外国で一時的個人的無目的に暮らすということは

猫と酒とアルジャジーラな日々

2022年イタリア・ヨルダン・トルコ周遊記(9)~ローマ3日目・トレビの泉と遺跡猫たち・前編~

2023-01-19 19:14:52 | イタリア

(古代の壁の脇で眠る猫たち)

 

 

今回はようやく旅行記の続き。成田からローマに到着して3日目の話だ。去年の6月半ば~7月半ばの旅行のことなのに、なかなか書き進めないでいるうちに、今年も1月後半に入ってしまった。いつ終わるんだろう、これ…

 

 

さて、ローマ滞在3日目は、ネットを検索していて見つけたトッレ・アルジェンティーナ広場の保護猫施設に行く予定だった。そこはローマの王道の観光名所トレビの泉やパンテオンに近いので、そちらもついでに回るつもりだった。

 

その日は朝8時半に起きた。我ながら早起きだ。しかし、洗濯したり、ツイッターを更新したりしていたら、いつのまにか11時を過ぎていた。時間が過ぎるのが速いのか、私の行動がとろいのか…(きっと前者ね)

 

前日フロントのエリザベッタさんに「明日はコーヒーを飲んで行ってね!」と念を押されていたので、コーヒーをもらいに行くと、ここで飲むか部屋で飲むかと聞かれたので、部屋に届けてもらうことにした。

 

届いたのはこちら。

 

 

カプチーノにチョコチップ入りのカップケーキが添えられている。カプチーノはインスタントではなく、ちゃんと淹れたものだった。イタリアの安ホテルの水準で言えば、これは朝食付きだとみなせるだろう。彼女がフロントの当番の時だけのサービスなのかもしれないが。私は普段朝は寝ているので何も食べないが、旅行中は朝食をとってから出かけた方が、落ち着いて行動できる気がする。

 

エリザベッタさんにお礼を言ってお盆を返してから、11時半頃に出かけ、テルミニ駅からメトロでバルベリーニ駅に出た。まず同駅の近くにあるトレビの泉とパンテオンを見て、それからトッレ・アルジェンティーナ広場まで歩くつもりだった。トレビの泉もパンテオンも過去に行ったことがあるのだが、パンテオンがとても良かったので、この機会に再訪しようと考えたのだ。トレビの泉は近くにあるからついで。

 

ネットから拝借したパンテオン内部の写真

Il Pantheon- Scopriamo Roma - Samarcanda Taxi

 

 

仄暗い空間に一筋の光が差し込む、あの静謐な空間がハートわしづかみだ。

 

 

というわけで、まずトレビの泉に向かった。グーグルマップ先生に導かれるままに進む。

 

 

道端にけっこうゴミが落ちている。ローマだから。

 

 

アラビア語表記があれば、目が自動的に検知する。

 

 

トレビの泉はバルベリーニ駅から近かった。

 

 

 

 

予想以上に観光客が多い。

 

 

イタリアにはこの時すでに、コロナ前の水準近くまで観光客が戻っている様だった。太陽が照り付けて真夏のように暑く、熱中症が心配になるレベルの猛暑日だったが、誰もそんなことは気にしてないようだった。

 

かつて私がフィレンツェに滞在していた頃、両親と妹が訪ねてきた際にローマを案内し、一緒にトレビの泉を観光したことがある。今トレビの泉を両親に見せてあげたら、当時のことを懐かしく思い出して、喜ぶかもしれない。そう思った私は、初めてのLINEのビデオ通話を試みることにして、母親にかけてみた。

 

電話に出た母親は、喜ぶというよりは、むしろ当惑している様子だった。今までやったことないのに、突然ビデオ電話をかけたから、当然かもしれない。トレビの泉を見せたら、一応歓声を上げてくれたが。やっぱり、慣れない親孝行などをしようとしたら、スベるわね…と思いつつ、早々に切る。

 

