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トリニダード・トバゴ2005 カーニバル・レポート(2)trinidad & tobago

2005-04-28 01:24:32 | Trinidad & Tobagoの旅
レポート(1)より

 トリニダード・トバゴはどんな国か

 トリニダード・トバゴがどんな国か知らない人もいると思うので簡単に説明する。

 トリニダード島とトバゴ島と小さな島から構成されるカリブ海の島国で、南米のベネズエラからはわずか100kmしか離れていないカリブ海で一番南にある国である。気候は年中暑く、カリブの中でも最も平均気温が高い。大きさは千葉県とほぼ同じで、人口は130万人くらいである。スペインの征服によって先住民は全滅したため、現在の人種構成は奴隷として連れてこられた人々の祖先のアフリカ系黒人が40%、奴隷廃止後に労働者として連れてこられたインド系が同じく40%、そしてその混血が18%、残りが白人、中国人などとなっている。

 アフリカとインドが半分半分にミックスというのは珍しいし、強烈だ。豪快でいい加減でアートのセンスに溢れたアフリカ人と、ネチネチだけど親切で商売上手のインド人のミックスの国といえば分かりにくいだろうが、実際そんな分かりにくい感じだと思う。

 言語は英語だが、訛りがきつく、慣れるのに相当な時間がかかる。経済的には他のカリブ海の国と異なって観光収入が少ない。その代わり大量の石油が取れるため、経済は比較的安定しており、先進国入りをしようと頑張っている。でも、一方で最近は貧富の差が拡大し、首都ポート・オブ・スペインではマフィア絡みの凶悪犯罪が多発し、問題になっている。

 僕ら貧乏旅行者の目から見れば、人は親切で陽気だし、音楽もカーニバルも面白いが、観光できるスポットが少なく、治安が悪く、物価が高いので、カーニバル以外の時は旅しにくいかなとも思う。

 トリニダード・トバゴのカーニバルの特徴

 トリニダード・トバゴのカーニバルの特徴は何と言っても、カーニバルを国が仕切っていることだ。

 カリブ海の中では特別美しいビーチがたくさんあるわけではなく、最もツーリストが少ない国の一つであるため、このカーニバルで観光客をたくさん呼ぼうという意気込みがとても強いのだ。そのため、政府の下部組織がカーニバル2週間前くらいからテレビでカーニバル・チャンネルを設けて1日中カーニバルの情報だけを流し、盛り上げるのだ。この国を挙げての気合はすごい。

 そしてもう一つの特徴は「何でもかんでもコンペティション(競争)」だということだ。

 政府の下部組織が全てのコンテストの審査を厳粛に行う。そして先述のスティール・パンのコンテストもシングル・パン、パノラマ・ミディアム、パノラマ・ラージと三部門に分かれているし、歌のコンテストもカリプソ・モナーク(トリニダード生まれの大衆音楽の王座)決定戦、ソカ・モナーク(カリプソの若者向けバージョンの王座)決定戦、グルーブ・ソカ・モナーク(ソカのもっとゆっくり聞かせるバージョンの王座)決定戦に分かれている。

 さらに仮装パレードのグループのコンペティションであるバンド・オブ・ザ・イヤーがある。そしてこれらのすべてに子どものためのジュニア部門もある。

 お祭りでありつつ、常に真剣勝負。そして、たくさんのジャンルがあって忙しく、目が離せないというのがトリニダードのカーニバルの特徴だろう。

続く

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