たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

平標山(1984m)心に残る思い出の山

2022年07月01日 | 心に残る思い出の山

2000年6月20日

Yさんより13日、平標山に誘われた。13日が雨なら20日、20日が駄目なら22日だそうである。13日は雨だった。22日はヨーロッパ行きを前にして色々と忙しいので私にとっては20日しかない。鬱陶しい雨が続いてどうやらお流れかと思っていると何と20日は梅雨の中休み。素晴らしい好天となった。

周回コースを取る為、登山口までは1時間余りの林道歩きを強いられる、何時もより少々重い荷を背負っての炎天下の林道歩きは堪えるが準備運動と思ってひたすら登山口を目指した。

登山道に入ると道が広いので気にはならないが身の丈ある笹が続く。以前、ガサガサッという音に「熊!」と思って身構えたら用足しをした男性が出て来てホッとした場所である。

登山口から約1時間半ほどで平標小屋の建つ稜線に出た。行く手には平標山に向かって一筋の階段登山道がゆったりと伸びているが、しかし指呼の間に見えるこのダラダラ登りは結構長く辛い。

   

時々立ち止まっては咲き始めた花に目を向けシャッターを切る。中ほどでシャクナゲが姿を見せ頂上近くで群生を見たが2・3の花を見ただけで既に花の時期は終わっていた。

駐車場から2時間50分、山頂到着

 

 

   

 

   

昼食後、空身で仙の倉に通じる暗部へと向かった。直ぐに道の両側は花花花で埋め尽くされた。イチゲ白とハクサンコザクラのピンクが散らばる斜面の片隅にイワカガミが申し訳なさそうに咲き、それが何とも愛らしかった。 

とにかく絵具を撒き散らしたような見事なまでのお花畑である。私達7名、花と天気に感謝しつつ一時を楽しんだ。  

 

上の写真はチングルマ。 ここではハクサンコザクラが一面を埋める夢幻の世界だ

花を楽しんだ後は松手山を踏んでの下山である。今でも強烈な印象で残っている紅葉の道はガラリと趣を変えて所々に群落を作るイチゲ、そしてイワナシ、アカモノ、ハクサンチドリ、ヨツバシオガマ、ウラジロヨウラク等々、可憐な花々が目を楽しませてくれる植生豊かな稜線だった。

振り返ればなだらかに伸びた緑の尾根は南アルプスの雰囲気を彷彿とさせ気持ち迄もゆったりしてくる風景だ。

   

松手山辺りから紅サラサドウダンが密生し雰囲気は又ガラリと変わった。周辺一帯、紅にスッポリ包まれているのだ。そうこうしている内にドウダンに混じって山ツツジが見られる様になり、そこで駐車場までの急坂に備えるため鉄塔の建つ広場で一休み。

鉄塔を過ぎると登山道は駐車場まで一気に下るのみ。気を引き締めて腰を上げ一歩を踏み出す。

鉄塔広場からひたすら下って行くと今度はウツギが道の両脇を飾った。急坂は尚も続き平凡になった景色の中、真新しい木の階段を延々と下って「未だ」と嫌気が差したころに花を堪能した今日の終わりが見えて来た。


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18 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
平標山 (イケリン)
2022-07-01 16:54:12
たかさん
平標山・・・なんて読むのだろうと調べると、「たいらぴょうやま」と読むのですね。
これだけの花が咲き乱れる山ですから、きっと山仲間の間では、有名な山なのでしようが
全く知りませんでした。ほんと、絵の具を撒き散らしたような色模様ですね。
そこに七輪の花までもが加わったのですから、見事としか言いようがありません。(^。^)
梅雨の中休みで、花も一層美しさを増してくれたようで、最高の登山でしたね。
Unknown (ベル)
2022-07-01 17:33:51
こんにちは
頂上まで綺麗に見える階段 近そうに見えるけど遠いこのての道苦手です
女性7人のグループ 大所帯皆さん元気なんですね

がさがさと音がして出てきたのが熊じゃなくてよかったですね
出てきた人も女性7人に見つめられて恥ずかしかったんじゃないかな(笑)
熊じゃなくてよかったです

山頂の花畑凄い
一面花畑登った甲斐がありますね
山頂到着の集合写真 後ろに雷落ちた?
パッと見た時びっくりしました
Unknown (blue-wing-olive)
2022-07-01 18:31:09
素晴らしい花の山ですね。
特にハクサンコザクラの群生が素敵です。
Unknown (小父さんK)
2022-07-01 18:38:19
お~っ!山ガールさん達のトレッキングレポートですね。
「たいらっぴょうやま」とは面白い読みの山ですね。

ヨーロッパ行きの前だということは、エンジン全開の頃なんでしょう!
うまい具合に20日が晴れとはついていましたね。

「何時もより少々重い荷を背負って」って日帰りではなかったのですか?