トレビの泉を観光したら、周りの店でジェラートを食べなければいけない気がしたが(先入観)、どこも観光地価格でやたら高いので、あきらめてパンテオンに向かう。

 

なぜか秋冬の風物詩である焼き栗の屋台があった。当然誰も買ってなかったが。

 


パンテオンはトレビの泉から目と鼻の先だが、太陽が照り付ける中、観光客で混雑した通りを歩くのはけっこう大変だった。

 

 

こういう大道芸人、マドリードでも見たことある。

 

 

ブーゲンビリアがてんこ盛り

 

 

この手の土産物は世界中にありそう

 

 

へろへろになりながら、パンテオンに到着。

 

 

 

 

 

しかし、入口の前に行列が出来ていた。炎天下で行列に並ぶ根性と体力は私にはない。(炎天下でなくてもない)

 

 

テロ対策で配置された兵士たちもサングラス姿

 

 

パンテオンはスルーして、最終目的地であるトッレ・アルジェンティーナ広場まで歩く。意外なことに、迷わずにたどり着けた。

 

 

この広場は周りより一段低くなっていて、古代ローマの神殿の遺跡があるのだが、整備中なのか、この時は公開されておらず、周りに白いパーテーションがめぐらされていた。保護猫施設はその一角にあって、そこには入れるはずだった。

 

 

ローマには松が多い気がする。

 

 

ローマの松」という交響詩もある。(さっき気づいた)

 

 

広場の周りを歩いて、その辺にいた地元民らしき男性2人に保護猫施設のことを聞いてみたら、この辺りは夜は猫だらけだが、今は暑いからいない、保護猫施設については聞いたことがないと言われた。しかし、ぐるりと回ってみたら、簡単に入口が見つかった。地元での知名度は低いようだ。ネットでは日本語でも情報が出てくるのに。(参考1)(参考2

 

 

 

 

階段を下りて行ったら、こういうお出迎えサービスが

 

 

撫で放題。疲れが一瞬で吹き飛んだ。

 

 

ここが建物入口

 

 

中には欧米人観光客のグループがいくつか入っていて、係の人達から英語で説明を受けていた。私は1人だったせいか、放っておかれたが、そのおかげで自由に見て回ることが出来た。

 

 

中にも猫が落ちていた。

 

 

 

 


小耳にはさんだ説明によると、全部で90匹くらいいるらしいが、ほんとかな…猫たちは好きなように建物を出入りしたり、寝そべったり、ご飯を食べたりしていたが、仕切りの向こうでケージに入れられている子たちもいた。隔離中かな?

 

 

一番人気だったアイドル猫さん

 

 

寄付のための猫カレンダー(15ユーロ)をお土産用に一冊買ってから外に出た。

 

 

階段下の猫が増えていた。暑いから、寝ている猫が多い。

 

 

君は熟睡しすぎでは。

 

 

もうお昼時を過ぎ、お腹が空いていたので、広場を出てから安く昼食をとれそうなバールを探して歩く。しかし、観光名所のそばなので、高い店しか見あたらない。そうこうしているうちにテヴェレ川にたどり着いてしまった。

 

中州のティベリーナ島(参考

 

 

橋を渡ってさらに少し歩いたら、ようやく良さそうな食堂に行き当たった。

 

 

ピッツェリアと書いてあるが、他のピザ以外のメニューも色々ある。

 

 

それはローマの郷土料理を出す食堂だった。店の前で椅子に座ったおばあちゃんが幼児をあやしていて、給仕の若者は無口だが親切、テーブルクロスは紙製だった。こういう店は安くて美味しいと相場が決まっている。いっぱい歩いた甲斐があったというものだ。

 

ランチタイムの終了間際だったので、客は少なかった。

 

 

壁には絵がいっぱいかかっていた。

 

 

店名は「Dar Buttero」。「Hostaria」はosteriaやtrattoriaのことで、つまり食堂だ。(インスタ)

 

 

