
さて、帝釈天の参道へと戻る。
この参道は、あの「男はつらいよ」の中に必ず登場する。
この葛飾柴又が、寅さんの生まれ育った町であり、腹違いの妹・さくらが暮らすおじちゃんの店が帝釈天の参道にあるからだ。
映画の第1作から第4作まで使われた店「柴又屋」が老朽化のため建て替えられ、改装後「とらや」を屋号にしたため、映画の中の「とらや」は第40作から「くるまや」という屋号に変わった。
帝釈天に一番近い草だんご屋は「亀家」で、次が「吉野家」、そして「とらや」「大和家」「高木屋」がある。
「高木屋」は、第5作め以降ロケに使われた店で、参道の両側に店を構える。
南側の店は、専ら草団子の土産を売っていて、テーブル席はあるものの、寅さんのための予約席となっており、食べるには北側の店を利用する。
草だんご(5粒)、焼きだんご(2本)、磯おとめ(2本)とも、それぞれ300円だ。
入ってすぐ、食券を買い、空いてる席につく。
すぐに、三角巾を被り、割烹着姿のおばさまが食券を取りに来る。
テーブルに置かれたお茶は飲み放題だ。
ちなみに、今回、お団子セット500円(下写真)を頼んだ。
焼だんご、草だんご、磯おとめを一度に堪能できる。
ほかに、おでん、茶めし、あんみつ、くず餅なども商っている。
柴又駅に戻ると、電車が出たばかりで、時間が少しある。
ちょっと商店街をぶらついてみると、下町特有の店が並んでいた。
駅前広場に立つ寅さん像は、毎作、映画の最後に柴又を去る寅さんの雰囲気を伝える。
いつも、マドンナに恋をして、これでカタギになって団子屋を継ぐというストーリーを勝手に想像し、それが失恋で夢がしぼみ、失意のうちに、マドンナと、さくらをはじめとする柴又の人たちの幸せを祈りながら、テキヤ家業の旅に出る。
帰りの京成本線、電車が押上の地下へ入ろうとするころ、ふと、車窓から空を見上げると、建設中の東京スカイツリーがシルエットで浮かんだ。
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