goo blog サービス終了のお知らせ 

Life in San Francisco

Welcome!
サンフランシスコ在住のフローラルデザイナーです。
www.pbase.com/gatolisto

真面目人間MATTHEWをアピール!

2006-03-22 03:59:58 | フローラルデザイン
ここ最近のLife in San Franciscoのエントリーを読み返してみてふと思ったのですが、もしかしてもしかすると、まるで僕って遊んでばかりいるかのような間違った印象を皆さんに与えていません?

が、そんなことはありませんよっ! 真面目に働いてますよ~!まあ、確かに傍目には真面目に働いているようには見えないようですけど・・・(泣

なんでだろ?


・・・と、前置きが長くなりましたが、たまには真面目に働いている姿もアピールしておかなきゃ、というわけで、今回はここ最近の「仕事関係」をエントリーにまとめてみました。


先日書いたエントリーの中でも少しだけ触れましたが、去る3月8日に、地元の高級ホテルでデモンストレーションをしました。これは、このホテル内に併設されたフィットネス・クラブのVIP会員(年会費1万5千ドル・・・。世の中にはこういうヒトたちも存在するのですね)を集めて、ランチ・パーティ形式で行われたのですが、今回は、「どのように、自分をインスパイアしてデザインを作るか」というテーマの基に、いくつか作品を披露しました。

実はこのデモンストレーションの前日までKEVINと旅行に行っていたので、当日の朝は結構ドキドキしていたのですが、そこは本番に強い僕。なんの問題も無く無事、そして大成功にデモンストレーションを終えることが出来ました。もっとも、旅行に出掛ける前にデモンストレーションで披露するデザインは決めていましたし、前もって作り置きできるものは、ほぼ作り終えておいたわけですが。

僕がデモンストレーションをする場合、見ている人たちに一方的にインフォメーションを与える、というようなスタイルは好きではないで、質問があれば、途中でも遠慮なく質問をするようにしてもらっているのですが、そこは遠慮のないアメリカ人。次から次へと質問が飛んできます。ジョークを交えながらの、楽しい1時間でした。

デモンストレーションの作品をいくつか紹介。


これはかなり高さのある作品です。テーブルの上に置くと、軽く2メートルは超える高さなので、間近で見ると結構な迫力です。
流木が持つ有機的なラインとテクスチャーと、シンプルなガラスの花器の冷たく無機的なテクスチャー。正反対のものをひとつの作品の中で対比したくて作った作品。ガラス花器の淵に流木をセットし、そこにシンビジウムとアマランサスを挿して完成。


これは花器からデザインをインスパイアされた作品。ちなみにこの陶器は僕の手作り花器のひとつです。側面に穴が開いたデザインなので、その穴を活かしたものに仕上げました。使った花材は、クロコスミアの葉、ミニチュア・シンビジウム、そして、ビバーナムです。この作品のように、花器をデザインの主役に置く場合、花材の量は最小限に抑えるのが、成功のポイントです。


男性的なデザインが続いた後は、ちょっとロマンティックでかわいらしいものを。
ホリデー・テーマはデザインのアイデアを得る上で、とても有効な方法です。今回は来月に控えている復活祭をイメージしてこんなものと作ってみました。復活祭の典型的なカラースキームは、パステル。そして、ナチュラルさが大切です。春を代表する花、チューリップ、スイレン、ラナンキュラスなどを使用。色とりどりのオーガンジー・リボンでアクセントをつけてあります。


こちらは、「ヴェジテイティブ・デザイン」と呼ばれるスタイル。外で自由に咲き乱れる花たちをイメージして作るこのデザインは、まずその花たちの生態を知ることが大切です。花によっては、まっすぐ垂直に空へ向けて咲くものもあれば、地面に這うように咲くものもあるわけです。そのような一つ一つの花の特性を活かし、デザインに取り入れます。当然「デザインをする」ということは、「人工的」に手を加えるということになるわけですが、あくまでも自然さを失わないように仕上げるのがこの「ヴェジテイティブ・デザイン」では大切なポイントです。





そして、毎年3月ともなれば、ウェディング・シーズンの到来です。

先週末には二つのウェディングを手がけました。

一つ目は、20代の黒人の新婦と白人の新郎のもの。ウェディングのカラースキームは、赤、ホット・ピンク、オレンジといった、かなりビビッドなもの。この手のカラーは、ウェディングで使われることはそう多くはないのですが、黒人の肌にはこのようなビビッドな色合いはとても綺麗に映えますね。


ブライダル・ブーケ。バラ(ミラノ)、パロット・チューリップ、フリージア、ストック、レプト、そしてラスカス。ハンド・タイド・タイプのブーケです。


この日二つ目の結婚式は、60代のカップルのもの。ふたりとも再婚同士ということで、今回はシンプルな式にしたいと言うのが、先方からの要望でした。白をクリームの2色をメインに、ゴールドのアクセントが全体の色のテーマ。


ハンド・タイドよりはフォーマルなイメージなティアードロップ型のブーケ。年配のカップルにはこの手のブーケの方が似合いますね。


披露宴のテーブルアレンジメントもシンプルに。
テーブルの中心にミラーを置き、そこにキャンドルをセット。そして、デフレクサス(グリーン)とくちなしでデコレーションしたら完成です。



と、今回のエントリーを読んでくださった方なら、これで、「MATTHEWも遊んでいるだけじゃないのね」とか「MATTHEWだって、やるときはやるじゃん!」とか「MATTHEWも影ではちゃんと働いているのかー」などなど、少しはわかっていただけたのではないかと期待しているのですが、どうでしょう?

遊んでいるように見られがちな僕ですが、真面目に働いているのだ!(と、断言!)



最後に、今月の末に、ちょっとしたイベントがあります。

オークランド・ヒルズにあるMountain View Cemeteryという墓地ですが、ここは春先になると敷地内にチューリップ(その数3万株)が咲き乱れ、毎年この時期になるとチューリップを見に訪れる人が後を絶たないのだそうです。そこで今年から、敷地内にあるチャペルを使って、チューリップを使ったフローラル・デザインの展覧会を開催する運びとなったのです。このイベント、ベイエリアの多くのフローリストが参加する予定。僕も大きな作品をひとつ展示します。




場所 Mountain View Cemetery
5000 Piedmont Avenue, Oakland

日程 3月31日から4月2日の3日間。午前10時から午後3時まで毎日開催



お時間のある方は、是非足を伸ばして遊びにいらしてください。もしかしたら、そこでお会いできるかもしれませんね。楽しみだ!

地獄と書いて、ヴァレンタインと読む

2006-02-17 16:33:51 | フローラルデザイン
サンフランシスコのただ今の時刻は2月16日午後11時。ヴァレンタイン・デーが明けてすでに2日が経ちますが、この僕はというと休みなしで働きっぱなしの状態です。今週は平日にもいくつか大きなパーティの装花の仕事が入っているので、日曜日まで休めないのです。・・・と言うわけで、疲れもピーク、プチ脳死状態なのですが、まあ、それはそれ。頑張って、この地獄同然だったヴァレンタイン・デーの様子をレポートしたいと思います。 少々長くなるかもしれませんが、最後までお付き合いいただけたら光栄です。

今年のヴァレンタイン・デーは火曜日だったのですが、先週の金曜日を皮切りに、ほぼ毎日、花市場からバラをはじめ多くの花を仕入れました。


アメリカのヴァレンタイン・デーのプレゼントの定番、赤いバラ。毎日花市場から何束ものバラを仕入れ。


そして、毎朝、その日に仕入れたバラの数分だけのシールを色ごとに作成。ちなみ画像のものは赤いバラ用。丸いシールひとつが1ダース。オーダーが入ってくるごとに、オーダー用紙にこのシールを貼ります。こうすることで、あと何ダースの何色のバラが残っているか、一目瞭然で在庫状況を把握することができるのです。・・・とてもローテクな方法ですが、これが一番わかりやすくて便利な方法なのです。(シールに書いてあるFは、ステムの長さを表しています。Fが一番長く、次がL、そしてMが一番短いもの)


