紫の物語的解釈

漫画・ゲーム・アニメ等、さまざまなメディアにひそむ「物語」を抽出して解釈を加えてみようというブログです。

【魔法陣グルグル】進化する魔法"グルグル"の魅力

2010-02-06 01:36:57 | コミック全般
漫画【魔法陣グルグル】に登場する、"グルグル"という魔法は実にユニークな魔法である。

"グルグル"の使い手はミグミグ族の魔法使い"ククリ"。勇者"ニケ"と共に魔王"ギリ"を倒す旅へ出る。


グルグルは、地面に魔法陣を描き、描いた魔法陣によって様々な効果をもたらす魔法である。
 

【魔法陣グルグル】連載当時、ファンタジーにおける魔法といえば、手のひらから炎やら稲妻やらが
放出されるというのが定番であった中、地面に描いた文様によって発動する魔法という設定は
ずいぶんと画期的であった。


中盤では、踊りながら魔法陣を描くというスタイルを身につけ、
相手を魅了することで描いている最中のスキを克服した。


ククリが最初から習得している魔法の数が少なく、世界中にちらばる魔法陣を
冒険しながら集めてゆくという、RPGっぽいギミックも醍醐味のひとつ。


魔法陣は、ときに大変なところから発見される。
キタの町の伝統的な踊り「キタキタ踊り」に尻の動きとして保存されていたものもあった。


発見した魔法陣は、冒険の途中で手に入れた「黒の絵本」というアイテムに記録する。
これはグルグルの教典だが、中身は白紙で、ククリが教典を作っていくことになる。


ストーリー後半、ついにククリは既存の魔法陣を探すのではなく、
「自分で魔法陣をつくる」という境地に達する。


この設定もとっても魅力的。
魔法を自分でつくるって感覚が面白い。


「黒の絵本」も、作った魔法陣が自動的に描き込まれる仕様にバージョンアップ!


嫌な魔法陣をつくってしまった場合も、強制的に描き込まれ、しかもページをやぶっても消えない
という後戻りの出来なさも素敵だ。


ところが、そんなグルグルにも弱点が。グルグルは子供時代にしか使えないのだった。
ククリは残り少ない自分の子供時代のうちに、グルグルをさらに進化させる。


愛用の杖が壊れたとき、


ククリは、自分の指で、空中に魔法陣を描いてみせる。


さらに、仲間の身体に描いて多彩な攻撃も可能に!
どこまでも進化するグルグル。


勇者との合体技も披露。


最終的には、ついに三次元の魔法陣も作成。
しかも、内側から描いて、外側の世界をすべて魔法陣で包むという究極の域に達する。


このように、"グルグル"という魔法は、
RPG的な楽しさ、絵本的な可愛らしさ、そして物語を締める壮大なクライマックスをもたらす
とっても魅力的な魔法なのだ。



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