外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

2022年イタリア・ヨルダン・トルコ周遊記(24)~アンカラ旧市街の市場見物~

2023-11-21 19:35:45 | トルコ

 

 

アンカラ滞在2日目は、市場やその周辺の歴史的地区などを見物した後、シリア人街に足を延ばした。

 

アンカラに観光に行く人はあまりいないと思う。アンカラはトルコの首都で、国の政治の中枢ではあるが、古くから国際的な大都市として栄えたイスタンブールと違って、見どころが少ないからだ。私も過去に一度だけ、バスの乗り継ぎのため1泊したのみだった。今回も友人に会うことが目的で、特に観光する予定はなかったのだが、せっかくアンカラに来てくれたのだからと、友人が私の好きそうな場所を案内してくれることになったのだ。自分で何も調べず、彼女の後を付いて行っただけなので、詳しい行き方や地名などはよくわからないが、悪しからず…

 

というわけで、今回は市場を見物した話。シリア人街のことは次回に書く。(まとめて書こうと思ってたけど、市場の話が長くなっちゃったから。なんでこんなに説明が長くなるんだろう…)

 

 

市場はウルスと呼ばれる旧市街にある。

 

 

バスに乗って行った。

マスクをしている人もちらほらいた。友人も私もしていた。

 

 

アタテュルク像のある広場

 

 

アンカラの鳩さんたち

 

 

トルコのゴマパン「シミット」の屋台

アンカラ産のシミットはやや濃い焼き色が特徴だが、これは焼く前の生地を水で薄めたペクメズ(葡萄シロップ)に浸すせいらしい。

 

 

屋根付きの広いウルス・ハリ市場に到着。

 

 

ここにはトルコ各地から集まった野菜や果物、魚、肉、スパイスなどの食料品を中心に、台所用品や洗剤まで、様々なものが売られている。

 

 

スパイス屋さん。唐辛子の種類が多い。

 

 

黒海沿岸地方カスタモヌのタシュキョプリュ名産のニンニク

 

 

黄色いサクランボは初めて見た。コンヤ産だ。

左側の綺麗な彩りのアンズは、「シェケルパーレ」という種類で、非常に美味しいらしい。試すべきだったか。

 

 

つぶれ桃(蟠桃)。見かけたらつい写真を撮ってしまう

 

 

美味しそうな枝付き干し葡萄。マラトヤ産。

 

 

トルコで干し柿を見たのはここが初めて。トラブゾン産

 

 

「Trabzon Cennet Hurma」(トラブゾン・ジェンネット・フルマ)と書いてある。トルコ語でフルマはデーツのことだが、柿は「Trabzon hurması」 (トラブゾンのデーツ)「cennet hurması」(天国のデーツ)などと呼ばれているらしい。トルコ北東部、黒海沿岸の街トラブゾンは柿の名産地らしい。なお、業務スーパーでトルコ産の干し柿を見つけたことがある。買ったことがないので味は不明だが。

 

これ

 

 

ヒラタケ

 

 

オクラはアラブ料理に使われるものと同様小粒だった。ブルサ産。

小さいオクラの下処理は非常に面倒なので、アンマンに住んでいた頃は下処理済みの冷凍品を主に買っていた。カイロでは、ヘタを取り除いたオクラを袋に詰めて売る農家の女性が道端によくいた。需要があるのだろう。

 

 

乾物屋さん

 

子牛肉100%のスジュク(ソーセージの一種)。アフヨン産

 

 

魚屋さん

 

 

ヨルダンの市場などで写真を撮っていると、よく通りがかりの子供や男性陣に「僕も撮って!」「オレもオレも!」とせがまれるのだが、このトルコのアンカラの市場でも同様で、気が付いたら撮影会になっていたりした。

 

 

キメ顔で勝負

 

 

オリーブの漬物を売る愉快な仲間たち

 

 

岩塩屋さんだって写りたい

 

 

