嬉々是好日 L`Atelier de Megummy since2000

行く先々でMIX犬疑惑を掛けられているビーグルならぬ、ぴーくる姉妹との徒然や、常が旅の途中な日々を綴っている備忘録

レモン忌

2011-10-05 | megummy's

今朝の天声人語を読んでいて。今日は高村智恵子さんが亡くなって73年、「智恵子抄」が出版されて70年目なんだそうな。

わたしは。個人的に高村光太郎が大好きで。当初は詩集から、そぉ~して千恵子抄を通して、高村智恵子さんの切り絵の世界を垣間見ることで。お2人の当時としては奇抜な愛を羨ましく思ったりしたもんです。

随分と昔に、ある方から「智恵子紙絵」と題した画集の初版を頂いてね。もう絶版になっているようですけれども…。そこで、智恵子さんの画家としては花開かなかったけれども、今でいうアーティストとしての繊細な色彩感覚に溜息が出たのですよねぇ。

           


色んな書籍を読み漁ってみると、どうも智恵子さんは色盲の気があったようで…。それが、今でいうところの統合失調症を患ってからは、何かから解き放たれたんでしょうねぇ…。病気の最期の方でこの切り絵を始めたら、それがどんどん複雑な模様から描写に変化していったようなんです。

当時の高村光太郎の詩に…。智恵子が切り絵を創る場面が描かれてるんですけども。










               


二本松の智恵子記念館だったか、美術館だったか忘れましたが…。生家の造り酒屋を改造して観光名所になってるトコにも行ったことがあるんですけども、もともと所蔵数が少ないのか切り絵はあまり展示されてないんですよね、残念なことに。








           








東京大空襲の時に。高村光太郎は自分の作品をうっちゃって。智恵子の切り絵を持って逃げたのだとか…。だからこそ、現存するこの切り絵に今更ながらの光太郎の愛情を感じつつ。この話を聞いたとき、確かわたしは中学生くらいだったのだけども…。

将来、結婚するならば高村光太郎みたいな人だと心から思ったもんです!!!

戦後、光太郎が宮沢賢治の生家を頼って岩手に移住し山荘での生活を始めた頃から老年の、これも記念館?が花巻にあるのですけどもね。ストイックを通り越して、ここで何を思い何を感じて老年期の作品を創りだしたのだろう…。と感慨一入でしたねぇ。

なんともまとまりがありませんけども(笑)。

ほほぉ~、今日がレモン哀歌の日なのかと…。画集を出して、見入っている雨のお休みです。