外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

2019年チュニジア・トルコ・イタリア旅行記(31)~イタリア南部バジリカータ州への旅・アリアーノ行きのバスチケット購入編~

2020-10-20 19:07:45 | イタリア

 

翌日アリアーノに行く手段を調べようとマテーラの宿を出た私は、先ほど通ってきた街の中心部に戻り、宿のフロントで紹介してもらった旅行代理店に行った。(前回の話

 

その旅行代理店では、「うちはパッケージツアー専門だから、向こうにある別の代理店に相談してみて」と言われたので、そちらに向かって歩いていると、通りがかりのおじさんと目が合った。せっかく目が合ったので、ここはひとつ「おじさん方式」でやってみようと思いたち、「すみませんが、アリアーノ行きのバスがあるかどうかご存じですか?」と尋ねたら、「あの売店で聞けばいいよ」と、バスターミナルのそばにある売店を教えてくれた。

 

お礼を言って、その売店に行ってみたら、そこには第2のアンジェロ(天使)がいた。

 

店番をしていた若い男性が、先ほど宿探しでお世話になったアルベルゴ・ローマの受付の男性に負けず劣らず親切だったのだ。アリアーノ行きのバスについて訊いてみたら、「大通りを渡った向こう側にあるタバッキ( 煙草を置いている商店)がバスのチケットを扱っているから、あそこで聞いてみたらいい」と教えてくれた上、「アリアーノからマテーラに戻ってきた時の宿が必要なら、B&Bをやってる知り合いに聞いてみてあげるよ」と電話してくれたり、そこがダメだったら、たまたま店に買い物に来ていた常連客の女の子に宿探しを手伝うよう頼んでくれたり、なんだか想像を超えた面倒見の良さを発揮してくれたのだ。常連の女の子もこれまた親切で、私に付き添ってホテル探しを手伝ってくれようとした。マテーラ、素晴らしいところなんじゃないだろうか・・・

 

お世話になってばかりでは悪いので、お店の中で目についたサボテン風味の飴を買ってみたが、1ユーロしかしなかった。

 

これ。友人へのお土産にしたので、味は不明。

 

 

アラブ諸国で夏場によく出回るウチワサボテンの実のエキスが入っているらしい。ウチワサボテンは、アラビア語では「ティーン・ショウキー」( التين الشوكي)とか、「サッバール」(الصبار)等と呼ばれるが、イタリアでは「フィーキ・ディ・インディア」(fichi d’India=「インドのイチジク」)と呼ばれ、シチリアを中心に南部で食べられているらしい。私は食べたことはないが、美味しくて栄養も豊富だとか。(参考

 

買ってないけど、ザクロの飴もあった。ザクロも中東のイメージが強い果物だが、イタリアでも特に珍しいものではない。地中海沿岸だしね。

 

 

ヨルダンの首都アンマンの市場のサボテン売り

 

 

ちなみに、翌日歩いていて、別の売店に「HOTEL INFORMATION」と書かれた張り紙がしてあるのを見かけたので、もしかしたらマテーラでは、売店がツーリストインフォメーション的な役割を果たしているのかもしれない。

 

教えられたタバッキに行ってアリアーノ行きのバスのチケットがあるかどうか尋ねたら、事情に通じた女主人らしき風情のあるカウンターの中の女性が、丁寧に教えてくれた。彼女の話によると、マテーラからの直行便はないが、翌日14時発のサンタルカンジェロ行きのバスに乗って終点まで行けば、同じバスがそこでアリアーノ行きの便に変わるから、それに乗って運転手さんにアリアーノに行きたいと伝えればいいとのことだった。つまり、そのバスに乗ればサンタルカンジェロ経由でアリアーノまで行けるわけだ。但し、このタバッキではサンタルカンジェロまでの4.8ユーロ(600円弱)のチケットしか売っていないということなので、ひとまずそれを買って、追加料金は運転手さんに直接払うことになった。翌々日のアリアーノからの帰りのバスについては、便があることは確実だが時刻はわからない、向こうで確認してからチケットを買えばいいと言われたので、その言葉を信じることにした。

 

とにかく、翌日アリアーノに行けることになったので、1泊分宿を予約することにした。僻地のアリアーノで宿が見つからないと野宿だからな・・・

 

ネットで調べておいたアリアーノ唯一の宿泊施設だと思われるB&B「ラ・カーザ・デッラメリカーノ」(La casa dell'Americano、「アメリカ人の家」)に電話を入れたら、あっさり予約できた。シャワー・トイレ付きのシングルが1泊35ユーロ(4300円強)。マテーラよりさらに安い。リストランテが階下にあるらいしので、夕食はそこでとってもいいかもしれない。

 

「アメリカ人の家」のHP

http://www.casadellamericano.it/

 

 

アンジェロたちのおかげで翌日の段取りを全て終えることが出来たので、どこかで手早く夕食を取って、早めに宿に戻って休むことにした。近くのスーパーで必需品のワインなどを仕入れてから、目についたヘルシーフード系のバールで豆のスープとパンを食べ、ビールを飲んだ。

 

 

「グリーン・フード」というお店。当然ここの店員さんも感じがよく、親切だった。チップは置かなかったが。

 

 

雑穀粥のような味わいで、パンも手作りっぽい香ばしさ。ビールは私の好きなイタリア製の「ナストロ・アッズッロ」(Nastro Azzurro=「青いリボン」)だ。疲れた心身に染みわたる・・・

 


9時前に宿に帰って、シャワーを浴びて洗濯し、久しぶりにテレビをつけてイタリアの長寿番組「モンタルバーノ警部」を見ながらワインを飲んだ。明日は午前中にサッシ観光、午後はアリアーノに移動しなければならない。また長い一日になりそうだ。がんばろう・・・

 

(続き)

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2 コメント

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Michiさん (Zhen)
2020-10-21 23:44:08
サボテン、食べたことないです。イメージ的には、トゲが刺さって痛そうだけど、丸ごとかぶりつく訳じゃないから大丈夫ですよね。味と食感に興味あります。

それにしても、行くところ行くところにアンジェロがいるのではなく、Michiさんが、男をアンジェロに変えちゃうんですよ、きっと。

サッシ観光のお話、楽しみにしています!


Zhenさんへ (Michi)
2020-10-23 14:21:14
サボテンは、シリアやヨルダンなどでは皮をむいたのが売られていました。瑞々しくて美味しいらしいです~

え~、私がアンジェロを製造・・・・でも、マテーラ以外ではあんまりそういうことは起こらなかった~

次はようやくサッシ観光に入ります~長い道のりだった・・・

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