メガヒヨの生息日記

メガヒヨ(観劇、旅行、鳥好き)のささいな日常

ちーすい丸へのラブレター

2012年09月30日 | 国内エンタメ

本日は9月の終わりの日。
長かった残暑ももう終わりかな。秋本番って感じ。

そんな季節感を裏切るかのように、相変わらず元気な夏の風物詩がいる。
その名は蚊。

うっかり一匹でも部屋に入れてしまうと、その夜は安眠出来なくなってしまうくらい厄介な存在。
羽音はうるさいし、血の提供者に腫れと痒みをお見舞いするという性質の悪さ。

ヒトからすればとんでもない生き物なんだけど、それさえも可愛らしく描かれたアニメがある。
そのタイトルは「ちーすい丸」
http://www.chisuimaru.com/

ちーすい丸 [DVD]
 

キングレコード

「やわらか戦車」で有名なアニメ作家、ラレコ先生の作品。
2010年2月から2011年9月まで日本テレビで放送されていた。

ちーすい丸はオスの蚊。
おいしい血を吸うためなら、ドリル、チェーンソーさえも使いこなしターゲットを捕らえる。
そして毎回その犠牲者となるのはサラリーマンのノブオ。
彼の血は特別美味しいらしく、いつもちーすい丸に狙われている。
(いるよねー。なぜか人よりも多く蚊に食われちゃう人)

毎度毎度の蚊vs人間の対決で、ノブオもそれなりに善戦はするけれど、結局いつも勝つのはちーすい丸。
だけどたまに、ちーすい丸がノブオの恋を応援してあげたり、ノブオが徹夜をして寝入ってしまったちーすい丸に布団を掛けてやったりもする。
そういうほんわかエピソードが入っているのもいい。

いずれのエピソードも1分から長くて数分程度におさまっている。
短い尺の中にもあらゆる要素をコンパクトにまとめてしまうという、日本人の得意技はこの作品にも見受けられる。
まるで俳句みたいに。
もちろん多くのエピソードには季節感も込められている。

このアニメは音楽もラレコ先生が制作されていて、主題歌は奥さまのkaolipさんがご担当。
可愛い声がボサノバ調のメロディに乗ってて、聴いてるこちらも「ちちちちっちちちっちー♪」と歌いたくなる。
でもこの歌、素人にはかなり難しかったり


ところで、このノブオとちーすい丸に見られる様な凸凹コンビの追いかけっこ。
古くから受け継がれてきた伝統的な雛形の上に成り立っている。

そう。
この作品って、和製「トム&ジェリー」なんじゃないの?

欧米での「トム&ジェリー」の浸透ぶりときたら、インフラの一部みたいなもの。
たとえばヨーロッパ内の飛行機の短距離線に乗ると、機内モニターでは必ずといっていいほど映されている。
確かに、この作品なら音声を流さなくても楽しめるものね。 


以前搭乗したアテネ・ローマ線で隣に居合わせたおじさんは、この機内放映を見て「ばふぅ」と大爆笑していた。
まぁ面白いのは分かるんだけど、あそこまで大受けしている人は初めて見たよ。
エラく笑いの沸点が低い人だなぁ~。
このおじさんに「ちーすい丸」を見せたらどんな騒ぎになってしまうのだろう。
絶対「トム&ジェリー」より面白いってば!!

そんな訳で日本のエアラインでは是非、わが国が誇る凸凹コンビアニメ「ちーすい丸」を流してほしい。
特にANA!! 企業カラーとちーすい丸の色も重なるし、イメージキャラクターとしては最高なんじゃない?
音声ゼロだとあのテーマソングが聴けなくなってしまうのは残念だけれど、短時間の機内放送としてこれほどうってつけな作品は無いと思う。
言葉も関係ないから外国人の方だって楽しめるし、そしたら日本のコンテンツの宣伝にもなるしね。

ところで作者のラレコ先生による最新作がこの10月から地上波で放送されるとのこと。
その名は「ガッ活!」
http://www9.nhk.or.jp/anime//gakkatsu/
セリフ無しのちーすい丸とは違って、こちらは中学生のディベートをモチーフとした作品。

チャンネルはNHKのEテレ。受信料を払っている甲斐があったというもの。
放送時間は10月3日が第1回で、毎週水曜日 夜11時25分から。
ネット放送で既に観ているメガヒヨも、テレビ画面で観られるのがとっても楽しみ!!

そんな次第で、ラレコ先生の作品のますますのメジャー化が予感されるこの秋。
もちろんそれに伴うちーすい丸の復活、続編も期待しているのであった。