週末は主に、電話や来客からのオーダーの対応と、本番へ向けての下準備に終始追われました。


ショップ初公開! これは土曜日の夜に撮ったものですが、ヴァレンタイン当日は、午後から夜9時近くまで、外にまで花を買い求める人の行列が・・・(疲)。凄い光景でした。  ちなみにこのウィンドウ・ディスプレイですが、アジサイやモスなどのドライ花材と厚紙で作った手作りです。


アメリカのヴァレンタイン・デーは、日本とは違い、男女に関係なく大切な人へギフトを贈るのが習慣なのですが、男性の場合、やはり相手へ赤いバラを贈るのが一番人気です。ショップへ直接買い求めに来る人の数も相当なものですが、やはり相手の職場への配達がなんといっても人気です。大好きな人の職場へ花を贈る、いかにもその辺の発想がアメリカンですよね。そのため、ヴァレンタイン・デー当日には通常の二人の配達人に加え、さらに臨時に3人を雇い、朝から晩まで5台のバンで街中に配達。


上でも述べましたように、特別な人には赤いバラを贈るのが一番人気ですが、大好きなお母さんや友達などへは、やはり赤いバラ以外のものを贈る人が多いですね。というわけで、ヴァレンタイン・デー用にいろいろなアレンジメントを提案しているのですが、今年は↓のようなデザインを用意しました。



ヴァレンタインの色、赤をメインにフィーチャーしたもの。僕の大好きなドライのアジサイも取り入れてあります。赤い花の周りを蝶々がひらひらと飛んでいるイメージ。コンパクトなデザインながらも、実物などと多く使い、結構ゴージャスな印象。


こちらは、ちょこっとなにかを贈りたい時用に作った小さなアレンジメントです。ピンクのエリカをワイヤーで繋げてハートの形にしました。これが今年一番の売れ筋。


このほかにも、


バスケット・アレンジメントや

男性へのプレゼント用に作った、甘さを抑えたこんな感じのものも。

ちなみに、この写真からは分かりづらいですが、このアレンジメントの中で使っているオーニソガラムのシンプルな茎を曲げて、さり気にハートの形をデザインに取り入れてあります。


そして、ヴァレンタイン・デー用の活けこみ作品。トップの画像はそのアップ写真ですが、全体像はこんな感じ。実際に目にすると、もっと立体感や動きのあるデザインなのですが、平面の写真ではそういった面白さが十分に伝えられないのが残念です・・・。


一番高いところで床から2メートル30センチほど。高さもかなりあるので、実際はかなりの迫力です。背の高いガラスの花器に、赤くペイントした細い竹で作った大きな立体的なハートをセット。そこから、試験管状の花器をいくつかワイヤで吊るし、そこにハート型の赤、ピンク、白のアンスリアムを挿します。そして、いろいろなテクスチャーのリボンを垂らして完成。このリボンですが、オーガンジーのように薄い生地のものも多く使ったため、空調の加減や、この作品の前を人が通り過ぎる時に起こるかすかな風で、ゆらゆら揺れる仕掛けになっています。



ところで、ヴァレンタイン・デーの前日と前々日は、翌日のオーダーの仕上げなどで早朝から深夜まで残業。食事もゆっくりと食べられないほどの忙しさの上、ずっと立ちっぱなしの仕事ですし、なかにはアホな客も多くいたりして(おっと失礼)、やはり疲れがピークに達してくると自然とピリピリした空気が現場に満ちてくるんですよね。 僕はそれほどストレスが溜まりやすい方ではないのですが、それにはちょっとした秘密があるのです! 忙しくて疲れているときだからこそ、肩の力をちょっぴり抜いて、そして、ちょっとしたいたずら。そう、このいたずらは効果覿面ですよ、みなさん! これで一気に現場の空気が和みますから。 大体の場合、ショップで働くみんなにいたずらをすることが多いのですが、たとえばこの日はこんな感じ。この日の僕のターゲットは、アルバイトのLIA。虫が大嫌いな彼女のために、早速ドライの花材でハエと芋虫を作成して彼女の髪に。これがみんなに大ウケ、さっきまで張り詰めていたピリピリした空気も一気に和やかムードに。来客からも好評でした、あはは。でも、こんなこと日本の会社では許されないだろうなぁ。日本人って、生真面目で遊びやいたずらには非寛容なところがありますもんね。こんな僕じゃ、真面目に仕事をしているようには見られないだろうし(でも、すっごく真面目に働いてますよ~!)


ハエと芋虫。虫嫌いのLIAですが、本人結構気に入ってました、あはは。


そ、し、て! ヴァレンタイン・デーと言えば、オバサマ・キラーの僕の出番! 差し入れがショップへわんさか届きます。その中のひとつを紹介。オークランドにあるGingerbread Houseというケイジャン・レストランのオーナーからの差し入れが、これ! このレストラン名物のジンジャー・ブレッド・クッキーです。毒々しい色のクリームでデコレーションされた見た目のキッチュさとは裏腹に、上品な味。






と、そんなこんなで、地獄のような忙しさのヴァレンタイン・デーでしたが、売り上げ的にも今年は大成功。めでたしめでたし、でした。 みんさんのヴァレンタイン・デーはいかがだったでしょうか?

そして、2月10日はKEVINとの記念日だったのですが、僕もKEVINも仕事がピークとあり、3月のはじめに改めて、記念日とヴァレンタインを兼ねてワイン・カントリーにでも旅行へ行く計画を立てています。楽しみだ!




今夜はこのエントリーをアップするので精一杯でしたが(なにしろプチ脳死状態のぼくですから)、明日からは皆さんのBLOGへもお邪魔したいと思っています。どうぞよろしく!


いざ、出陣!

2006-02-09 16:13:01 | フローラルデザイン
ただ今のサンフランシスコの時刻は2月8日、午後10時を少し過ぎたところ。恐怖のヴァレンタイン・デーまで残すはあと6日です・・・。アメリカの花屋にとって、ヴァレンタイン・デー以外にも、クリスマスや感謝祭などといった多忙を極めるホリデーはほかにも多々ありますが、ヴァレンタイン・デーの忙しさはほかのホリデーとは違った種類のものなのです。と言うのもヴァレンタイン・デーの場合、「2月14日」であることに意味があるわけです。「13日」でも「15日」でもダメっ!   なので、この日一日にオーダーが集中するため、「地獄同然の忙しさ」ってわけなのです。

アメリカのヴァレンタイン・デーは日本とは違い、恋人や家族に関係なく、大切に想う人へプレゼントを贈るのが習慣。特に男性の場合、相手に赤いバラを贈るのが人気なので、この時期の花屋は大忙しなわけですね。


ヴァレンタイン・デーへ向けてのスケジュールはこんな感じです。

10日(金曜日)  

花市場でオーダーをしておいたバラをピックアップ。ちなみに凄い量です・・・。

この日は活けこみもあるので、どうなることやら・・・・。

11日(土曜日)
12日(日曜日)

この両日は、オーダーがピーク。電話も鳴り止まなければ、ショップへの来客の足も途絶えることがなさそうです。

13日(月曜日)

翌日本番のオーダーをすべて作り終えて当日に備えます。夜中の12時を越えることは覚悟・・・。ちなみに数年前のヴァレンタイン・デーはオーダーの数が半端ではなく、38時間、寝ずに働きました・・・(泣)

14日(火曜日)

