おたまじゃくし

盛岡に転勤させられてたころ、アパートの近所に池があった。
ボートがあったり釣堀りがあったりの市民の憩いの場。
その池に見たこともないでっかいおたまじゃくしがいた。
頭の部分が直径3cmほどもあるやつ。

転勤になってアパートを探したときに、盛岡なんて知らないんで、
前のやつが借りてたところをそのまま借りることにした。
そして引っ越してみると、トイレの窓際にコップが置いてある。
そのコップの中になにやらうごめく物。
どうやら熱帯魚？

5、6cmくらいのコップに4cmくらいの魚が窮屈そう。
熱帯魚なんて飼ったこともないし、入れる水槽もないし。
細長いその魚はほとんど動かないし。
よく見ると鯉の小さいやつにも見えるし、ナマズの細いやつにも見える。
緑色っぽいちょっと不気味な魚。

最初だけ水取り替えてみた。
でもエサはどうする？
まぁ近いうちに死んじゃうんだろうかと放置決定。
そのまま数週間しても濁った水の中でまだ生きてる。
さすがにどうしようかと迷って、でかいおたまじゃくしのいる池へ放した。

ある休日、かみさんの姪っ子たちが遊びに来た。
池に連れて行くと、でかいおたまじゃくしが珍しいからと、網ですくって
持ち帰った。
あのでかいおたまじゃくし。
やっぱでっかいカエルになったんだと。

ナマズの孫ではなかった・・・