歯歯歯日記

歯科医院の仕事の傍ら、感動した・印象に残った出来事、歯の知識そしてワンちゃんのことなどそこはかとなく書き綴っています

歯周病と体

2012年02月29日 | 歯歯歯豆知識

 

 

『歯周病治療で肝機能改善 非飲酒者も発症の脂肪肝炎』共同通信社より今月配信された

記事です。 

   以下本文

 

飲酒しない人も発症する非アルコール性脂肪肝炎(NASH)患者が歯周病菌を保有する割合は健康な人の約4倍と高く、歯周病の治療で肝機能が大幅に改善することを22日までに、横浜市立大や大阪大などの研究チームが突き止めた。

 研究チームによると、歯周病と心臓病や脳卒中との関連は指摘されているが肝炎では初めて。チーム長の中島淳(なかじま・あつし)横浜市立大教授(消化器内科)は「脂肪肝の人は肝炎に進行させないように、口腔(こうくう)内を衛生に保つことが大切だ」と話している。

 NASHは成人男性の3人に1人程度とされる脂肪肝の人のうち、1~2割を占める。進行すると肝硬変や肝臓がんを引き起こし、肥満との関連が指摘されているが、発症メカニズムは解明されていない。

 研究チームがNASH患者102人の歯周病菌を調べたところ、保有率は52%で健康な人と比べて約3・9倍だった。また肥満状態のマウスに歯周病菌を投与すると、3カ月後に肝臓が平均約1・5倍に肥大化。肝炎が悪化するなどした。

 歯周病のNASH患者10人に歯石を除去したり抗生物質で歯茎の炎症を抑えたりして治療した結果、3カ月後には平均すると肝機能の数値がほぼ正常になった。

 研究成果は16日付英医学誌の電子版に掲載された。

※英医学誌はBMCガストロエンテロロジー

 

心臓病・脳卒中の病気の例の他に、今回は上記のような記事が発表されました。

お口の中はあらゆる器官への入口です。

衛生状態を良好に保つのが健康への第一歩です。

寝ている間に口腔内に排出される歯周病の滲出液は手のひら一杯分

不潔な状態の場合、細菌をそれ以上毎晩摂取(飲んでいる)ことを考えてみてください。

あなたはそれでも、お口の中のお手入れを怠りますか?

それとも、これから始めますか?

 

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『はちみつ』議論

2012年02月25日 | 歯歯歯豆知識~キッズ・ベビー~

子育て中のママ~子育て卒業生まで、

『赤ちゃんのときははちみつを与えてはいけない』

そんなの常識でしょ・・・みんなそう答えるでしょう

 

そうです。

それではなぜ赤ちゃんに蜂蜜を与えてはいけないのでしょう。

 

もともとハチミツは熱処理をせず香りと味をたのしむものです。

しかしながら元来のハチミツにはボツリヌス菌の元が含まれており

消化能力が低い(離乳食の消化の練習中の)乳児は、ボツリヌス菌の毒素に勝てない・

よって体力や消化能力のつく1歳ぐらいまではハチミツを与えないほうが良い、ということです。

 

 さて、先日、知人の紹介で某会社の販売員の方が健康ジュースを売りにいらっしゃいました。

ある野菜が主成分なのですが透明に近い液体でさらっとしたハチミツ味です。

『こどもから大人まで安心して飲める。』

『健康に良いので自分も赤ちゃんにも哺乳瓶で与えていた。』ということでした。

確かに甘みも薄く、大人には良いのかもしれませんが、赤ちゃんにというとこれは問題です。

 

第一に熱処理をしていない蜂蜜が入っていればボツリヌス菌の心配。

第二に熱処理をしてあるハチミツであっても他の成分が含まれている可能性があること。

(安い値段のはちみつには健康にを及ぼすショ糖が多く含まれていたり、 まれに異性化糖が添加されている事がある)

第三にいずれにしてもハチミツは虫歯になるリスクがあるということです。

 

はちみつは砂糖と違って虫歯にならない、と思っていませんか?

ハチミツの主な成分は糖類で、約80%を占めます。残りの約20%のほとんどが水分です。

この糖類は、花の蜜の主成分であるショ糖が分解したブドウ糖と果糖がほとんどを占めます

 

つまり、はちみつは立派なショ糖類ということになります。

 

お口に入れば虫歯菌の格好のエサになります。

哺乳瓶で液体を摂取している年齢のお子さんにはあまりお勧めできません。

年齢と必要量を考えた上お子様に与えるのが一番良いでしょう。

 

 

 

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院内新聞をつくりました!