通常の二人の配達要員に加え、この日のために雇った配達要員数名が早朝にショップへ集合。前日作り終えたオーダーを地域ごとに配達。

そして当然のことながら、この日ショップへ訪れる来客も多く、食事をする時間もままならない程の忙しさです。


そ、し、て! 2月10日は僕とKEVINの一周年記念日なのです。金曜日の夜にはどうにか仕事を早めに切り上げて、ディナーに行く予定。地獄の日々の束の間のオアシスです



というわけで、これからの数日間はみなさんのコメントへのお返事も滞ることがあるかもしれませんが、そこはどうかご理解のほどを・・・。ヴァレンタイン・デーが終わり次第、ヴァレンタイン・デーと僕たちの記念日をみなさんへ報告したいと思っています。



最後に、今週のデザインをひとつ。



アーマチュア(フレーム・ワーク)をフィーチャーした、いわゆるヨーロピアン・テイストのデザインです。ドライの白樺とエンジェル・ヴァインで三日月がたのアーマチュアを作成し、それをグラス・ファイバーでできたアーン(壷)にセットします。この三日月部分は、ドライの花材(アジサイ、コットン、マニーツリー、スケルトン・リーフ、ベア・グラス)でデコレーションしてあります。そして、アーマチュアにビーカー状の小さな花瓶を9箇所ほどワイヤで留め、デフラクサス(ガーランド状のグリーン)と白い蘭(デンファレ)で飾って出来上がりです。

完全なシメトリカル(左右対称)にしていないところがこのデザインの「ミソ」なのですが、気づいていただけたでしょうかー?

ディテールはこちらから。






というわけで、MATTHEW隊員、ヴァレンタインに向けていざ出陣です。さらばっ!

近況報告 (仕事関係)

2006-01-24 17:00:47 | フローラルデザイン
ハワイから帰ってきた翌日(9日)から仕事に復帰しましたが、毎日、ウキウキしながら働いています。

ぼくの場合、休みの日には基本的に仕事のことは極力考えないようにしています。もっとも、大きなイベントや仕事が控えていたりすると、なかなかそうも言っていられませんし、それに、アイデアはいつ何時浮かんでくるかなんてわからないわけですから、常に鞄の中にスケッチブックを持ち歩いてはいます。しかし、あえて「無」の状態を作って自分に与えることで、作為的に欲求不満の状態に自分を持っていくことができ、次に何かを作るときにドドーンとエネルギーを集中的に使うことができるのです。このように、ぼくにとっては、常日頃からメリハリをつけることが良い作品を作り上げていく上で必要不可欠です。  ちなみに、KEVINの場合はぼくとは全く逆で、休みの日でも何かしら創作活動をしていないと逆にストレスが溜まるタイプです。彼曰く、間を空けるとボルテージが下がってしまうのだそうです。

花屋での毎日のオーダーに関しては、あくまでもお客様の要望に応えることが大切なので、ある意味「職人」に徹することは致仕方のないことではありますが、クライアント先の活け込みやイベント(パーティやウェディング)などは、「アーティスト」としてアプローチするように心掛けています。アレンジメントを作る場合、テクニック(デザインの知識など)だけに頼って、ささっと作り上げることは可能ですが、後者のように「アーティスト」として作品を作る場合は、自分の中で、この方法はタブーにしています。こういうことを言うと、「じゃあ、アイデアはどうやって得るのか?」という質問をよく受けるのですが、残念ながら、その答えはひとつではないので、ひと言で「それはこうだ」と応えることは困難なのですが、そうですねぇ、ぼくの場合、下記の5通りの方法が一般的ですか。

1)花と対話してインスピレーションを得る 作品例
2)花器からアイデアを得る 作品例
3)構図から構築する(この場合、必ずスケッチをしてから臨みます) 作品例
4)色からのアプローチ 作品例
5)テーマ(クリスマスや季節など)を決めてそれに沿って作成する 作品例





というわけで、ここ数日の間に作った作品をいくつか紹介したいと思います。



まずはこちら。すでにみなさんお馴染み、ぼくが一番ちからを入れている活けこみ先の今週用の作品から。



これは、色のアプローチから作り上げていきました。先週の活けこみ作品がいけばな的なシンプルでスタイリッシュな作品だったので、今週はポップなものを作ろうと考えていたのです。中央に掛かっているものですが、これはドライ花材(パンリードとストローフラワー)だけでつくりあげました。作り方ですが、パンリードを5色にスプレーペイントし、適当な長さに切ります。これをグルーとワイヤを使って立体的な長方形(縦120㎝、横150㎝、奥行き12㎝)に組み立てます。そこに色のバランスをみながらストローフラワーをグルーガンでつけて出来上がり。ディスプレイする際には、両サイドのガラスの花瓶にリバーケインをセットし、そこに上のドライアレンジメントを吊るします。そして、ガラスの花瓶ですが、中には小石とヤツデの葉を入れ、色とりどりのガーべラをデザインしてあります。この作品のディテールをご覧になりたい方はこちらをどうぞ。


次は、クライアント用に作ったドライ花材のリースです。


直径は約50㎝ほど。クライアントであるSHAUNAは、どちらかというとガーデンスタイルを好む傾向があるので、こういったナチュラルな感じに仕上げました。土台は白樺の小枝を組んで作ってあります。そこにエンジェル・ヴァインで厚みをつけ、各種ドライ花材でデザイン。ちなみに使ったものですが、アジサイ、スターチス、コットン、オレガノ、シャクヤク、レインディア・モス、アーモンド、ラベンダー・スカビオーサ・ポッドの11種類。


そして次ですが、こちらは見ての通り、ウェディング用のブーケです。



新婦のウェディングドレスは、白が基調で、ところどころにアンティーク・ゴールドのアクセント。というわけで、それにマッチするように仕上げました。小柄な人だったので、ブーケも小ぶり。花材は、シャクヤク、スカビオーサ、ラナンキュラス、ナルシッサス。グリーンはイスラエル・ラスカスとチェーン・オブ・ハートとユーカリ(シード)の3種類。



最後に、毎週金曜日に、地元のホテルやレストラン、そしてオフィス向けの活けこみをしているのですが、こういった活けこみの作品に使える花材は、意外と限られているのです。というのも、一週間持たせなければいけないので、当然日持ちのするものが中心となります。(日持ちしないものを使う場合は、週の中日に取替えに行きます)。 というわけで、中には日持ちしすぎて、一週間経ってもまだまだ捨てるには忍びないような新鮮な花もあったりするんですよねぇ。とは言え、あくまでも「中古」の花。売るわけにはいかない為、ささっと簡単なアレンジメントにして、ショップ内の顧客用のカウンター横などに飾るようにしています。最近では、このアレンジメントを楽しみに立ち寄ってくれるお客様も多く、作り手冥利に尽きるというものですね。 



一週間の活けこみから帰ってきても、アンセリウムはまだまだ元気。そこで、今週はこんなものを作ってみました。長方形のガラスの花器に、水をいっぱいいっぱいに入れ、そこに曲げたフラックスの葉をセット。そして、バランスを取りながら、アンセリアムをデザイン。ひとつは完全に水の中に、そして、もうひとつは水の上へ。シンプルですが、結構目を引くデザインで、店に来る人たちにもなかなか好評です。




トップの画像は、ぼくの大好きな花、アネモネです。ところで、英語でイソギンチャクのことをSea Anemoneって言うんですよ。 まあ、確かに花粉の辺りがイソギンチャクに似ていないこともないですが・・・。でも、ちょっとやだなぁ・・・。

もうすぐ、クリスマス

2005-12-17 17:27:32 | フローラルデザイン
もうすぐ、クリスマス。ここサンフランシスコでも、街中の到る所でクリスマスのデコレーションが施され、ロマンティックなムードに包まれています。

そんな中、うちのショップに今日花市場から入荷したのが、↑の画像のもの。これ、何だと思いますか? MISTLETOE(ミッスルトウ)です。(日本語名ではヤドリギ)。  

