メガヒヨの生息日記

メガヒヨ(観劇、旅行、鳥好き)のささいな日常

映画『大奥』

2010年10月03日 | 国内エンタメ
メガヒヨは俳優の細田よしひこ氏のファンである。
この度出演映画の『大奥』が公開となったので、よっしーファン仲間のアスカさんと観に行ってきた。

【あらすじ】
江戸時代、正徳の世のころ。
日本は若い男子のみが罹る謎の疫病・赤面疱瘡により、男女の人口は一対四まで大きくバランスが崩壊していた。
世の中は女性の労働力でのみ支えられ、男子は繁殖能力だけが期待され珍重されていた。

そんな貴重な若い男子を800名も囲ったのが大奥である。
彼らは女将軍に仕え、その寵愛を競うのであった。


この映画の原作は女性誌に連載される人気コミック。
細かいところまで時代検証をして書かれているので、フィクションでありながらもそんな世界が実際にあったのではと錯覚してしまうような作品である。

映画もセットや小道具など丁寧に作られているので、下手なサムライものよりずっとリアリティがあった。

さて。
われらがよっしーの役どころは、柴咲コウさん演じる女将軍・吉宗に仕える御中臈の一人。
基本的にはお世話係といった所だけど、将軍に気に入られれば夜のお相手をすることもある。
そんな訳でお目見えのときは必死。
みんなカラフルな裃をあつらえて、目立とうとしている訳である。
ちなみによっしーは赤レンジャー。
というか、笑点では座布団運びの色じゃん!!

そんなイケメン軍団の中で、よっしー演じる瀬川はとてもキャラが立っていた。
あの鼻にかかった声で「ムフゥ」と笑うのである。
アスカさんが「お公家さんみたい」って言ってたけど、まさに「麻呂は…」って言いそうな感じ。
ところでこの笑い。話の重要な伏線になるのだけど、ネタバレになっちゃうから詳細は黙っとくね。

しかし、よっしーはちょんまげが似合うなぁ。
前髪upバージョンも、二ノ演じる水野を真似た月代バージョンも良くはまっていた。
別の機会に、正統派のお侍さん役をやってほしいものである。
殺陣も演じたら嬉しいなぁ。




そうそう。
この作品。プリンシパルの役者さんもメガヒヨの好きな方々ばかりだった。

主演の二宮和也くんは「売られてゆく」ドナドナ感がせつなかった。
阿部サダヲさんに身支度を整えてもらうシーンは、まさに出品される子犬状態。
剣術のシーンも格好良かったんだけど、「か~なしい目をして見ているよ~」な感じばかり印象に残ったな。

将軍の柴咲さんは凜としていて美しかった。
原作にもある「下がりゃ!」と一喝する場面はどんなになるだろうと期待していたけど、想像以上だった。
ホント、こんな政治家が現実にいたら是非今の日本を治めてほしいよ。

お信役の堀北真希ちゃんはとにかく可憐のひとことにつきる。
今年の春に『誰かが私にキスをした』を見たけど、あの映画より今回の方がずっとこの女優さんの魅力を出している。
日本髪も着物もあんなに可愛く着こなしたら、和風にはまる若い女の子が増えるんだろうな。

そして、松島役の玉木宏さん。
佐々木蔵之介さんとのラブシーンがあると聞いて、メガヒヨはちょっとだけ楽しみにしていた。
ほんのちょっとだけだよっ!
でも数秒の寄り添い程度で拍子抜けしてしまった。
二人とも美形で見応えあるだろうと期待していたのにな~。
いや勿論、期待と言っても本のちょっとだけねっっ!!ちょっとだけだってばっっっ!!!(笑)

原作に漂うBL的雰囲気もこの映画ではそれほどでも無かったかな。
きっとお父さんも安心して見られるよって位。


よっしーの出演映画の原作ってことで漫画を全巻買って読んでみたんだけど、前述の通りに時代考証がしっかりされていてとても面白い。
歴史に伝えられる出来ごとや人物を、男女逆転でしっかり書いているのもさすがである。

メガヒヨは第5巻から6巻にいたる綱吉編の展開が好きだなぁ。
なんか日本のマリー・アントワネット様といったところで。

見応えがあったこの映画。原作もぜひぜひお勧めである

大奥 (第1巻) (JETS COMICS (4301))
よしなが ふみ
白泉社