたパリ病院Eric Konofal博士らの研究では、ADHD(注意欠陥多動性障害)がフェリチン値に関与し、鉄を補充することで改善するという結論を出しています。

 現在、大きな問題になっている「うつ病」や「犯罪の多発」「非行化」「家庭内暴力」など、意思の弱さと片付けずに、フェリチン値の検査で、鉄を補充することもひとつの解決法かもしれません。特に妊娠中の女性の鉄の補充によって、アトピーや上記の問題にも、朗報が得られるようになることを、切に願います。

 病気になってからより、体に対する認識を深めることで、人生を自分で選択し、幸せな毎日を過ごしたいものです。

 ※ライフケア健康カルチャー講座・基礎編
 『自覚症状がないのが”貧血”です』

歯周病ってそんなに怖かったんだ…

2011-06-26 | 医療
 ためしてガッテンは「免疫力を低下・突然死を招く感染症」というタイトル。その感染症と言うのが、日本人の7割の人が感染しているという歯周病。この歯周病の細菌が、糖尿病と密接に関わり、心臓病や脳梗塞の発生率を2倍以上に増やし、手足の切断の可能性もあるというバージャー病の原因ともなっていることがわかっています。

 歯周病菌が増えるとマクロファージがそれと闘おうとします。さらに歯周病菌が増えるとマクロファージは仲間を呼ぼうとするために、番組でなづけられた「阻害君」を出します。それを合図にマクロファージが集まってきますが、実はこの阻害君が、インスリンの働きを悪くするために、糖尿病が悪化するのです。いろいろな治療をしてもなかなか治らなかった糖尿病患者が、歯周病を治療することで改善されたそうです。

 また、この歯周病菌のひとつであるジンジバリスは、血小板に入り込んで全身にまわります。このジンジバリスは血小板や赤血球を塊にして、血栓を起こすことがあります。心臓の近くでおこれば心筋梗塞、脳の近くで起これば脳梗塞になります。

 番組で調べたところ、歯磨きに自信のある人でも8割の人が歯周病でした。その原因が3つあります。
 1.磨き残し:ゴシゴシ洗いは磨き残しをしがちです。音波電動ハブラシなどで歯の間も残さずに磨くのが、歯医者さんのお勧めのようです。
 2.タバコ:ニコチンによって酸素不足の環境はジンジバリスには好都合な環境です。歯周病が悪化しやすくなります。
 3.歯医者さんに行きましょう:歯に自信があって定期健診をさぼっていると、歯周病がすすんでいてもわかりません。1年に1回から2回は、歯石チェックに歯医者さんに行きましょう。

 ※ためしてガッテン http://www9.nhk.or.jp/gatten/archives/P20110622.html