アメリカでは、クリスマスの時期にこのヤドリギを家の中のところどころに吊るし、このヤドリギの下ですれ違った人とキスをする、という習慣があるのです。ヨーロッパでは、ヤドリギの下では好きな女性へのキスが許される、とされているようですが、アメリカの場合は、特に相手を限定しないことが多いようです。でも、考えようによっては、、好きでもない(と言うか、どちらかと言うと苦手な)親戚のオバサンなんかとたまたますれ違ったりなんかした日には、ちょっと悲劇ですねぇ。スリリングだなぁ。

ところで、このヤドリギですが、枝の中にたくさんの水分を含んでいます。なので、花瓶などに入れずに吊るしておいても、かなりの間新鮮な状態を楽しむことが出来ます。

そして、実は直径3ミリ程度。中にはオレンジ色の種類などもあるようですが、クリスマスにはやはり白いものが売れますね。ちなみにこの実ですが、毒性があるのでくれぐれも間違って食べたりしませんように・・・。



最後に、最新のクリスマス用の作品を。



今回も、僕の好きなモノクロマティック(一色使い)のデザインです。 使った生の花材は、胡蝶蘭、アンスリアムの2種類。そのほかはすべてドライのマテリアルです。

簡単な解説ですが、背の高い花瓶の口の部分に、ワイヤを編んで作った星をセットします。この星が今回のアレンジメントで使われる花材のすべてを固定するメカニックの役割を担っています。そして、そこにエンジェル・ウィング(別名、スケルトン・リーフ。葉を特殊な薬品に浸け、繊維の部分以外を溶かしたもの)をバランスよくセット。次に胡蝶蘭、アンスリアムといった生花を挿し、さらにシルバーにスプレーペイントしたアスパラガス・ファーン(葉はすべて取り除き、茎の部分だけを使用)を花瓶の口から流れ落ちるように固定します。そして次にクリスマスのオーナメント用のガラスのボールをワイヤで吊るします。最後に、アスパラガス・ファーンに、グルーガンを使ってマネー・ツリーの葉、コットンをくっつけたら完成です。

ところで、このエンジェル・ウィングですが、ポインセチアをイメージしてデザインしたのですが、気がついていただけたかな? その部分のアップはこちらでどうぞ。



クリスマスまで10日を切り、仕事もいよいよ佳境に入ってきました。来週末はホームパーティが多く開かれるので、それ用のテーブルアレンジメントのオーダーが目白押しです。


みなさんも、どうぞ素敵なクリスマスをお過ごしください!

Wishing you a joyous Christmas!


近況報告

2005-12-06 17:00:25 | フローラルデザイン
12月に入ってからと言うもの、パーティの仕事がほぼ連日のように入っていて、なにかとばたばたしています。 特に企業のパーティは、個人のものと比べると規模もかなり大きいですし、それになんと言っても平日の昼や晩に行われることもしばしば・・・。そして、これらのパーティの仕事のほかにも、通常の仕事(生けこみなど)もあるため、目もまわるほどの忙しさです・・・。

そんな中、先週の生けこみの中から作品の紹介を。

アメリカの場合、必ずしもみんながみんなクリスチャンという訳ではないので、クリスマスを前面に押し出した作品ばかりを毎週作るわけにはいかないのです。ひとめ見ただけでは相手の宗教やバックグラウンドが分からない他民族国家のアメリカでは、これからのホリデー・シーズン、「merry christmas!」よりも、宗教を限定しないで済む「happy holidays」が挨拶言葉として使われることが多いのです。と言うわけで、今回の作品のテーマはずばりこの「happy holidays」。

出来上がりはこんな感じに。あまり甘い感じに仕上げたくは無かったので、色目も白を中心にモノクロマティックで構成。ドライの花材が中心、使った生花はシンビジウム・オーキッドのみです。シュガーレスな出来上がりになかなか満足しています。



画像からは分かりづらいですが、ナッツ類や松ぼっくり、オーナメント用のガラスのボールなども使っています。リースの部分の拡大画像はこちらでどうぞ。

そして、もうひとつ。これからの季節、ショップではちょっとしたギフトアイテムが多く売れるのですが、今年、それ用に作ったアイテムの一つがこちら。少々アブストラクトなクリスマス・ツリーです。サイズも大中小と3種類用意したのですが、↓画像の「小」が一番の売れ筋。オフィスのデスクの上にちょこっと飾ったりするのに良いそうです。



デコラティブなワイヤをツリー型に曲げて作り、そこにベア・グラス、ビーズ、ミニのパイン・コーン、そしてモスなどでデコレーションを施したら出来上がり。どうです?なかなかカワイイでしょう? この「小」サイズ、ひとつ$17.50なり~。


・・・と以上、そんなこんなで先週末も超多忙だったのですが、それで気を利かせたのかな? 土曜日の午後に、仕事場にKEVINから一本の電話が。

K「仕事が超忙しそうだから、今夜は僕がディナーを作ることにしたから」
M「(嫌な予感がしつつも)何を作るの?」
K「@&%^$#)@!~~~~~~~~~~~!!!」
M「それってただの雄たけびじゃん。なにそれ?」
K「まあ、楽しみにしていなって。でも、もしかしたら僕に任せたことを後で後悔するってこともあるかもしれないけどさー」

後悔・・・。以前に一度だけKEVINにご飯を作ってもらったことがあるのですが、まあ、そのときの出来上がりは何と言いますか、「え?なに?これ、何かの罰ゲーム?」みたいな感じだったので、今回もちょっと嫌~な予感はしたのですが、さすがに僕も疲れていてどこかへ食事に出掛ける気力もなかったし、増してや仕事の後に自分で料理なんて・・・・、ということで、KEVINに任せることにしたのしでした。

ショップにKEVINが僕を迎えに来て、そのあとKEVIN宅へ直行。家に着くなり、「MATTHEWは暖炉の前で、のんびり本でも読んでくつろいでいてよ。僕がその間に夕食の準備をするから」、ということだったので、ワインを飲みながらのんびり本を読んでいると、キッチンの方から例の雄たけびが・・・

「@&%^$#)@!~~~~~~~~~~~!!!」



慌てて本を暖炉脇に置いて、キッチンを覗きに行ってみると・・・





なんだかすっごい事に・・・。何が出来上がってくるのかなんて想像もつきません・・・(泣)



電話で話した時に「何を作るの」かを聞いたときの、あの雄たけびはこのことだったのですね・・・。(妙に納得する自分)

その後もKEVINの雄たけびは途絶えることなく、待たされること2時間(そう、に、じ、か、ん!)、出来上がってきたのはこんな感じ。



なにしろ初めて体験するものばかりなので、名前はワカリマセン・・・あはは。

瓜を半分に切って(↑で格闘していたヤツですね・・・)、そこにしょうがと黒砂糖、バター、そしてフレッシュのローズマリーを入れてオーブンで焼き上げたものが1品目。

なんだか分からない葉野菜を何かで(!)ソテーしたものが2品目。

ワイルドライスをトマトや豆腐と、これまたその辺にある調味料を片っ端から使って(!!)煮込んだものが3品目。

1品目は一口食べて降参しましたが、2品目、3品目はほぼ食べ切りました。味の方は、そうだな~、ね? あはは。(これ以上は聞かないでください~)

ま、でも、ほら、あれですよ、愛情がこもっているのがびしびし伝わって来ました。僕のことを思って、瓜を相手に格闘してくれたってのいうのが、嬉しいじゃないですか?・・・って言うことで、さらば!







(追記)

そうそう、リースの作り方を書き記すのを忘れてました!すみません!

