続き
この開山堂には初代の芳室祖春大和尚を中心に歴代の住職が祀られ堂内は雲蝶39歳から5年間を掛けて彫った作品で埋め尽くされていると言います。時間が遅く内部見学は出来ませんでしたが正面の唐破風向背にある彫刻を観るだけでも立ち寄った甲斐が有りました。
鳳凰
上空を鳳凰が飛翔し流れの上では烏天狗が睨みを効かせています
たとえ小品でも手を抜かない雲蝶の几帳面な性格さが表れておりますね
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この鐘楼にも熊谷源太郎に寄る見事な彫刻が施されておりました。
上の説明版に記されておりますので省きますがズッシリとした中に優美さが感じられる梵鐘です。
梵鐘を取り巻く獅子、鷹と雀、竜など熊谷源太郎に寄る彫刻も力強く見事なものでした。
此方は彫刻では有りませんが直ぐ脇に車を停めてカメラを向けても子猿を抱いた野猿は微動だにせず「凝然として彫塑の如き佇めり」でした。
恥ずかしながら運蝶のことは存じ上げませんでした。
調べて見ると木彫りにとどまらず、石彫刻や絵画、さらに寺院の設計も手がけられたようです。
越後のミケランジョロと評された所以がわかりますね。
この開山堂の彫刻を見ても精巧に彫られているのがわかります。烏天狗の睨みも迫力満点ですね。
熊谷の源太郎作の三十三体の観音像が模られた梵鐘も見事なものです。
最後のお猿さん。このまま彫刻としておさまりそうな姿ですね。
見事な彫り物 よくここ迄細かく彫れること
絵などと違って売り買いができない作品
ここに行けば何時でも見られるってのがいいですね
三十三体の観音像が模られた鐘楼
立派です
こんなの融かして鉄砲の玉にしたら罰当たりますね(笑9
その一つを寺の友人の案内で訪れた事は有りましたが、その時は彫り物や漆喰細工ばかりに目を奪われ作者を知ろうともしませんでした。
1昨年、初めて西福寺を訪れ私もお恥ずかしながらですが雲蝶の名を知ったのはこの時だったのです。
どの作品も迫力が漲ってますよね。私はただ立ち尽くし溜息を付きながら眺めていましたね。
もしまた行く機会が有れば今度は開山堂の内部をジックリ観て来たいと思いました。
ベルさんがアップした狛犬の玉では有りませんが奥の深い部分をどの様にして彫ったのか・・・やはり名工の技は凄いものです。
それに震災にもヒビ一つ入っていないと言うのも驚きですよね。
この様なお寺が当時、決して財政豊かでなかった魚沼地方には幾つも有るんですよ。
鐘楼は何と言っても天皇のお許しの名が効きましたね。鉄砲の玉にならずに済み、目出度し目出度しでした。
私はつい最近(昨年)この彫り師のことを知ったばかりです。
お酒が大好きで「一生美味しい酒を提供するから」と是非にと請われて、
越後に留まることを決心したのだと、愉快なエピソードを知りました♪
魚沼地方に見事な天井の彫り物があることも紹介されていましたので、
いつか見てみたいと思っています。
梵鐘は価値のあるものですね。
三十三体の観音様が彫られているのも珍しいですし、戦争時にも関わらず、
天皇のお許しを得たことは相当な梵鐘の証ですね。
どんな音色か聞いてみたいですね(^_-)-☆
群馬、新潟の県境である三国峠の瑞祥院の山門には雲蝶、源太郎が新潟入りする前、お互いの腕比べと称し彫った金剛力士像があるそうです。
新潟の帰りには何時も高速を使わず三国峠を通りますのでジックリ眺めて来る機会も在る事でしょう。
雲蝶は「酒好き」にプラス「ばくち好き、女性好き」でも有った様です。気が載らないと遊び歩き中々腰を上げなかったと言われますが、でも一たびノミを握れば神業的な力を発揮するのですから「彫師の鬼」と言われたその所以が頷けますよね。越後美人さんの故郷、新潟の宝ですね。