80年代ブームの残滓と評すだけでは収まらない凄い展開になってきました。この人の引きの強さは天性のものなのでしょうが、一般人でこれだけ長期間にわたって話題を提供し続ける人物というのは空前絶後。ちょっと後に同種のモルディブ新妻保険金殺人疑惑なんていうのもありましたが、速攻で終わりました。このように大概は続かないものなんです。大衆は熱しやすく冷めやすいので、飽きさせないコンテンツが揃っていなければ、竜巻のように去っていくだけです。その意味で、この輸入雑貨商を営む青年実業家の稀代のキャラクターが、いかに煽情報道と相性が良かったかがわかります。
家の近くのセブンイレブンで週刊新潮と週刊文春を立ち読みするのが日課の暇な中学生だった私は、84年の1月に始まった文春の「疑惑の銃弾」キャンペーン第1弾を鮮明に覚えています。81年の銃撃事件も結構大きなニュースだったらしいのですが、それは記憶になく、ティアドロップ型サングラスをかけた松葉杖の写真の男性のことをこの時初めて知りました。その後の狂乱報道は凄まじいの一語に尽きますが、事件の本筋には関係ないネタが出るわ出るわのオンパレードでマスコミ的には美味しい展開となりました。
日本人が大好きな昭和の大スター石原裕次郎を発掘した、ターキーこと水の江滝子の係累(隠し子説もあった)で幼少時代に裕次郎ともよく遊んだ経験をもち、下世話なところでは良枝さんとともにスワッピング(乱交)パーティーに参加して、アイマスクの半裸姿が写真週刊誌に掲載されたりと話題に事欠かず、当然のように過去の若かりし頃の犯罪歴も穿り返され、個人攻撃は激しさを増しました。一方でジミー佐古田やミッキー安川というキャラの立った脇役たちも登場し、盛り上げに一役買っており、後の直木賞作家である今は亡き景山民夫も、ひょうきん族の中でパンツ一丁の「フルハム三浦」を演じていたことも思い出されます。
女性関係も賑やかで、ロスで失踪して後に遺骨で発見された白石千鶴子さんもフルハムロードの役員兼愛人であり、肉感的な元ポルノ女優(今でいうAV女優)の彼女に加えて今の奥さんである良枝さん、本妻の一美さんも正統派美人でしたから、世の男性の嫉妬を買うには十分すぎるくらいでした。180センチを超す長身はスタイルがよく、意識不明のままの一美さんを日本の東海大付属病院に米軍のヘリコプターを使って移送する際、Gパンに皮ジャン姿で下りて来るヘリに向かって発炎筒を振り、まだ痛む足を引き摺りながら駆け寄り、「一美!」と涙するところなどは本当に絵になるハイライトシーンでした。
先の日曜日にTBSの報道特集で、当時の同番組が独占インタビューした映像を改めて見たのですが、正直ちょっと感心しました。三浦氏はまだ37歳くらいなんですが、キャスターの料治直矢と田畑光永という二枚看板がかわるがわる追及するものの、微動だにしないのです。もちろん何と答えるかは十分準備してきているのでしょうが、表情を変えずに落ち着き払っている様は全く隙がないのです。きわどいことを訊かれても声が上ずることも詰まることもないので、後のホリエモンや村上世彰といった「時の人」たちが可愛く思えてきます。もっとチャイルディッシュで突っ込みどころ満載でしたから。三浦氏が立て板に水で滔々ともっともらしいことを語る様は、ちょっと常人離れした風情がありました。まあ、状況証拠と心証的には相当胡散臭いのは確かなんですが・・・。
例によっての日本の長期裁判(昔は10年、20年裁判がザラだった)で時が流れましたが、結局のところ殴打事件のみが実刑で、拘置所に13年、宮城刑務所に2年入っていたことになります。マスコミ相手の訴訟連発は有名ですが、獄中からの書簡を掲載していた月刊誌『創』によると、刑務所内の待遇改善をしつこく要求している様子が綴られていて、つくづく闘争心やバイタリティーが旺盛な人ではあります。ただ、その後の無罪確定はともかくとして、あの万引き逮捕はいただけなかった。。
で、この後ですが、新証拠とやらはいつ出てくるのかと思いきや、アメリカの司法が陪審制をとっているため、もっと先になるようです。素人の陪審員たちにインパクトを与えることを企図した法廷戦術だそうで、これでまた日本のマスコミも現地に人を多数送り込む過熱報道が始まりそうです。本当に生涯にわたって騒がせてくれる人です。
