動物とおっちゃんの日常風景

喘息・椎間板ヘルニア・胃食道逆流症・過敏性腸症候群。しかし、動物や私的な病気どころではなくなってきたこの国の将来。

親友

2011年11月26日 | 病気
入院してる親友と電話で話しをした。
肺がんで肝臓に転移があり、背骨の転移も見つかった。

抗癌剤の点滴は2回目でドクターストップ。
今は経口投与の抗癌剤を2回目が済んだとこだ。

声は元気がない。
熱が1週間続いてる。
肺炎からきてるらしい。

「死ぬことがわかってて、こんな状態で入院してても辛いばっかりや。」
「こんなことやったら、入院も抗癌剤もやらんと、いつも通りの生活を続けてたらよかった。」とも。
「辛い治療で身体がボロボロになって、カネも使って、嫁にも辛い想いをさせて・・・。」

「・・・。」

返答ができないでいた。

余命宣告をされて、抗癌剤やら入院やらで2年間生きた人もいる。
が、抗がん剤治療を完全に断って、いつも通りの生活をし続けて亡くなることはどうなんだろう?
いずれ、痛みが来て苦しむのだろうが、家にいていつも通りの生活があれば、他に何が必要だろう?

彼にとって、タバコと酒とギャンブルは人生そのものだったはずだ・・・。
そのうち、酒はよしたとしたも、酒とギャンブルといつも通りの生活があれば・・・。
仕事はもうできないだろう。

癌の本人への告知は今では当たり前だが・・・。
本当に、告知は必要だろうか?
告知せずに、本人には黙っているか、告知して本人に治療の選択をしてもらう。

生きるということは何だろう?
死ぬということは何だろう?

病院で一日中テレビを観て、仕事もせずに、点滴だの検温だの、検査だの・・・。
これで生きてると言えるだろうか?

かれにとって「生きる」とは「タバコを吸うこと」と「ギャンブルに行く」ことではないのか?
勿論、かれにとって仕事はメインだ。

癌さえ治るなら、タバコも酒もギャンブルも断って仕事に専念するだろか?
しかし、この癌を完治させるのは不可能に近い・・・。
いや、「酒のない、タバコのない、ギャンブルのない人生は人生ではない」と言うだろう。

どうすればいいのだろう?
彼も、奥さんも、僕も分からない。

ただ、今の彼の心境は、「早く、家に帰りたい。」だろう。