2012年02月20日 | 日記

 

先週は2日連続で雪景色の朝を迎えました 

めったに雪の降らないこの地域にしては、大変珍しいことです

寒さとともにインフルエンザも流行中

すでに花粉も散来しているようです

 

 

先週、読売新聞にこのような記事が出ました。近くには教科書等にも登場する『虎塚古墳』もあり、

このような正倉院と同型のものの出土は歴史を紐解く大きな手がかりとなりそうですね。

未知の世界に心ときめく今日この頃です。

     十五郎穴横穴墓群で『帯執金具』が発見されたという記事

    詳しいことは虎塚古墳もふくめこちらのページからごらんいただけます。

    http://www.city.hitachinaka.ibaraki.jp/soshiki/56/

 

                                                  写真下に続く

      

 

新聞といえば・・・、

院長より『今年は院内新聞を発刊しよう』という提案がありました。

私が編集長もどきを兼任ですか

そうなれば、院長はもちろんスタッフにも持ち回りで記事を書いていただきますが

締め切りはびしっと厳しくさせていただきます!!

ということで、院内新聞作りがスタートしましたが、

最後の最後まで締め切りギリギリ粘っていたのは予想通り、院長でした

 

院長の先週1週間はCT導入にデンタルショーでの発表準備。プレゼン用パワーポイント作成。

連日、仕事の後は徹夜状態だったのは存じていますが、初回から甘んじて・・はまずいかと

『締め切り』を連呼させていただきました。

 

またミシェルままの仕事は増える一方ですが、苦にせずぼちぼち続けてゆこう~と思っています

・・・というわけで、初版出来上がりました。

 

このブログの名称そっくり、その名も『歯歯歯新聞』

キッズクラブのご家庭にはもれなく郵送いたします。

通常いつでも院内で配布いたしております。

いちどご覧あれ~

   第一号  (第二号予定は4月です)

 

 

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最新型CT導入

2012年02月14日 | 歯歯歯豆知識

 

今週いよいよ当院でも歯科用CTが導入されます。

半年間かけて国内で販売されているすべての歯科用機種を見学・研究を重ねた結果

昨年末販売された最新型機種『YOSHIDA トロフィーパンPRO』を

導入する運びとなりました。

従来のCTと大きく違う点が幾つかあります。

 撮影場所によって大きさを変えられる(8種類の大きさ対応)

 現在心配されている被爆線量が国内最小。

 顎の関節まで3Dで確認が可能

 

インプラントはもちろん顎関節診断・矯正分析・一般治療まで幅広く詳細なデータを得ることが出来ます。

 

 

以前はインプラント術前CTを他病院にて撮影していただきましたが、来週より院内で撮影が可能になります。

保険適応には症例が限られておりますので、詳細な写真が必要な場合、本人が希望する場合など自費にてご案内させていただきます。

より良い医療を提供するために皆様のご理解とご協力をお願い申し上げます。 

 

 

 

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歯の色はどうして変色するの?

2012年02月08日 | 歯歯歯豆知識

 

歯はもともと白くなく、わずかに黄色味を帯びた色をしています。

肌の白さが人によって違うように、歯の色にも個人差があります。

また、人種によって歯の組成が違うことも分かっています。

それでは、変色する原因はなんでしょうか?

次のようなものが挙げられます。

 

 

  毎日食べる食べ物やのみもの嗜好品(タバコやお茶など)によって、歯の表面や

   その奥にまで色素が入り込みます。

   これはある程度歯磨きやクリーニングで取り除くことができますが、長年蓄積した色や

    加齢による変色を取り除くには限界があります。

  神経をとったあとの歯は水分を失い日に日に色が黒ずんできます。

   また、詰め物の金属によって変色を起こす場合があります。

  間違ったお手入れ、歯ぎしり、加齢による摩耗、酸蝕症などによってエナメル質が

   薄くなり象牙質が剥き出しになってしまう変色。

  先天的な疾患、または幼少期の抗生物質によって生えてきた時から

   色が黒いなど歯が変色を起こす場合があります。

 

これらの治療法としてホワイトニングがあります。

差し歯にしようか?もう色はどうにもならない諦めている…そんな方

ぜひご相談ください。

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