ああ、やっぱり菅直人で決まりなんですか。民主党創設からの二枚看板だった鳩菅が、順当に首相を務めることに。どうも日本の総理大臣は、マンション管理組合の理事長さながら1年交代の持ち回りのため回転が速く、待っていれば必ず順番がやってくるようです。
麻垣康三という造語をまだ覚えている人もいるでしょう。05年から06年にかけてポスト小泉に擬せられた麻生太郎、谷垣禎一、福田康夫、安倍晋三の4人は、結果的に全員自民党総裁にはなっています。(谷垣さんだけは野党党首ですが) 普通の競争社会では、同時期に争ったライバルたちは、トップの座を射止めた一人を残して揃って退場するもので、負けた時点でジ・エンド、サヨウナラなんですよ。高級官僚の世界がそういう仕組みになっていて、次官の同期組は全員役所を去らなくてはならない。アメリカだって、オバマが普通に2期やればヒラリーの芽はないでしょう。
それが日本の政界は不思議なことに、一応新しい人は次々に入ってくるのですが、とにかく手を挙げて粘っていると、かなりの確率でトップの座が転がり込んできます。総裁選3度目の挑戦で成就した小泉純一郎、4度目の正直だった麻生太郎、50代前半の首相が誕生して上がりだと思われた70過ぎの爺さんも、前任がお腹を壊したため僅か1年で登板の機会が巡ってきました。
総裁選に出たことのある人、もしくは頂点近くまで行った実力者で思いが叶っていないのは、渡辺美智雄、田中六助、梶山静六、加藤紘一、山崎拓といった面々でしょうか。でもこの人たちは急逝するか議員辞職するか落選するかしていますから、裏を返せば、死なずに選挙さえ勝っていれば、チャンスは大いにあるということです。亀井静香なんて自民党を石もて追われた時は、誰もがもうオワタと思っていたのに、今や事実上の副総理といった風情で現閣僚で最もデカイ顔をしてアテンションを集めています。ポイントは郵政選挙で刺客のホリエモンに小選挙区で負けなかったことで、あれが復権のための必要条件だったか。この伝でいけば、岡田、前原といった党首経験者は能力には大いに疑問符がつくけれど、民主党政権が続く限りは総理大臣になる可能性は極めて高い。今回当て馬の樽床氏も何年か後にはイイことあるんじゃないでしょうか。
いいですねえ、政界って。殆どの社員が担当部長(部下なし)とかに昇格する年功序列の大企業であっても、さすがに社長にはなかなかなれるもんじゃありません。でも日本の政治家の場合は、泡沫でも候補になってさえいれば総理大臣の順番がまわってくる。国の最高ポストにワークシェアリングが機能していて、何度失脚しても再チャレンジが容易というのは、ある意味で理想的な社会が実現しているのかも。
庶民は湯浅誠氏がいうところの「すべり台社会」にあえいでいて、一度失敗すると容易に這い上がれない苛酷な状況を生きています。インテリの世界でも、国家的詐欺ともいうべく法科大学院生は修了後に受ける新司法試験に5年以内で3度失敗すると、その時点で以後の受験資格を喪失します。高い授業料を払ったのに(多くは奨学金など借金を負う)、「三振法務博士」として放り出され、企業にも雇ってもらえず引きこもる人が多いんだとか。
菅直人も10年前ならともかく、とっくに賞味期限の切れた人だと思いますが、総選挙は初陣から2回落選(その後は武蔵野・多摩に強固な地盤を築き選挙には強い)、代表選も明日勝っても通算3勝4敗の負け越し。「オンナ・年金」などの荒波を乗り越えて、ようやく悲願達成です。こうなると07年に都知事選出馬を頑として拒否したのが幸いしましたが、お遍路さんのご利益もあったかな。
麻垣康三という造語をまだ覚えている人もいるでしょう。05年から06年にかけてポスト小泉に擬せられた麻生太郎、谷垣禎一、福田康夫、安倍晋三の4人は、結果的に全員自民党総裁にはなっています。(谷垣さんだけは野党党首ですが) 普通の競争社会では、同時期に争ったライバルたちは、トップの座を射止めた一人を残して揃って退場するもので、負けた時点でジ・エンド、サヨウナラなんですよ。高級官僚の世界がそういう仕組みになっていて、次官の同期組は全員役所を去らなくてはならない。アメリカだって、オバマが普通に2期やればヒラリーの芽はないでしょう。
それが日本の政界は不思議なことに、一応新しい人は次々に入ってくるのですが、とにかく手を挙げて粘っていると、かなりの確率でトップの座が転がり込んできます。総裁選3度目の挑戦で成就した小泉純一郎、4度目の正直だった麻生太郎、50代前半の首相が誕生して上がりだと思われた70過ぎの爺さんも、前任がお腹を壊したため僅か1年で登板の機会が巡ってきました。
総裁選に出たことのある人、もしくは頂点近くまで行った実力者で思いが叶っていないのは、渡辺美智雄、田中六助、梶山静六、加藤紘一、山崎拓といった面々でしょうか。でもこの人たちは急逝するか議員辞職するか落選するかしていますから、裏を返せば、死なずに選挙さえ勝っていれば、チャンスは大いにあるということです。亀井静香なんて自民党を石もて追われた時は、誰もがもうオワタと思っていたのに、今や事実上の副総理といった風情で現閣僚で最もデカイ顔をしてアテンションを集めています。ポイントは郵政選挙で刺客のホリエモンに小選挙区で負けなかったことで、あれが復権のための必要条件だったか。この伝でいけば、岡田、前原といった党首経験者は能力には大いに疑問符がつくけれど、民主党政権が続く限りは総理大臣になる可能性は極めて高い。今回当て馬の樽床氏も何年か後にはイイことあるんじゃないでしょうか。
いいですねえ、政界って。殆どの社員が担当部長(部下なし)とかに昇格する年功序列の大企業であっても、さすがに社長にはなかなかなれるもんじゃありません。でも日本の政治家の場合は、泡沫でも候補になってさえいれば総理大臣の順番がまわってくる。国の最高ポストにワークシェアリングが機能していて、何度失脚しても再チャレンジが容易というのは、ある意味で理想的な社会が実現しているのかも。
庶民は湯浅誠氏がいうところの「すべり台社会」にあえいでいて、一度失敗すると容易に這い上がれない苛酷な状況を生きています。インテリの世界でも、国家的詐欺ともいうべく法科大学院生は修了後に受ける新司法試験に5年以内で3度失敗すると、その時点で以後の受験資格を喪失します。高い授業料を払ったのに(多くは奨学金など借金を負う)、「三振法務博士」として放り出され、企業にも雇ってもらえず引きこもる人が多いんだとか。
菅直人も10年前ならともかく、とっくに賞味期限の切れた人だと思いますが、総選挙は初陣から2回落選(その後は武蔵野・多摩に強固な地盤を築き選挙には強い)、代表選も明日勝っても通算3勝4敗の負け越し。「オンナ・年金」などの荒波を乗り越えて、ようやく悲願達成です。こうなると07年に都知事選出馬を頑として拒否したのが幸いしましたが、お遍路さんのご利益もあったかな。
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