ひとり旅

法律で食べていくことになった趣味人の日記です。

天然記念物

2005-08-03 10:32:25 | 日常・その他
うちに架空請求のハガキが届きました。
いやあ、久々に見ましたよ架空請求。面白いからつっこんでみましょう。


事前通知書
このたび、貴殿がご利用されました販売業者様より民法643条に基づき
当事務所が受任いたしましたのでご通知します。
以前、貴殿が通信販売で購入されました商品に対し、
販売業者様からの催促にも返答がなく、当事者間での解決が見込めないため、
裁判所へ提訴し、正式に7月20日に受理されました。
後日、正式に裁判所から出廷命令が通達されますので裁判所の指示に従い、
指定の裁判所への出廷となります。

裁判取り消しを希望される方のみ、
裁判取り下げ期日8月5日までに当事務所に連絡ください。

百瀬弁護士事務所



どうにも日本語が不自由なので読みにくいですね。
当事務所は「何を」受任したんでしょうか?
「商品に対し」はどこにかかってるんでしょうか?
利用した販売業者ってどこですか?
裁判所が「非・正式」に受理することってあるんですか?
提訴した裁判所ってどこですか?

で、「裁判取り下げ期日」ですよ。そんなもんあるんでしょうか。

民事訴訟法第二百六十一条(訴えの取下げ)
訴えは、判決が確定するまで、その全部又は一部を取り下げることができる。
2 訴えの取下げは、相手方が本案について準備書面を提出し、
弁論準備手続において申述をし、又は口頭弁論をした後にあっては、
相手方の同意を得なければ、その効力を生じない。
ただし、本訴の取下げがあった場合における反訴の取下げについては、
この限りでない。


つまり被告が応訴して口頭弁論手続に入るまでは原告はいつでも取下げ可能です。

んで、極めつけが「百瀬弁護士事務所」ですよ。

弁護士法第二十条(法律事務所)
弁護士の事務所は、法律事務所と称する。


さすが百瀬弁護士。仕事を始める前にすでに違法行為です。
たとえていえば、のび太がテストの名前の欄に

野比のび犬

と書くようなものです。


昨日まで本当に修羅場だったので、
こういうバカバカしいことやるとほっとします(笑)。
京都行ってこよ。