たかたかのトレッキング

駆け足登山は卒業、これからは一日で登れる山を二日かけ自然と語らいながら自由気ままに登りたい。

思い出の白砂山(2140m)

2023年06月02日 | 心に残る思い出の山

 

平成14年6月、梅雨の真っ只中、近くに在りながら中々手が付けられなかった白砂山に登る事にした。昨夜、駐車場に着いた時には満天の星空だったのに一夜明けると雨の降る気配は無いものの、何処にも青空は見られなかった。少し離れたところで山仕度をした6名の男女が食事を終えテントを畳んでいる。「白砂山に登るのかなぁ」と思ったら相手の力量がチョッピリ気になった。歳の頃は同年齢・・・山慣れた服装・・・気を楽にさせたのは、全員が未だそう履き込んで居ない山靴だったこと。 自分たちの山登りだから気にする事も無いのだが、つい気持ちの奥で闘争心を燃やしてしまう。私の悪い癖だ。

6時30分、登山開始、先ずはハンノキ沢まで下って丸太の橋を渡るが太いのと細いのと不揃いな上、傾いていてバランスがとりにくい。橋を渡ると鬱蒼とした原生林の中のジグザグ登りが始まる。ポイントとなる場所も無いため一気に水場入り口まで頑張った。

 

 

ここは野反湖を見下ろす小広場。八間山で見た時の野反湖と一味違って見えるのは休みなく1時間50分を頑張った末の景色だからだろうか。             リュックを背負い再び原生林に身を置くと先刻から足元を飾ってくれていたマイズルソウが途切れることなく帯となって疲れた足を励ましてくれた。 後方で「ヤッホー」と声がした。あの団体かと思っていると単独の男性だった。足元の花になど目もくれないと言った猪突猛進型。凄まじい速さで私達を追い抜いて行った。時々声を発しているのはどうやら熊避けらしい。

雪渓を越えぬかるみに戸惑い徐々に花数を増やす山道に一喜一憂しながら歩いて行くと急に爽やかな風を感じた。未だ距離は有るが白砂山の頂がクマザサと草原が広がる明るい尾根の先に姿を見せた(と思ったのは間違いで見えたピークは前山で白砂山はその後方でここからは見えない) 「ここまで来ないとこの景色は観られないんだな」と雄さんが感嘆の声をもらす。分岐を右に折れれば八間山に至るが、そちらも光る笹に斜面が埋まり好ましい景観が広がっている。

白山シャクナゲが咲く道

一息入れた私達は八間山への道を分けハイマツの間の切開きを進んだ。もう此処は樹林を逸し気持ちの良い稜線歩きだ。残念なのは山の上部に纏わりついた雲が動かず、それと確認できるのは苗場山くらいのもので佐武流山や鳥甲山等 ❝だろう同定❞で終わってしまった事だ。そう言えば途中、堂岩山が在ったはずだったが・・・知らぬ間に通過してしまったらしい。

      続く (コメント欄はお休みです)        

コメント (4)
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