 

チャイダンルック(2階建てのヤカン)の屋台

 

 

屋根付き市場の脇にペットショップ街もあった。

 

 

量り売りのキャットフード(チキン味)を250グラムとタイ製のちゅ~る類似品を買った。

タイちゅ~るは1袋45リラ(当時のレートで360円くらい)で、日本よりずっと高いが、ヨルダンよりは安かった。ヨルダンではちゅ~る類似品はどれも1袋3JD(約600円)したからねえ…

 

 

なお、2022年の6月初旬、1トルコリラは約8円だったが、今は5.13円になっている。円安だというのに、トルコ大丈夫か。

 

 

花屋・たね屋の集まる一角

 

 

 

市場の外にあったココレチの屋台。ミュージシャンじゃないです。

 

 

ココレチ(kokoreç)は羊の腸を串にぐるぐる巻きにして炭火で焼いたもの。これを刻んでパンに挟んだサンドイッチがトルコのストリートフードとして有名だが(一部で)、私はこの時、まだ食べたことがなかった。

 

 

市場を出て少し行ったところにあるチャイハネ(喫茶店)で休憩

 

 

アンカラ城がすぐ近くに見えていたが、登る根性がないので見なかったことにした。

 

 

周辺の歴史的地区を散策。あんまり何もなかったけど。

 

 

アンカラで一番古いコーヒー豆屋さん

 

 

 

バラの花壇が綺麗な公園。フリーWi-Fiがあるが、私には使えない。ちっ

 

 

水場に集まる愛くるしい鳩さんたち

 

 

鳩のエサを売るおじさん。1袋買って撒いた。日本では出来ない娯楽だ。

 

 

フレンドリーなパン屋さん

 

 

 

 

 

市場とその周辺の観光を終え、次の目的地であるシリア人街に行くべく、私達はバスに乗った。

 

 

(続く)

 

 

 

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2022年イタリア・ヨルダン・トルコ周遊記(23)~トルコでの旅について前置き~

2023-11-10 19:03:25 | トルコ

 

 

 

前回の記事では、ヨルダンのアンマンからトルコのアンカラに移動した日のことを書いたが、今回はトルコでの旅について概観する。

 

 

2022年の旅行では、まずイタリアのローマで3泊、次にヨルダンのアンマンで7泊してから、トルコに11泊し、その後に最終目的地(休養地)であるイタリアのフィレンツェに移動し、10泊してから帰国便に乗った。

 

トルコでは、行きたいところを回るために、かなりの距離を移動することになった。ヨルダンは小さな国なので(日本の約4分の1)、アンマンを拠点にして同じ宿に滞在し、そこから他都市に日帰りで出かけることができたが、トルコは大きな国なので(日本の約2倍)、そういうわけにはいかない。

 

トルコで回ったルートは、アンカラ(2泊)→シワス(1泊)→エラズー(2泊)→ワン(3泊)→イスタンブール(3泊)だ。ワンからイスタンブールは、バスを利用すると1日以上かかるので空路にしたが、後は全てバスで移動した。鉄道という手段もあるが、バスに比べたら路線や本数が少ない。トルコには高速鉄道もあって、近年運行路線が拡大しているが、2018年12月にアンカラで列車衝突事故があった際、トルコには自動列車停止システム(ATS)がなかったという、とんでもない事実が発覚したので、あまり乗る気がしない(参考)。というわけで、トルコで地方を回る時は、私は飛行機かバスを使うようにしている。まあ、トルコではバスの事故も時々あるんですけどね…

 

 

私が回ったルート

ネットで見つけた地図に初めて線を引いてみたのだが、手書きで線を引くやり方がわからず、直線になってしまった…そのため、湖を横切ったようになってしまったが、実際にはもっと遠回りのルートを取っている。なんしか、トルコの真ん中あたりのアンカラからバスでじりじり右に進んで、右端のワンから左上のイスタンブールまで飛行機でぴょんと飛んだのだ。