作り方の手順はこんな感じです。

用意するもの

 リース用の輪っか状のワイヤ (クラフトショップなどで簡単に手に入ります)

 太めのワイヤ

 リースに使う花材やグリーンなど


作り方。

まずは花やグリーンを、小さなブーケ状にワイヤを使って束ねます。出来上がりのリースの大きさにもよりますが、これを約20個ほど作成。

そして、これらのブーケ状のものを、輪っかにスパイラル状に同方向にワイヤでひとつずつ留めていきます。右利きの人は反時計方向に留めていく方が簡単ですね。

リース状に出来上がっら、最後にナッツ類やリボンでデコレーション(グルーガンを使うと簡単)して出来上がりです! 

実際に作ってみると、初めてでも意外と簡単! お試しあれ!

RED on RED ホリデー・シーズン到来

2005-11-20 16:01:01 | フローラルデザイン
ここアメリカでは、来週の木曜日にThanksgiving(感謝祭)を控え、いよいよホリデー・シーズンの到来です。このホリデー・シーズンですが、大体感謝祭から新年までくらいを指します。

秋の終わりからクリスマスにかけて、メインになる色はずばり赤。というわけで、今回のエントリーは「赤」がテーマです。




僕の花屋では常に十数種類の薔薇を取り扱っているのですが、先日買い付けの際に、花市場で見つけたのがこの薔薇。



これに似た品種は今までにも取り扱ったことがあるのですが、今回の薔薇は新種だそうです。名前は「アブダ・カタブラ」。上の画像をご覧の通り、赤に黄色の模様が入ったツートン・カラーの花びらが特徴です。そして、ショップに入荷してから約三日。ついに綺麗に開花したのですが、蕾の時からは想像もつかないようなゴージャスさ!

ジャジャーン!



写真からは分かりづらいかもしれませんが、花びらの内側は、カスタードクリームのような温かみのある淡い黄色とラズベリー色のツートンカラー。花の大きさも、通常の薔薇と比べるとかなり小ぶりです(僕の指と比べてもわかりますよね?)。テクスチャーもまるでベルベットのようです。ちょっと珍しい品種だったので、このエントリーで紹介することにしました。なかなかエキゾチックじゃないですか?皆さんにも気に入っていただけると良いのだけれど。



冒頭でも述べたとおり、ここアメリカでは毎年11月の第4週木曜日はthaksgiving(感謝祭)です。感謝祭は大切なひとと過ごす特別な日。家族や親しい友人たちとローストした七面鳥を食べるのが習慣なのですが、そのときに外せないのがテーブルに飾るセンターピース(テーブル・アレンジメント)です。なので、この時期の花屋は大忙し。今週あたりからすでに多くのオーダーが入っているので、来週はチップの手も借りたいほどの忙しさになりそうです・・。ちなみに、感謝祭で使われる花は秋の色合いのもの。赤、黄色、オレンジ色、茶などが中心です。


そして今週の活けこみ先では、秋からクリスマスへの移行をテーマにしたものを中心に作成しました。その中のひとつが↓のもの。



赤のグラデーションで仕上げた作品です。作る前にイメージしていたのは、「秋の終わりも匂わせつつ、これから始まるクリスマスを予感させる」ようなもの。背の高いシンプルなガラスの花器を三つ用意し、それぞれに、ざくろ、くるみ、ピーカン(ナッツ)を入れてあります。そして、その花器をバランスよく配置し、花器の口に柳を編んで作ったアーマチュア(フレーム・ワーク)をセットします。ちなみにこの柳ですが、ところどころにモスやペッパーベリーなどをグルーガンでデコレーションしてあります。そして、そのアーマチュアにアンスリアム(ウォーター・チューブを使用)を挿してデザイン。最後にところどころから大小の姫りんごをワイヤで吊るして出来上がりです。



そして最後になりましたが、いつもこのBLOGへ来てくださる皆さんへ日頃の感謝の気持ちを込めて、今朝リースを作ってみました。本当だったら、おひとりおひとりに手渡せたらどんなに素敵だろうとは思うのですが、まあ、それは無理なので・・・。今の季節を代表するベリー類やナッツ、ざくろなどを使って作った手作りリースです。気に入っていただけたら光栄です。プリントアウトしてお部屋にでも飾っていただけたら嬉しいなぁ。


Happy Holidays, everyone!

ところで、↑のようなリースは出来合いのものを買うこともできますが、作り方のコツさえ覚えてしまえばこっちのもの! 簡単だし、それになにより、自分だけのオリジナルのリースを作るのは楽しいものです。興味のある方はメールでもください。伝授いたしますので!!

それでは、皆さん、素敵なホリデー・シーズンをお過ごしください!

サンフランシスコより愛を込めて。











PS このリースですが、写真を撮った後に店先に飾ったところ、ものの10分程度で売れちゃいましたー。



怒濤の十日間

2005-11-13 15:35:34 | フローラルデザイン
前回のエントリーをアップしてから今日までの十日間、超多忙な日々を過ごしていました。公私共々にイベント続きの日々、まさしく怒濤の如し。

と言うわけで、この十日間を、報告を兼々エントリーにまとめてみました。

まずは仕事関係ですが、ここベイエリアでは11月に入れば、ウェディングのシーズンもそろそろ終わりです。そして、それに変わって今度はパーティの季節の到来。個人宅で行われる小さなものから、企業が開く大規模なものまで、その内容はいろいろです。そんな中、この十日間の間に僕が手掛けたメインの仕事が、大きなパーティの装花でした。

まずは一つ目。

こちらは、地元のホテルで開かれた、アップル・コンピュータのコンファレンス。先方からの要望は、予算のほかに、色の指定のみ。白とライト・グリーンで仕上げて欲しいというものでした。そこで作ったのが、こちらです。



豪華な感じに仕上げたかったので、高さのある花器を使用し、トピアリータイプのセンターピースを作成しました。そして、アップルということで、花器の中にグリーン・アップルを入れてみました。・・・単純な発想ですが、これがクライアントからは大好評。良かった良かった!


そして、二つ目。

こちらは地元の大手病院のファンド・レイジングのためのパーティ。地元の大金持ちや有名人を招いての大規模なパーティでした。パーティが行われた場所は、オークランドのダウンタウンにあるとあるビル。ビルの中心に大きな吹き抜き空間があり、ここをパーティやイベント用に貸し出しをしているのですが、ほぼ毎週のような大きなパーティが開かれています。数ヶ月前のオークランド市長の結婚式の披露宴も、ここで大々的に開かれました。・・・今回のパーティもかなり派手な演出が施されていて、吹き抜け空間を利用して、サーカス(と言うか、アクロバットかな。大きなファブリックをまとった人たちがワイヤで吊るされて、この大きな空間を優雅に飛行)や、コンサートと言った盛りだくさんな内容でした。

そして、このパーティのカラースキームは黒、赤、白ということだったので、アレンジメントはこんな感じに仕上げることに。




来客が来るまであと二時間ほど。一般人は見られない珍しいリハーサルの風景です。ミュージシャンやサーカス団員(?)など、次々と最後のリハーサルを念入りに打ち合わせ。ケータリングの人たちも、テーブルのセッティングを終え、控え室でパーティ用のユニフォームへ着替え中。


そして、パーティではありませんが、もうひとつ重要な仕事が一件。 先週、ここベイエリアを、チャールズ皇太子とカミラ夫人が公式訪問に来ていたのですが、その際にカミラ夫人用のブーケを作成しました。地元の美術館など、公式に訪問する際にちょこっと持つためのノーズゲイ(小さめのブーケ)です。繊細な感じに仕上げて欲しいというリクエストだったので、こんな感じに。(でも、カミラさん、繊細なイメージじゃないっすよねー・・・)


ここで使っている花材は、しゃくやく、バラ、デンファレ、スプレイ・バラ、そして、スカビオーサです。・・・どうみても、カミラさんのイメージじゃないよなぁ・・・。でも、大好評だったようです。



