賞味期限切れ

祭りも夜作業に入って。
といっても角灯篭の紙張りくらいで作業としてはほとんどないけどね。
奉願帳の寄付集めが主なことだ。

ひと段落して、のどが渇くからと冷蔵庫の飲み物漁っても、緊縮財政を目指す給与からは
ビールも飲ませてもらえない。
発泡酒を飲めと。
どうも発泡酒だと具合悪くなって。
焼酎でいいや。

なんかつまみないのかなと探して、買い置きの豆など持ち出した。
いつのやつだ？

サキイカとチータラは２年前で賞味期限が切れてるって。
かぷけてねぇばいいべと。

「かぶ（KABU)ける」「かぷ（KAPU)ける」

どっちも使うけど、東北弁のようで。
カビが生えるとか腐るとかいう意味だ。

「賞味期限切れはまずいっすべ」
と言われても、昔は賞味期限なんて書いてなかったし。
見た目と匂いで判断したもんだよな。

２年前のサキイカ。
俺は食うぞと。
さすがにチータラ（チーズのタラサンド）はやめろって言われて捨てられたけど。
でかい袋のやつなんでもったいないじゃん。

「昔はな～、チクロなんてばりばり入ってたんだぞ」

って言ってもいまどきのやつらには通用しない。
「チクロってなんだ？」って。
合成甘味料だの合成着色料だの知らないって。
そんで流れは駄菓子屋の話になる。
年代によって流行ってたものも違うし価格も違う。
１０円握り締めて「ばばの店」に向かったのは小学校の低学年までだな。
高学年には５０円だったもの。

で、結局２年前のサキイカはセーフだ。