 

宿は、友人が予約してくれたアンカラのホテルを除くと、予約をせずに現地で探した。なにしろ、予約というものが苦手なもので。

 

旅行の計画を立てる時、これまで行ったことがなかったハタイ県アンタキヤに3泊ほどして観光し、シリア国境に近いキリスにも足を延ばそうかと思ったが、日程の関係であきらめた。またいずれ行けるだろうと思っていたのだが、ハタイは今年2月のトルコ・シリア地震でトルコ最大の被災地となり、壊滅状態になって多くの人が亡くなった。何年か後に復興してから行っても、もう元のアンタキヤとは別の街になっているだろう。地震前のアンタキヤの観光名所についての記事はこちらをどうぞ。遺跡・名所がどの程度残っているかは不明。

 

ちなみに、ハタイはかつてシリアの一部だったが、シリアを委任統治していたフランスがハタイの独立を承認し、その後のハタイ国の議会決議の結果、1939年トルコに編入されている。しかし、シリア政府にとってハタイは今も自国の領土なので、向こうで見た地図では、ハタイはシリア領に入っていた。

 

 

国際的に認められたハタイ(トルコの一部)

 

 

シリアにとってのハタイ(シリアの一部)

 

 

 

去年の旅では、トルコではSIMカードを買わずじまいだった。トルコの空港やバスターミナル、大きな広場などにはフリーWi-Fiが存在するのだが、外国人旅行者への嫌がらせのようなシステムになっていて、トルコの携帯電話番号がないと使えない。このため、空港到着時に友人に連絡を取るため、SIMカードを買う必要があったのだが、ただでさえ高いトルコのSIMカードが空港で買うとさらに割高になるという話なので(参考)、どうしようか迷った末、試みにローマで買ってあったイタリアのSIM(Windtre、有効期限内)を入れてみたら、なんとローミングして繋がったのだ。買った時にトルコでは使えないと言われたのに、なぜだろう…

 

そういうわけで、無事に友人と連絡が取れ、その後もアンカラではイタリアのSIMが利用できたのだが、アンカラを出てからなぜか使えなくなった。シワスやエラズーなどの小さい町では繋がらなくても、ワンやイスタンブールなどの都市ではまた使えるようになるかも…と様子をみているうちに買いそびれた。結局、イタリアのSIMが使えたのはアンカラの2泊だけで、それ以外の街では一切使えなかったので、非常に不便だった。トルコのホテルはどこもWi-Fiが使えるが、接続が悪い所も多いし、やはり方向音痴の人間にとって、移動の最中に使えないのは不便極まりなかった。アンカラでイタリアのSIMが使えなければ、素直にトルコのSIMを買ってたのに~気まぐれな魔女のいたずらだったのかしら…

 

 

アンカラねこちゃん

 

 

次回からトルコ滞在2日目以降の旅行記を再開するが、これまでと違って日記形式にはせず、街ごとに訪れた場所、ホテルや食べ物等、テーマを分けて書こうと思う。日記にすると、どうしても長くなり、毎回「朝寝坊して、洗濯してから昼近くに出かけて‥‥ホテルでビールを飲んでから昼寝して…云々」などと、わりとどうでもいいことを書きがちなので、そういうのを省いて、書くスピードをアップさせたいのだ。まあ、気が付いたらまた似たようなことばかり書いているかもしれないが…仕方ないわよね、人間だもの(michiを)

 

 

(おまけの猫写真)

新宿御苑前駅付近のワインと料理が美味しいお店「ディー・カッツェ」の看板猫カイザー君

カイザー君は一見怒ったような顔をしているが、実は全然怒っていなくて撫で放題だった。

 

 

 

なんだか時間が光の速さで過ぎて行くので、気が付いたら今年も終わっていそうだが、少しでも多く更新できるようにがんばろう…

 

 

(続く)

 

 

 

 

 

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