と、そんなこんなで、本当に忙しく、一生懸命に働き尽くめの僕だったのですが、そんなときに巨猫団のえゐちさんから届いたのが、これ!! 忙しい最中に届いたので、まるで僕へのご褒美かのようでした。


カラフルで綺麗な手ぬぐいの数々!日本のエスプリを感じますね。日本人であることを改めて誇りに思える瞬間です。

事の発端は、まここっとさんちのこちらの記事。僕が残した(羨ましいモード200%全開の)コメントをご覧になった心優しいえゐちさんが気の毒に思い、わざわざ僕にまで送ってくださったのでした。てぬぐいの他にも、手ぬぐいや旧暦に関する本、僕がジャズが好きということで、ジャズのCDも数枚などまで送ってくださり、えゐちさんには感謝の気持ちでいっぱいです。ただ今、こちらからお礼になにを贈ろうかKEVINと検討中ですので、今しばらくお待ちを! 本当にありがとうございました。


そして先日、このBLOGにもいらっしゃるベイエリア在住のMAHARI1さんから、ご友人の新築祝いのギフトのオーダーをいただき、ドライ花材で作ったリースを作成しました。木曜日にランチを兼ねて、僕のショップにまで取りに来てくださったのですが、そのリースがこちら。ご友人の新居は、竹を随所に取り入れたモダンな感じらしい、とのこと。だんな様は日本の文化に興味があるとも聞いていたので、コンテンポラリーなリースを作成しました。


リバーケーンとパンリードで正方形の土台を作り、そこに緑色のアジサイとタロベリーの実のみを使ってデコレーション。作る前に僕の頭にあったのは、障子戸のイメージ。あくまでもシンプルに仕上げたかったので、花材も最小限に抑えました。写真では分かりづらいですが、実際はもっと立体感があります。

そして、受け取りの際にいただいたのが、MAHARI1さん特製、お手製のガトー・ド・ショコラ。超美味!甘さ控えめ、中はしっとり。これならいくらでも食べられそうですね! 


KEVIN宅のKEVIN人形の前でぱちりっ!

MAHARIさん、本当にありがとう! 次回KEVINと一緒にお会いする際には、KEVINになにかお礼をさせますので!!お楽しみに!





以上、この怒濤の十日間を要約して書き連ねてみましたが、これだけじゃないんですよ・・・・。 というのは、KEVINの引越しがあったのです。なので、仕事の後にその手伝い・・・。疲れた・・・。

今回引っ越すにあたって、一緒に暮らすかどうかについて二人でとことん話し合ったのですが、あと一年くらいは待つという結論を出しました。別々に暮らしている今でも週に5日くらいは会っていますし、それになによりも、会えない時間も今は大切かな、と思うのです。会えない時間があるから次に会ったときが楽しいんですよ。一緒に暮らすのはいつでも始められるし、あともう少し、今のペースで行きたいと考えています。



最後に、KEVINの予定を少々。

なんと、今日の午後の便で、東京へ出張! 初めてのアジア訪問です。この出張はほんの数日前に突如決まったので、僕は一緒に行けませんでした・・・・。残念!今回は9日間という日程ですが、2日間ほど自由な時間があるそうなので、出発前に、東京に住む英語を話す僕の友人達にコンタクトを取り、OFFの時間は彼らがKEVINの面倒をみてくれるように手配をしました。みんな、ありがとう!

もし、東京でKEVINを見かけるようなことがあれば、ぜひ声を掛けてあげてください! 本人も喜ぶと思いますので。


東京の街角で、やけにハイパーな外国人を見かけたら、きっとそれがKEVINかも、あはは。














Kevin, I miss you already... Good luck on your first business trip in Japan. I'm soooooo proud of you, Kevin. You are my hope, you are my future, you are my never-ending dream. You make me the luckiest guy in the world! Hope all is going great with you and enjoy your stay in Tokyo!

Can't wait to see you. I love you so much!

Trick or Treat

2005-10-29 15:33:00 | フローラルデザイン
Happy Halloween to everyone!

もうすぐですね、ハロウィーン。というわけで、今週のホテルなどの活けこみはほとんどがハロウィーンにちなんだアレンジメントでした。

そんな中、特に僕が力を入れている活けこみ先の一つである地元の高級ホテル内のデザインを紹介したいと思います。

このクライアントからの要望は「クリエイティブなもの」ということだけで、基本的に僕のしたい放題なのですが、今年は珍しく、「去年のハロウィーンのアレンジメントがゲストに大変評判がよかったので、今年もそれと似たものを作って欲しい」というリクエストがありました。僕の場合、一度完成させた作品をもう一度作るということは滅多にないのですが、クライアントからの要望であれば仕方がありませんよね。

とは言え、全く同じものを作るのはつまらないので、去年の作品のテイストを受け継ぎつつ、今年はそれに「遊び」を加えた内容に仕上げました。ちなみに去年の作品は「スタイリッシュで無機的なイメージ」というテーマで臨んだのですが、その中でも、くもの巣が予想以上に良い感じに仕上がり、我ながらかなり気に入っていたので、今年もそれを引き続き作品の中に取り入れることにました。

ちなみに去年の作品はこちらを参照

今年も作品を作成するにあたって、まずはスケッチを描き、次に、使う花材の選定をしました。ハロウィーンの基本カラーはオレンジと黒なので、一般的にアメリカではマムやガーベラなどが使われることが多いのですが、そこはMATTHEW STYLE、一ひねりが欲しいところです。そしてそんな中、花市場で見つけたのが、これらの花材。

ハロウィーンにぴったりのユーカリのポッドとパンプキン・ブランチ。


まるでモンスターの手みたいな不気味さ・・・。


小さなパンプキンのような実が枝になっています。




・・・と、前置きが長くなりましたが、そんなこんなで仕上がったのがこちらです。クライアントからのウケは上々。皆さんにも気に入っていただけると嬉しいのですが。



作品内の墓石も黒猫も、すべて手作りの自信作です。

ちなみにこの作品内の黒猫クンですが・・・、




モデルはこの方。





ジャジャーン!

2005年ハロウィーン・マスコットのチップさんです。




「言っておきますが、今年だけですよ、MATTHEWさん。」


黒猫振興会の(名ばかりながらも)副会長を務める僕が、黒猫をハロウィーンに使うのはどうかとも思いましたが、まあ、そこは突っ込まないでおいてください・・・(特にNOIR会長・・・。お許しを~・・・。ここは見て見ぬ振りでよろしく・・・、と言うことで。あはは)


あ、そうそう、忘れるところでした・・・。

先日MAHARI1さんからいただいたバスケットに入っていた「蜘蛛」も使わせていただきました! この場を借りて、MAHARIさん、Thank you!!






ところで、実際にショップで売るアレンジメントは、当然↑のような大作ではなく、手軽に買える大きさと価格に設定しています。アレンジメントの中で使うオーナメントもハンドメイドで仕上げています。

たとえば、こんな感じ・・・



鏡やガラスなど、表面が滑らかなものの上にグルーガンで蜘蛛の巣やBOOの文字を描き、それを冷蔵庫の中で3分ほど冷やします。(冷やすことで剥がしやすくなる)

このほかにも、日本の父から送ってもらった水引を編んで蜘蛛の巣を作ったりしているのですが、これら手作りオーナメントを使ったショップでの販売用のアレンジメントはこんな感じです。





ただ今サンフランシスコは金曜日の夜。ハロウィーンまで残すところ3日です。当日はカストロ界隈の道を交通止めにして、毎年恒例のパーティが開催されます。今年は特に仮装の計画などは立てていないのですが、近くなのでKEVINと一緒に見に行こうかな。そのときの模様は、またここでレポートしたいと思います。お楽しみに!

autumnal tints~秋の色

2005-10-08 14:57:32 | フローラルデザイン
サンフランシスコは一年を通して比較的温暖で、いまひとつ季節感に欠けるのですが、とは言え、この時期の花市場には秋の色合いの花たちがずらりと並びます。

