これだけが人生の楽しみ

　いつも買っているコーヒー（粉）が値上げしていました。
　もうコーヒーは買わないという選択肢は、ぼくにはありません。
　550g入りなので、一杯あたりの粉の量を減らせば、家計に与える影響は少ないでしょう。
　でもそのうち、いままでと同じ量を使うようになります。
　そのうち値上げしたことを忘れます。
　そのうち、コーヒーを飲まなくなる日がくる、とは思えません。

てっきり花粉症かと

　ゴロゴロ不快な目を、眼科医に診てもらいました。
　角膜が傷ついていました。
　軟膏を塗ってもらうと、一瞬にして痛みがなくなりました。
　ただ、視界がぼやけます。
　薬局で書類に記入していると、ぼやけて書いている文字がはっきりしません。
　汚い字だ。
　でも、はっきり見えていても汚い字しか書けません。

うっかり開けたら

　いま宅急便って言ったかな？
　ちょっと疑問に感じながら玄関の扉を開けると、見知らぬ男が立っていました。
　待ちかねていた荷物が届く時間、インターホン越しに聞いた名前は「ヤマト」でも「サガワ」でもなかったのです。
　不用品の買取をする業者でした。
　「下の階の人から、動かない腕時計を2万8000円で買い取りました。なんでも高く買い取ります」と言います。
　なんか怪しい。
　何もないですと断って帰ってもらうと、ちょうど宅急便の配達が来ました。
　ヤマトさんと間違えて玄関開けちゃいましたよ。
　いつも配達に来る人の姿は、安心感がありました。

解決方法を探す

　目がゴロゴロゴロゴロ。
　仕事に集中できない、本も読めない。
　充血していないし、ゴミは見当たらない。
　冷やすといいらしい。
　ガーゼハンカチを水で湿らし、しばらく目に当ててみました。
　なんだか楽になったような気がします。
　なんだ、そんなことでいいのか。
　いや、やっぱりまだ痛い。
　またハンカチを目に当てて、ソファでゴロゴロ。

古い物に宿る記憶

　カレンダーが付いたメモパッド。
　2019年。
　3年も前のものを大事に使っているのではなく、使い切れていないだけです。
　そこだけ時が止まったような感覚。
　この年に何があったのかなど覚えていません。
　でも、コロナ前のなんでもない毎日がありました。