紫の物語的解釈

漫画・ゲーム・アニメ等、さまざまなメディアにひそむ「物語」を抽出して解釈を加えてみようというブログです。

細かすぎて伝わらない名場面【魔法陣グルグル編】[その3]

2010-12-25 01:56:09 | 細かすぎる名場面
前回の続き


  地の剣のディスられっぷりは異常

勇者が使う光魔法・魔法剣キラキラ。
自然界のエネルギーを剣に変えることができる光魔法の最高峰です。

自然界のエネルギーのなかでも最も基本的な四元素「火」「地」「水」「風」の王と会うことで
手に入れることのできる、火の剣、地の剣、水の剣、風の剣は勇者にとって心強い武器となります。



勇者が最初に手に入れたのは火の剣でした。
コパール城にて勇者が出会った料理大臣が実は火の王で、
業火のなか鍋を振り続けた勇者はついに火を支配するに至り、火の剣を手に入れます。
初めて扱う四元素の剣の威力はすさまじく、コパールのボス「最強大臣」を一撃のもとに倒すほどでした。




二番目に手に入れたのは地の剣です。
ククリの協力を得て、地の底にまでひびくタイコの音をならした勇者たちは
地の王に認められ、地の剣を手に入れます。
その切れ味は四元素の剣のなかで最も鋭く、世界最硬の石でできたゴーレムを
一刀両断してしまうほどでした。




続いて、水の剣。
勇者の証である「勇者の拳」を持ってオズミの泉を訪れた勇者は、
水の王から水の剣をさずかるのでした。
石と火の世界にて、火の剣も地の剣も通じない敵に水の剣は大きな力を発揮します。




最後に手に入れたのは風の剣です。
ギップルたち風の精霊の王に会った勇者たちは、その気まぐれっぷりに振り回されつつも、
最後には認められて風の剣をさずかります。
その速さはADSLよりも速く、一瞬にして敵の弱点を探してとどめを刺す
・・・ときも、あったりなかったりする風のようにきまぐれな剣なのでした。


さて。
これら四元素の剣のなかで、唯一「使えない剣」として勇者直々の烙印を押された剣があります。

それは、地の剣でした。




逆に最も使い勝手がよく、頻繁に使用されたのは火の剣です。
火が起こる場所ならば基本的にどこでも使える上に、威力も安定しているので
火の剣の安心感は格別なものがありました。
少々、決定打に欠けるのかボス戦よりもザコ掃討によくつかわれてた印象があります。


風の剣は、その威力の不安定さが危ぶまれる剣でしたが、
いざというときには絶体絶命のピンチをも切り抜けられるほど底力のある剣でした。


そして水の剣。
火も風も土も水もない魔王ギリの世界において、ククリの涙を水の剣に変えるという
ドラマチックな使われ方がされ、これに勇気づけられたククリは、
ギリを封印するグルグルを発動出来ました。
魔王ギリ打倒に最も貢献したキラキラといえるでしょう。

では、なぜ地の剣だけが「使えない剣」と言われなければならないのか??
その理由は、残念ながらいくつか挙げられます。

 ① 発動するまでのスキがでかい


他の剣がほぼノータイムで発動できるのに対し、地の剣はタイコを叩かないと発動しないという!
相手が待ってくれればいいけど、そんなワケにはいかない現実の厳しさ。
RPGで言うと、発動するのに1ターンかかるくらいな感じかも。

 ② リーチが短い


地の剣はツルによる有線式で、そのツルの伸びる範囲にしか攻撃ができません。
しかも振り回すとツルが絡まるので、そもそも剣として十分に機能するつくりじゃないのです!
これが使えない理由の一番かもねぇ・・・。

 ③ いろいろとめんどい自然界の付き合い


面倒くさいことに、この剣、連結や切れ味などに自然界でそれぞれ担当する部署があるといいます。
連結部分を担当する花の国の力が弱まれば、ツルが短くなったり切れることもあるのだとか。
関係各所と仲良くやらないと十分に機能しないとか、めんどくさっ! 使えないのに・・・。

勇者も面倒くさく思ったのか、なんと切れ味担当の宝石の精へ挨拶に行きませんでした。
伏線張っといて、まさかの完全スルーです。
イベントがあると思ってスタンバってたであろう、宝石の精たちも舞台裏でズッコケてることでしょう・・・。


  グルグル史上最低の光景



花の国にてお披露目されたこの光景はグルグル史上最低の光景といわれます。
ですが、それよりあとに


こんな光景や


こんな光景もありました。

はたして、花の国での光景が史上最低と言い切れますかなっ!?


  グルグル博物誌 : 妖精、精霊、天使、神

グルグルには、さまざまなファンタジックなキャラクターが登場します。
妖精、精霊、天使、神。
どれも、90年代に猛威をふるったファンタジー作品には欠かせない要素といえます。
ですが、グルグルに登場するこれらのキャラは、どことなくみんなクセがあります。
本項では、種族ごとにそれらのキャラを紹介してみます。

  妖精

グルグルにおいて、もっとも豊富にキャラが登場する種族です。
ファンタジーにはお約束のティンカーベル的美少女多しと思いきや、これがなかなか曲者揃いです。


「さっぱり妖精」
あまりにもさっぱりな時に登場する謎の妖精です。普段、人間には目に見ることができません。
ハァー、さっぱりさっぱり。


「ドサクサ妖精」
パーティが大混乱におちいった時にどさくさにまぎれて登場する妖精です。
やっぱり目には見えません。ダイッコンランです!ダーイコンランです!