僕も、この時期にしか出会えない季節感のある花材が大好きで、ここ最近は秋の色を前面に押し出したフローラル・デザインを作っています。

その中のひとつがトップの画像のもの。赤、橙、黄色、茶色など、秋をイメージさせるカラースキームを取り入れた作品です。リースをフィーチャーした大胆な構成ですが、このリース、すべてドライの花材で作られています。ちなみにここで使われているものですが、まずはリースの骨格にあたる土台部分。これは白樺の枝で作りました。そして、その骨格に、ワイヤプランツとスパニッシュ・モスを巻きつけ、その上からいろいろなドライの花材をグルーガンで留めていきます。今回用意した花材は、ほおづき、ペッパーベリー、ヤロー、ビタースウィート、アマランサス、スモークツリー、唐辛子、そして麦などのウィート類各種です。

出来上がったリースを、花器にセットしたリバーケインに斜めに留め、リースからワイヤを使って小さなガラスの花瓶を数個垂らします。そして、その花瓶に数色のガーべらを挿したら出来上がりです。

僕は常日頃から、ドライとフレッシュの花材をひとつの作品内に使うことが多いのですが、今回の作品も然り。ドライとフレッシュがお互いを引き立てていて、面白い作品になったと思いますが、いかがでしょうか?

ちなみにリースのアップ部分の画像はこちらをご覧ください。



せっかくなので、秋の色をフィーチャーした作品の画像をいくつか貼っておきます。





今朝クライアントの家の玄関用に作った出来当てほやほやの作品。画像では伝わりづらいですが、高さ1メートル50センチくらいある大作です。





パベ風ビデマイヤー。真横から見るとまっ平らに花が並んでいます。万華鏡のようなデザインですね。





ドライの花材で作った壁用のスクリーン。これもかなりの大きさです。




僕の大好きな言葉、「収穫」をイメージして作った作品。




テーブルアレンジメント。浅いガラスの花器を仕様。花器の淵に花をあしらっています。なので、上から見ると、真ん中がぽっかり開いていて、そこから水が見える仕掛け。この水もデザインの大事な要素になっています。







最近のウェディング・ブーケのトレンド@サンフランシスコ

2005-09-28 03:10:14 | フローラルデザイン
年間を通してほぼ毎週、ウェディングの花を手掛けていますが、多いときには同じ日に4つ掛け持ちなんてことも・・・。今週だけでも、すでに来年のウェディングのコンサルテーションが3つ。こうして半年、一年先の予定が次々に埋まっていってしまうので、なかなかプライベートの予定が組めないんですよね・・・。

と、それはともかく、この夏から秋にかけてリクエストが多かったのが、ラベンダーから水色にかけてのグラデーションでした。スタイル的にはやはりラウンドのハンド・タイド(ワイヤも含む)が引き続き人気。そんな中で手掛けたウェディングのひとつが上の画像のものです。

このウェディングのブライドからリクエストのあったカラー・スキームは、ずばりラベンダー。ただ、ラベンダー一色では全体的にぼやけたイメージになりかねないので、白を加えることにしました。

このブーケで使われている花材は、バラ(ブルー・キュリオサ、スターリング・シルバー)、スイートピー、ステファノティス、トルコ桔梗、そしてアクセントに、ラベンダー。ステファノティスはワイヤリングしていますが、それ以外はハンド・タイドで仕上げています。

ちなみにこのウェディングのフラワー・ガールのブーケはこんな感じ。まるいオアシス(市販されている一番小さなサイズのもの)を使って、フラワー・ボールを作成しました。





このほか、今期の流行色の花を使った最近作ったブーケの写真を二枚ほどアップしておきます。


これは、屋外でのウェディングだったので、ガーデンぽいイメージでという要望が新婦からありました。なので、ワイルド・フラワーを中心にデザイン。水色がすがすがしいですね。




こちらは、白がメインでラベンダー、ターコイズ、水色のアクセントを、というのがこのウェディングのブライドからのリクエスト。花はバラ、デンファレ、くちなしの3種類だけです。そこに、上の3色のビーズでアクセントをつけました。



ちなみに、こちらに僕のブーケの一部を集めたサイトを用意しています。興味のある方は是非。


秋の新作 四選

2005-09-12 16:00:06 | フローラルデザイン
久しぶりにフローラル・デザインのエントリーです。

と言うわけで、題して「秋の新作 四選」。その名の通り、今年の秋をイメージしたものを集めてみました。

まずは、トップの画像のものから。

これは、3つの個別のアレンジメントを集めて、ひとつの作品に仕上げています。使っている花材は、リバーケイン、ほおずき、フットボール・マム、秋色アジサイ、スモーク・ブッシュ、ペッパー・ベリー、そして唐辛子です。僕はデザインをする場合、「遊び」の部分をいつも大切にしているのですが、このアレンジメントの場合は吊るした赤唐辛子が「それ」ですね。見た方から「うわ~!」って言ってもらえるのが嬉しいんですよ。

そして、次の作品。



これは作る前に、「秋への入り口」というテーマで行こうと決めていたのですが、「入り口」からイメージを膨らませていき、最終的に「門」「ゲート」へ辿り着き、そして出来上がったのがこの作品。

こちらは、まずいろいろな長さに切ったリバーケインをワイヤで留めてアーチの土台部分を作り、数箇所にビーカー型の小さな花瓶をバランスをみながらやはりワイヤで留めて行きます。その後、花を挿していきますが、このデザインに使ったものは、僕の大好きなサンダーソニア、スモーク・ブッシュ、オンシジウム、ドライのエンジェルバイン、そしてマニーツリーです。ちなみにこのデザインの「主役」はあくまでも「アーチ」の形状部分なので、それを強調するために、あえて大ぶりの花材は使いませんでした。

次の3作目。



この作品を作る「きっかけ」となったのが、この作品の中でも使われているフラックス(日本名は何て言うのでしょう? 垂直に伸びる葉)です。知り合いが自宅の庭から切って持ってきてくれたので、彼女のためにも、それを是非自分の作品に使いたいと思ったのです。 で、出来上がったのがこの作品。これは「いけばな」的な直球タイプの作品ですね。花や葉が持つ「力」みたいなものを強調したかったので、こういうシンプルな形に仕上げました。 ちなみにこの作品では剣山を使っています。 まず花器に剣山をセットして、次に流木を置きます。この流木はデザインの一部ですが、実は花を留めるメカニック的な役目も果たしています。 そして、その流木の枝の間にフラックスを挿し、その後他の花材を活けて完成。

そして、最後の4作目。



これは北欧などの晩秋(って、体験したことはありませんが、あはは)をイメージして作りました。木々が葉を落として秋の終わりを告げる、そんな感じですか。

これも一作目同様、三つの個別のアレンジメントを集めてひとつの作品に仕上げています。ガラスの花器に白樺の枝をグルーで留めて、その後、ユリを同じレベルに挿していきます。その後、スモーク・ブッシュを白樺に留め、さらにシルバーにペイントしたフレキシ・グラスで三つのアレンジメントを繋げます。そして最後にそのフレキシ・グラスにドライのアジサイの花をグルーでつけて完成。ちなみに、最後にテーブルの上にも、アジサイを散らしてアクセントを付けました。



ところで、いろいろな方から、作る前にはスケッチをするのか?という質問をよく受けます。その答えですが「YES」です。大きな作品を作る場合は、ほぼ100%スケッチしてから望みますね。

で、これがいつも持ち歩いているノートブック。


イメージやアイデアが浮かぶと、車や電車の中でもすかさずスケッチ。

そして、その中身を出血大サービス本邦初公開!(って、自慢できるような内容ではないのですが・・・)