コペルト(席料)はなしで、パンは1.5ユーロ。ハウスワインのデカンタ(250ml)が2ユーロだった。パンと前菜盛り合わと水とワインで計15ユーロほどだった。(チップ少々込み)

 

 

 

 

チーズも生ハムもサラミもオリーブも、見るからに美味しそうだったが、実際とても美味しかった。ここはアタリの店だ。

 

 

固いパンの耳は持ち帰って、帰り道でテヴェレ川のユリカモメさん達にあげることにした。橋のそばの階段を下りて、河原に出る。

 

 

 

 

パン耳に気が付いてくれなかったヒトたち

 

気が付いて食べてくれたヒト

 

 

橋の下にはテントが張ってあった。ホームレスの人達だと思われる。

 

 

この辺りはいつもおしっこ臭いんだよな・・・

 

 

トッレ・アルジェンティーナ広場まで戻ったら、テルミニ駅行きのバスがあったので、それに乗って帰り、ホテルでしばらく昼寝した。

 

 

 

(ここまで書いてエネルギーが切れたので、続きは後編で~)

 

 

コメント (2)
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2023年のかきぞめ

2023-01-07 21:15:51 |  自作のイラスト

(オーストラリアやニュージーランドの辺りにありそうな猫島)

 

 

皆様、新年あけましておめでとうございます~

 

と言っても、もう既に1週間過ぎているわけだが。時間が過ぎるのを遅くする魔術、誰か教えて欲しい。あまりにも早すぎないか。

 

イラストでの新年ブログをコメントでリクエストされたので、約1年ぶりに描いてみたのだが、描くためのホワイトボードの画面の開き方すら忘れていて、ようやく画面が開けても、描き方や色の塗り方もよくわからず、ペンタブレットと喧嘩しつつ格闘した。というわけで、出来が悪くても勘弁してやってください。何もかもコロニャが悪いんだ…

 

さて、皆様は年末年始をいかがお過ごしだっただろうか。私はコロニャ(コロナ)の感染が激しく拡大する前の11月前半、早めに里帰りしたので、年末年始は自宅で過ごしていた。年越しそばも紅白もおせちもお雑煮も初詣も一切ない、いつも通りの日々だった。(大掃除は年末に半分、年始に残りをやった)

 

私のいつも通りの行動と言えば、ベンチ飲みということで、イラストを描いてみた。ちなみに、猫はエア猫のふぁーちゃんです。

 

 

間違い探しをしてみてね~(文字以外の一か所)

 

 

答えは、「ワインの値段」だ。(わかるかい)

 

どちらも赤のホットワインだが、年末の分は一瓶税抜300円のペットボトルの安物で、年始の分は一瓶600円のガラス瓶入りのものを使っているのだ。(まあ600円でも安物であることには変わりないわけだが)

 

本人以外にこれが分かった人がいれば、その人は超能力者か私のストーカーであろう。(コワいわ)

 

 

新年といえば、「新年の抱負」である。私は例年、年末年始に里帰りをしたり、新年会に参加した場合、会う人ごとに新年の抱負を聞きがちだ。そういうウザいおばさん(おじさん)いるよね…

 

私の抱負? ふふふふふ、それはね…

 

 

世界征服が無理なら、アラブ世界を征服して(あくまで文化的・平和的にね)、次世代の若者たちが全員フスハー(標準語)を話せる日を目指して、教育改革を断行したい。彼らのためではなく、自分のためなんだが。アラブ世界は非常に広く、フスハーを日常的に話す人がほとんどおらず、それぞれの国・地方の住民が多様な方言・口語を話している状況なので、アラビア語を話す外国人にとっては厳しいのだ。

 

まあ、そんな感じで、今年も我が道を突き進む一年になると思うが、去年より生産性の高い、実りある一年になればいいな。(他人事か)

 

なかなか進まない去年の旅行記も、なるべく早いペースで更新していきたいと思っているので、今年もよろしくお願いいたします~

 

できるかな…(どきどき)

 

 

(終わり)

 

 

 

コメント (4)
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