>「熊!」と思って身構えたら・・・

はっはっは、実際に出くわしたことはないですが、本物だったら大変!

いいな~、尾根歩きの写真、ぞくぞくします(笑)
ああ、ずっと階段続きなんですね。

22年前ですか!たかさん今もまったくお変わりないみたいな気がします。

女三人寄れば姦しいなんて言いますが、7人だとさぞ華やいだことでしょうね。

花の時期は終わっていたとありますが、これより下はまるでお花畑に見えますが・・・。

仙の倉に通じる暗部へと
    ↓
https://www.yamakei-online.com/yamanavi/yama.php?yama_id=18053

地図が見つかりました。
空身ってリュックを山の上に放り出して歩いたのですか?(笑)

>直ぐに道の両側は花花花で埋め尽くされた

うわっ、最高でしたね!
先ほどネットで観ましたが、眺望もすばらしいんではないのですか?

ハクサンコザクラというんですか!
ああ、白山が本拠地なんですか?

>紅葉の道はガラリと趣を変えて所々に群落を作る

山はやっぱりいいですね~。

有難うございました。
登山 (力丸ママ)
2022-07-01 18:53:10
登山は一面の山野草に出会えたのですね。
さぞかし心に残ったことでしょう。山野草が一面見れてうらやましいですが見せていただけてうれしいです。
サラサドウダン大好きです。
花の最高ですね。 (ji1hid (素晴らしい風景))
2022-07-01 23:35:18
平標山、懐かしいです。
私も花の名山と聞き、登ったことがあります。
時間がなかったので、仙の倉山までは行けませんでしたが、途中の鞍部まで行き一面のハクサンイチゲやハクサンコザクラに感動しました。
時期的に最高で、沢山の花々を見られ羨ましいです。
こんなに良い時期に、また行って見たいと思います。
ありがとうございました。
Unknown (キャサリン)
2022-07-02 08:24:33
高山植物はほんとに心を虜にしますね
数少ない経験ではありますが、若かりし頃
山の名前は忘れましたが(;^ω^)頂上で
ひっそり咲く花の群生を見た時は思わず
【サウンドオブミュージック】を思い出しましたね
そして、思わず歌いたくなりました(;^ω^)
厳しい環境に耐え、でも本分を貫いて咲く花達
その心根が地上の花にはない美しさとなって
見る者の心に残るのかもしれないと思います
イケリンさんへ (たか)
2022-07-02 10:51:13
こんにちわ、イケリンさん
平標山は谷川岳の一番西側に位置する山です。標高も2000m近く有り実に堂々としています。
随分前の事ですが標識を別方向に向けるという悪質な悪戯による事故で雪の中を彷徨った複数の登山者が帰らぬ人となってしまった痛ましい事故が起きた事がありますが時期が違えばこれ程も美しく眺望に優れた山ですのにね。
私もこれ程花で埋まる山を経験した事は嘗て有りませんでした。
この頃から花に興味を持つ様になりましたので花の写真が登場してきますがアルバムの写真を写しての紹介ではその美しさを紹介する事が出来ません。それが残念です。
ベルさんへ (たか)
2022-07-02 11:07:53
こんにちわ、ベルさん
写真の階段の辛さは未だ序の口で山頂が近く成る程、一段一段が不規則に乱れ、ここで随分体力を消耗させられました。
それが頭に在りながらも又、登りたくなってしまうのはそれだけ魅力を秘めた山だからなのでしょうね。
(笑)笹が大きく揺らいでガサゴソという音が近づいて来た時は思わず身構えましたよ。 相手も出てきたらそこに登山者が居たとは想定していなかったでしょう。言葉を交わした記憶が無いので相手も気まずい思いで立ち去ったのだと思います。

集合写真の後ろで落雷???成る程良く見ましたら後方の登山道が稲光に見えますね。左に煙(ガス)も上がってますしね。ベルさんの観察眼、恐れ入りました。
b-w-oさんへ (たか)
2022-07-02 11:15:36
こんにちわ、b-w-oさん
この時期に平標山を登ったのは初めてでしたが、まさかこれほどの花が待っていたとは想像さえしておりませんでした。
とにかく花・花・花 その多さには我を忘れる程でした。
仙の倉山への稜線は起仏が少なく両側は木立も無い草原になっていますので、それこそ花の温床です。
ハクサンコザクラのゾーン、イチゲのゾーン等々同種の花が埋めるさまは見事でしたよ。

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