元来、歯痛は治るのが当たり前。
痛いから来たのにこんなに長引くのはなぜなのか?
痛みが3か月も引かない。
このような訴えを聞いたことのある方、または経験なさったことのある方も
いらっしゃるでしょう。
歯は骨の中から、歯の中心部にある歯髄という部分に神経や血管が通っています。
それが根の先や歯髄、または歯肉と歯の間などの痛いという感覚となって歯医者に
行くこととなります。
神経をとったり、虫歯を詰める、歯槽膿漏の治療をする、など
歯の痛みの原因を取り除くことが第一ですが、それでも1か月~3か月もいたみが
持続するケースが、現代人には増えているようです。
このように痛みのひかない方が頻繁に訪れる「口腔顔面痛外来」
なる診療科が大学病院などにできています。
歯の痛みか否か。
原因が歯とは限らない、しかし歯が痛いと感じる。
このような歯が原発とは思われない歯の痛み。
古くは1979年海外で「非定型歯痛」という言葉が用いられたのが最初です。
報告されている例を挙げますと、
① 肩の痛み、ひどい肩こり、首の痛み、などからの歯の痛み。マッサージで軽減した。
② 虫歯で一般歯科にかかり、詰め物をした。それでも痛みがひどく神経をとった。
それでも痛みが激しく最後は歯を抜いた。
しかし、ないはずの歯が痛む・・・という訴え。
③仕事のストレス・家庭内の悩み事・体調不良などによる歯の痛みとしての訴え。
④心臓の病気が原因と思われる歯痛。
など、原因が多方面からの痛みを訴えています。
長期間の痛みに不安を抱いている方は、かかりつけ医師・歯科医師に相談してみましょう。