「びっくり妖精」
説明はともかく、もっとも印象が薄い妖精なんじゃないか?


「妖精の村の妖精たち」
ノコギリ山でつかまっていたグリエルもそうですが、全員うわさ好きでいたずら好きです。
さっぱり妖精たちとは仲が悪いらしいです。


「さっぱり王子」
あまりにもさっぱりな時に登場する幻の妖精といわれています。
混乱した現状をさっぱりさせるというさっぱり王子は、ククリの告白直前に
便意でそれどころではなくなった勇者のお腹をさっぱりさせて帰って行きます。GJ!


  精霊

自然界のあらゆる事象をつかさどる種族です。
注目すべきは、やっぱり王たちでしょうか。こゆい!


「風の精霊」
風を起こしたり浄化したりします。クサイ空気を異様に嫌がるのも印象的。
勇者たちと行動をともにするギップルも風の精霊です。
ククリが大好きだと言っていた風の匂いとは、じつは大量のギップルたちの"へ"的なものだったという。


「草の精霊」
草をつかさどる精霊で、回復の泉を出してくれたり草をあつめて大地の治療をほどこしてくれます。
きりなしの塔で登場したモゲルは、冗談が通じない以外はとってもイイ奴でした。


「花の精霊」
花をつかさどります。地の剣の連結部分を担当しているのも彼女たち。
花の王女に無礼を働くとバッタにされてしまうので注意!
無礼を働いたキタキタおやじをバッタにした王女は魔力を使い果たして幼女化してしまい、
勇者とククリの娘のような存在になりました。



「自然界の王たち」
すべての精霊たちの頂点に立つ王たちです。
その性質は推して知るべし!
全員もれなく変態です。変態の王!!


  天使

神様の使い・天使!
それは至高の可愛らしさ、美しさ、優しさ、というあらゆる賛美の言葉の代名詞として使われます。
でも、グルグルに登場する天使は・・・。


「ぶっとび天使・ピピックとぺペック」
ククリに最強のグルグル「恋するハート」を与える重要な役割を果たす天使です。
これより以前にコパール王国では、現れてはぶっとばされる「ぶっとび天使」として登場していました。
「そうよ、ロマンのわからんクソ男 死ね!」は名言。(満面の笑顔で言うのがポイント)


「勇者担当天使・リリック」
勇者の行動についてすべてを記録し、伝説をつくる天使です。


融通が利かないのが玉にキズ!


あまりに融通利かなすぎてジュジュに闇に滅されるところでした。

最終的には、キタキタおやじの策略によって、「キタキタ踊りにて魔王ギリ封印される」という
誤った記録をつけてしまった罪深い天使さんでした。


 

とにかく超常的存在。プラトー様のように絶対的信仰を集める神もいれば、
ある概念のみをつかさどる、局地的な神もいます。


「運命の女神」
アラハビカの魔境を生きる者の運命を操作する女神です。
ククリの悪魔化のきっかけとなりました。
ククリを悪魔化させて何がしたかったのかはわかりませんが、ククリ悪魔化をきっかけに
勇者が「悪魔でもククリはククリ」と悟ったのは注目ポイントかも。


「時の女神」
エンドレスエイト的なサムシングにより、時を止めていたククリのもとへ現れた
時間をつかさどる双子の女神です。
不正な時間停止の罰則を科すということで、あやうく50年分の時を吸い取られそうになった
勇者とククリでしたが、失敗を一度だけやり直せるアイテム「星のかざり」にて難を逃れました。
あやうく、「魔法陣グルグル シルバー」が始まるところだったという・・・。



・・・
あ、やばい。語りすぎて文字数制限にひっかかりそう。
最後にククリ様の可愛い場面を抜粋したククリ様特集をしようと思っていましたが、
おまけとして次回へまわします。
すんません、まだやります・・・。

次回はおまけです。

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4 コメント

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Unknown (Unknown)
2010-12-27 10:06:21
ついてに、地の剣の持ち味である斬れ味、あれも水の剣のが上?っていう・・・
死に武器ですね、ドラクエでいうとおおばさみぐらいの
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Unknown ()
2010-12-27 23:58:06
たしかに、おおばさみは僕も一度も買ったことは無いですね。そういえば。
結構いい値して、誰が買うんだこんなの・・・と、いつもスルー。
なるほど、地の剣はRPGあるあるかー。
返信する
Unknown (Unknown)
2011-02-04 22:03:49
ギャグ漫画は細かいネタを拾っていくときりが無いですねw
本編に登場した神様ではお祭り好きのお面をつけた神様が印象的でした(名前忘れたけど)
ベームベームたち魔神も神様なのかな?それとも魔族?
返信する
Unknown (Unknown)
2014-04-11 00:01:27
一番影が薄いのはびっくり妖精と同じ巻に2コマも出てるのに直後の名場面で印象が掻き消えるぞくぞく妖精
グルグルネタはいつの時代も尽きませんな
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