正広&くみこ「世界一周新婚旅行の記録」~Blog編~

Masa & Kumi World Trek Honeymoon 2002/10/01~2005/04/29とその後

トリニダード・トバゴ2005 カーニバル・レポート(5)trinidad & tobago

2005-04-28 01:12:30 | Trinidad & Tobagoの旅

レポート(4)より

 2月5日金曜日 カーニバル・フライデー

 この日からカーニバルに突入する。今日のメイン・イベントは「ソカ・モナーク(王座)決定戦」だ。

 10人以上のトリニダード・トバゴの人気若手シンガーが2曲ずつ歌って、チャンピオンを決めるのだ。日本で言ったら、宇多田ヒカルと、MISHAと、安室奈美江とかが集まって優劣を決める感じだろう。

 サッカーの国際マッチに使用される大きなスタジアムは若者で一杯だ。ソカとは「ソウル・カリプソ」の略で、トリニダード・トバゴで生まれた大衆音楽「カリプソ」にアメリカの「ソウル」をミックスさせたものということらしい。やたら明るいヒップ・ホップかブラック・ミュージックという感じ。弾むリズムと耳に残る軽快なメロディーだ。

 観客はどのように楽しむかというと、タオルかバンダナを片手に持ってぐるぐる回しながら音楽にあわせてジャンプする。こちらでは踊ることを“Dance(ダンス)”とは呼ばない。“Jump Up(じゃんぽゎっ)”と呼ぶのだ。そんな感じなので、僕らもバンダナをグルグル回しながら“じゃんぽゎっ”してみた。快適なメロディーとリズムだと、なかなか気持ちが良い。

 最後になって興味本位で一番盛り上がっている最前列に行ってみた。でもそれは失敗だった。マリファナの匂いがプンプンしていて、みんなイっちゃってる感じだ。

 そしてそこで初めて「ワイン・ダンス」なるものも見た。ショックだった。

 それは男性の股間と女性のお尻をくっつけてグリグリ回転する“踊り”なのだ。犬の交尾を想像すれば良いだろう。

 飛び跳ねるでもなく、ステップを踏むでもなく、手や肩や首を動かすでもない。ただ“あそこ”同士をグリグリするだけだ。

 「これが踊りなの?」と呆れた。サルサにしたって、タンゴにしたってセクシーにかっこよく踊って、くっ付いたり、離れたり、誘惑したりするからいいのだ。それがダンスなのだ。このワイン・ダンスじゃ夢も希望もない。開放的を通り越してこれは行き過ぎだ。コロンビアでは地元の人とたくさん踊って楽しかったので、トリニダードでもそれを期待していたのだが、これじゃダメだと思った。知らない人と気安く踊れるようなものじゃ全くない。

 そんなことを思っていたら、僕らと一緒に行動していたイギリスの女の子ジョーと、くみこのお尻に目がけて、若い男たちが股間を突き出してリズムに合わせて歩み寄ってきた。くみことジョーは急いで逃げる。そんなことが何度も何度も繰り返された。

 一方僕の股間にお尻を向けて寄ってくる女の子は当然だが一人もいなかった。でも、男が僕のお尻に押し付けてきた。どうやらゲイのようだった。ワイン・ダンスのそんなやり取りに疲れたので、すぐにスタジアムから脱出した。

 音楽はとても良かったのだが、ワイン・ダンスは今まで見たダンスの中で最悪だった。笑い話にはなるが。

続く


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