歯歯歯日記

歯科医院の仕事の傍ら、感動した・印象に残った出来事、歯の知識そしてワンちゃんのことなどそこはかとなく書き綴っています

酸蝕症 

2010年01月25日 | 歯歯歯豆知識



酸蝕症という症状を聞いたことがありますか?
酸によって歯が溶ける状態で、原因は、炭酸・果物の酸などの食べものといわれています。

身近に聞く症状として、冷たいものを食べた時しみる知覚過敏や、さらにエナメル質が透明度を増したり、ひどいと象牙質がむき出しになり歯が黄色~茶色になっていく・・・というようなものがあります

以前、『pH5.5の境目』(2009.6月)についてお話しました。
pH5.5を境にエナメル質は溶け出すことがわかっています。

それでは、実際どの様な食品・飲み物が影響するのでしょうか?

もっとも酸性に位置づけられているのがコーラ pH2.2~3.0といわれています

お酒はどうでしょう~
以下列記してみましょう

ビール  pH4.0~
日本酒 pH4.5~4.9
梅酒 pH2.8~3.5
赤ワイン pH3.0~4.0
焼酎 pH3.2~4.0

銘柄、種類によって異なるため幅はありますが、かなりの酸性であることがわかります


それでは、問題となったスポーツドリンクを見てみましょう

スポーツドリンク pH3.5~3.8
黒酢ドリンク pH2.9~3.3
オレンジジュースがpH4.0程度ですから、オレンジジュースより酸性が強く、黒酢ドリンクとの間にあることがわかります。

健康に良いといわれているものが、実は強酸で歯にダメージを与えていることがあります。
しかしながら、毎日の食事で酸を避けることは出来ません。
運転・スポーツ・勉強しながらだらだらと飲み続けるのは、もっとも酸蝕症になりやすい行為です。

毎日使う歯を酸蝕から緩やかに守るために、
時間と摂取量を決める
酸の強いものをとったら、水でうがいする
再石灰化を促す乳製品を一緒にとる
お茶や紅茶でさえ、厳密に言えばやや中性より酸性に傾いているといわれています

少しでも中和させることが酸蝕症の進行を遅らせる秘訣でしょう
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