感動したウェディング

2005-07-22 14:46:41 | フローラルデザイン
ただ今、ウェディングのシーズン真っ只中。11月までのほぼ毎週末、ウェディングの仕事でスケジュールが埋まっています。しかも中には3つ掛け持ちの週末もあったりして、考えただけでも・・・・、オソロシイな・・・。

僕が本業としているフローラル・デザイナーという仕事は、活けこみ、パーティ、ウェディング、祝日(クリスマスやバレンタインなどですね)などなど、かなり多岐に渡るのですが、そんな中でも僕が一番好きな仕事がウェディングの装花です。やはりこれは、人生において一番ハッピーなイベントに携わることが出来る、というところにやり甲斐を感じるのからでしょうか。

とは言え、こうも沢山のウェディングを毎週のように手掛けていると、感動するようなウェディングにそうそう出逢うわけではなく、むしろそう言うのは稀ですね。多くのウェディングの場合、式の行われる教会に装花をしに行き、式が始まる前に今度はすぐさま披露宴の行われる会場へのセットアップに行って・・・というようなパターンが多いので、当日新婦に会うことも無くて・・・、なんてことが多々あるのです。なので、感動的なシーンを眼にすることもなくビジネスライクになりがちなのですが、先週末のように、式と披露宴を同じ敷地内でするウェディングの場合は、ウェディングの様子を肌で体験できるので僕は好きです。

この画像のウェディングも後者のパターンで、式も披露宴も地元の高級ホテルで行われました。その上、個人的にこの新婦(CATHY)とはウマが合い、ぼくとしても初めて彼女と打ち合わせをした去年の夏から、ずっと当日がくるのを楽しみにしていたウェディングでした。

そして当日、式がとり行われるホテルのバンケットルームの一室に招待客が入った後、僅かな時間ですが、式に向かう直前のCATHYと彼女の控え室で少しだけ話をすることが出来ました。いつもの明るい彼女とは打って変わって、かなり緊張している様子。そして、いよいよ会場へ向かう直前になって感極まって泣き出してしまったのです。スタイリストに綺麗に仕上げてもらたったメイクも台無し。でも、本当にうれしかったんだろうなぁ。結局、会場に入った後も涙が止まらず、ヴァージンロードも家族の支えなしでは歩けないような状態でした。傍で見ていた僕も、すこしウルウルしてしまったのですが、それにしてもウェディングドレス姿のCATHYは本当に綺麗でしたねぇ。

・・・などと感慨に耽っていられるのも今のうち。今週末はウェディングを三つ掛け持ちだぁ!Good luck!>自分


ま、そんなわけで、久しぶりに感動したウェディングでしたが、その模様の画像をいくつか貼っておきます。

これからもずっとずっと末永くお幸せに!>CATHY




式会場に入る直前のCATHY



ブライドメイド(新婦の付添い人)のふたり。セクシーダイナマイト炸裂!



リング・ベアラーの男の子。新郎新婦に結婚指輪を運ぶという大役がこの小さな両肩に。



主賓席の花。



ウェディング・ケーキ。四角いものがここ最近のトレンドですね。



一日遅れで、Independence Day。

2005-07-06 03:56:53 | フローラルデザイン
昨日の7月4日は、アメリカの独立記念日。この日の晩は、全国で盛大に花火大会が開かれます。サンフランシスコでも、毎年、FORT MASONで大掛かりな花火大会が開かれるのですが、なんといってもすっごい人ごみ! というわけで、今年はKEVINと近くのDOLORES PARKという公園から花火を眺めることにしました。このDOLORES PARKですが、サンフランの高台に位置していて、ダウンタウンを一面に見渡すことが出来る絶好のロケーション。花火の会場からは少し遠いのですが、それでも綺麗な花火を見ることが出来ました。

ところで、画像のものですが、これは先週末に仕上げた活けこみの中のひとつ。当然、独立記念日をテーマにして作成しました。

まずはカラースキームですが、独立記念日と言えば「赤」「青」「白・シルバー」がお約束。当然、その色の組み合わせを採用。 まずはパンリードで立体的な星を大小5個作成し、カラースプレイを使って、「赤」「青」「シルバー」にペイントします。次に、プラキシ・グラス製のプロップ(オリジナルで作ったもの)にこれらの星をバランスを見ながらワイヤーで留めていき、そこにウォーターチューブに挿した赤と白のアンセリウムをアレンジします。ちなみに、これらのをウォーターチューブはシルバーのリボンでデコレーションしてあります。そして最後に、ブルーとシルバーのワイヤリングされたリボンを中心にデコレーションして出来上がりです。

と言うわけで、一日遅れの独立記念日ですが、皆さんにも「気分」だけでもお届けできたでしょうか?

unforgetable wedding

2005-06-19 14:43:37 | フローラルデザイン
今週末はウェディングやパーティの仕事が4つも重なったので、本当に忙しかったですねぇ。今回画像で取り上げたものは、その中のウェディングのひとつ。デザイン的にも、規模的にも、これと言って特筆するほどの内容ではないのですが、このウェディングのことはきっと忘れないだろうなぁ・・・と思うのです。というのも、このウェディングのブライドのお母さんが、ちょっと強烈な人で、初めてコンサルテーションをした去年の8月から今日までの10ヶ月間、彼女にはかなりがなり悩まされたからなんですよ。彼女のためにも誤解を招かぬように言っておきますと、決して性格が悪いとか、意地悪だとか、そういうわけではないのです。ただ、とってもハイパーで超早口。5分会話をしただけで、こちらはグッタリ・・・。特にこの1ヶ月は毎日のように電話が掛かってきて、「ふと思ったんだけどこのケーキのデコレーションはこんな感じはどうかしらーでもやっぱりあんな感じもいいかも」「ブーケに使う花だけど確かくちなしだったかしらそれともステファノティスでしたっけあら違っていたらごめんなさいねそうよねMATTHEWが送ってくれた見積もりを見れば書いてあるわよねあらやだわたしとしたことがウェディングが近いものだから娘のことを思うとついついあーでもないこーでもないって考えちゃうのよねーーーー」「ほら私のときのウェディングはヒッピー絶頂だったでしょ私のウェディングの花もデイジー中心で今思うと笑っちゃうくらいださいのよだからせめて娘の結婚式の花だけはゴージャスに行きたいじゃない?」ってな具合。息継ぎなしで機関銃のような速さで畳み掛けてくるんですよ・・・。はぁ。

今までかなりの数のウェディングを手がけてきましたが、ここまで母親がしゃしゃり出てくるケースも珍しいですねぇ。

ところで、ウェディングの内容ですが、先方からの要望は「ピンクのグラデーション。ロマンティックな感じ」というものでした。で、出来上がりですが、披露宴のテーブルアレンジメントが画像のものです。そのほかのデコレーションもすべてピンクが中心で、ケーキだって当然ピンク。ブライドメイド(新婦の付き添い人)のドレスもピンク。テーブルクロスもピンクなら、招待状だってピンクです。いそして今日結婚式にセットアップに行ったときに会った新婦の母親のドレスも勿論ピンクでした。

披露宴の行われたホテルでアレンジメントのセットアップしている最中に、ブライドの母親が現れて、お褒めのお言葉を戴きました。当然凄い早口。僕の話す余地なんてないくらい・・・。

「MATTHEW~!どれもこれもほんっとにステキどう感謝の気持ちを表したらいいのかしらわたしには分からないわありがとうほんっとにステキよーわたしの娘のブーケなんて想像していたものの100倍はステキで私が持ちたいくらいよほんとにあらやだ私のウェディングでもないのに何を言っているのかしらわたしあははもう嬉しくて嬉しくて気分は絶頂娘も喜んでくれたしこの一年頑張ってきた甲斐があるってものだわねほら私の時のウェディングのときはヒッピー文化が絶頂で(以下延々と続く)」