
埼玉へドライブ。とはいっても、用事がなければドンヨリした雨模様の天気に出かけることはない。ものはついで、といいながら、小江戸・川越に立ち寄って「鰻」を食べた。お店は天保3年創業という「いちのや」。西麻布や神泉に支店を持つ老舗だけに、値段も蒲重の2段重ねで四千円、当店おすすめの鰻重(菊)で三千六百円。鰻のぼりを狙ったからって、寒気に曝された懐具合では、鰻重(松)二千六百円がせいぜい、私はこの際、邪道といわれつつも、ひつまぶし二千七百円にした。まあ、それなりに美味しかったけど、メニューに貼ってあった「吟味した鰻を仕入れているため、高騰が続き値上げしました」のメモが気になる。帰りがけに「国産ですか?」と聞いてみると、「主人が厳選して仕入れているので判りません」という。釈然としないまま店を出て、いささか腹がシクシクと痛んだ。
最近のスーパーでよく見かけるのは「台湾産 静岡県内加工」。
おそらく台湾産の鰻を輸入して、静岡県内の業者が蒲焼にしてスーパーに卸しているのでしょう。
これをもって、わざわざ「台湾産 静岡県内加工」なんて書くのもどうかと思います。
老舗とはいっても、分かりませんよね。