家の近くのセブンイレブンで週刊新潮と週刊文春を立ち読みするのが日課の暇な中学生だった私は、84年の1月に始まった文春の「疑惑の銃弾」キャンペーン第1弾を鮮明に覚えています。81年の銃撃事件も結構大きなニュースだったらしいのですが、それは記憶になく、ティアドロップ型サングラスをかけた松葉杖の写真の男性のことをこの時初めて知りました。その後の狂乱報道は凄まじいの一語に尽きますが、事件の本筋には関係ないネタが出るわ出るわのオンパレードでマスコミ的には美味しい展開となりました。
日本人が大好きな昭和の大スター石原裕次郎を発掘した、ターキーこと水の江滝子の係累(隠し子説もあった)で幼少時代に裕次郎ともよく遊んだ経験をもち、下世話なところでは良枝さんとともにスワッピング(乱交)パーティーに参加して、アイマスクの半裸姿が写真週刊誌に掲載されたりと話題に事欠かず、当然のように過去の若かりし頃の犯罪歴も穿り返され、個人攻撃は激しさを増しました。一方でジミー佐古田やミッキー安川というキャラの立った脇役たちも登場し、盛り上げに一役買っており、後の直木賞作家である今は亡き景山民夫も、ひょうきん族の中でパンツ一丁の「フルハム三浦」を演じていたことも思い出されます。
女性関係も賑やかで、ロスで失踪して後に遺骨で発見された白石千鶴子さんもフルハムロードの役員兼愛人であり、肉感的な元ポルノ女優(今でいうAV女優)の彼女に加えて今の奥さんである良枝さん、本妻の一美さんも正統派美人でしたから、世の男性の嫉妬を買うには十分すぎるくらいでした。180センチを超す長身はスタイルがよく、意識不明のままの一美さんを日本の東海大付属病院に米軍のヘリコプターを使って移送する際、Gパンに皮ジャン姿で下りて来るヘリに向かって発炎筒を振り、まだ痛む足を引き摺りながら駆け寄り、「一美!」と涙するところなどは本当に絵になるハイライトシーンでした。
先の日曜日にTBSの報道特集で、当時の同番組が独占インタビューした映像を改めて見たのですが、正直ちょっと感心しました。三浦氏はまだ37歳くらいなんですが、キャスターの料治直矢と田畑光永という二枚看板がかわるがわる追及するものの、微動だにしないのです。もちろん何と答えるかは十分準備してきているのでしょうが、表情を変えずに落ち着き払っている様は全く隙がないのです。きわどいことを訊かれても声が上ずることも詰まることもないので、後のホリエモンや村上世彰といった「時の人」たちが可愛く思えてきます。もっとチャイルディッシュで突っ込みどころ満載でしたから。三浦氏が立て板に水で滔々ともっともらしいことを語る様は、ちょっと常人離れした風情がありました。まあ、状況証拠と心証的には相当胡散臭いのは確かなんですが・・・。
例によっての日本の長期裁判(昔は10年、20年裁判がザラだった)で時が流れましたが、結局のところ殴打事件のみが実刑で、拘置所に13年、宮城刑務所に2年入っていたことになります。マスコミ相手の訴訟連発は有名ですが、獄中からの書簡を掲載していた月刊誌『創』によると、刑務所内の待遇改善をしつこく要求している様子が綴られていて、つくづく闘争心やバイタリティーが旺盛な人ではあります。ただ、その後の無罪確定はともかくとして、あの万引き逮捕はいただけなかった。。
で、この後ですが、新証拠とやらはいつ出てくるのかと思いきや、アメリカの司法が陪審制をとっているため、もっと先になるようです。素人の陪審員たちにインパクトを与えることを企図した法廷戦術だそうで、これでまた日本のマスコミも現地に人を多数送り込む過熱報道が始まりそうです。本当に生涯にわたって騒がせてくれる人です。
雑誌は今ヤフオクに出したら結構高く売れるかもしれませんが、永久保存してください。
いただいた映像を眺めていると、三浦氏の物言いが昨日の石原都知事の定例会見にそっくりなことに気付きました。
で、例の映画も久々に見たいなと思ってたら、やっぱりありました。
http://jp.youtube.com/watch?v=I73i3gp5bvM
恐縮です。