大型連休の3日目。今日も暖かく天気も最高。この陽気のせいか駅から海への道筋が
ざわついている様だ。
昨日の湘南祭の海岸は、出店や露天、歌や踊りの舞台ありといった大層な賑わいだった。
茅ヶ崎市民としては最近はどんな様子なのか知っておかなくてはと、無理やり理由付けも
出来たので、私にしては珍しい散歩を兼ねて見に行ってみた。
まぁまぁ裸に近い若い人ばかり、家族連ればかりの大変な人出で、年寄りの行くところでは
ない世界だった。人の混雑と熱気と海岸の暑さとで、とても疲れて低血糖になりそうで早々に
逃げ帰ってきた。
さて今日は10人の参加だった。連休にもかかわらず結構な人数で青鳩も大したもんだと思う。
嬉しいことだ。いつもの顔触れでいつもの段取りでいつもの通りの練習をした。
2回やっては1度の休みとほとんどこんなペースでやりやすい。
ダブルスも2台に審判が付いて白熱する。動けばうっすら汗もかけるし、暑からず寒からずの
絶好のお日和だった。
あっという間に4月も終わり、新年度も早1ヶ月が経過する。
学校の新入生も会社の新人も新しい人達は、そろそろ最初の緊張感も少しはほぐれて来る頃だ。
すると今度はその周りの世界の現実や実体に失望を感じたり、飽きたり、倦怠感や自分との大きな
違和感を感じ始めた事だろう。
しかも来月には最初の関門といわれる5月病というのがあり、その人の一生を左右しかねない様な
大きな精神的な難関が待っている。
皆がそこそこ身の程の希望を持って己の力と周りの力も理解し、人生良いことばかりじゃない事を
知ってその上で明るく自分を信じて、乗り切って、楽しい人生を迎えることを心から祈る気持ちだ。
どんなことに対しても、何事であっても、同じ事を同じ様に続けていると新鮮味が失せて、すると
緊張感もなくなり、やがては期待も興味も薄れてくるという欠点というか特性を、人間というやつは
誰でもが持っているものだ。
そうなると残念ながら、倦怠、飽き、やる気の無さ、無気力、面白くない、嫌になる、不平や不満等々
といった感情が自然に湧いてくるという。
お稽古ごとや習い事では暫くすると、最初の頃にはいつも感じたあの進歩や上達感がなくなり、
ときめく様な高揚感も薄れて来る。
そしてさらにもう少し経つと最初の壁に当たる。先生も最初の頃のようには誉めてくれなくなるし、
周りの人もあまり誉めてくれない、自分でも出来映えに不満である等々という些細なこと一寸した事に
心が萎える。その頃になると、自分のレベル、力、センス等が少しは客観的に分かってくる訳で余計そう
なるのだろう。
それに加えて、団体の場合は人的、地理的、金銭的、物理的といった様々な面での軋轢に遭遇したりする
ことが、中でも特にグループ内での人間関係も無視できないそうだが、こうした事が心に湧き芽生えて来た
マイナス思考の感情や雑念を急激に倍加させてしまうという。
上達進歩もさる事ながら、それがなかなか実感できなくなり、そんな気分になった時には、まずは目先に
変化を付けてマンネリを打破し、刺激によるリフレッシュ等を工夫、企画をしたりすると良いらしい。
前に、我々の先生から言われたことを最近時々思い出している。それはある時のこんなアドバイスでした。
『毎週同じ事ばかりやっているのでなく、例えば皆さんで一寸した物でも持ち寄ってそれを賞品にして、
内輪でゲーム感覚での楽しい試合をするとか或いは出来るなら対外試合なども良いでしょう。
目先が変わって面白いですよ。全く違った世界が開けてくるものですよ。
こんな事でも皆さんのやる気や上達志向への良い刺激になりますよ。世話役さんはいろいろやってみたら
良いですよ!』といった主旨だった様な記憶です。
最近、特に成る程と思うし、面倒くさいし一寸億劫でもあるのだが、我々もそうしたことをたまには
やっても良い、或いはやるべき時が来ているのではないかと考えさせられるのである。
これは人のためではない、青鳩がより楽しく、これからも出来るだけ長く続いて欲しいこと、そして
自分が皆の笑顔と笑い声に満ちた楽しい世界を、空気を、いつまでも見たり聞いたり体感したりして
いたいからだ。
練習後、皆でしゃぶしゃぶ店へ。今日は何気なく無意識だったが、何時もと違う店に行く。
休日なので混んでいたし、海にも人が出ていて、釣り船も沢山浮かんでいた。
談笑しながら楽しく食べる。ピンポンと同じ位にこの時間が楽しい。
多分、ストレス解消とか気分転換とか良い刺激の享受、無口や孤独や頑固になることの防止、人との
互いに正しい楽しい会話のやり取りや、人との協調や和を保つといったそんな老人の一般教養や、脳と心
を衰えさせない為なんて事に知らず知らずに役立っているのではと思っている。
この他愛ない話で笑い合えるひと時のこのお付き合いが楽しいものだ。
いつもの同じ店ばかりでなく、たまに目先を変えるのも気分が変わり、会話も替わるところも面白い。
今日は摂取カロリーの計算のことを忘れて、腹一杯になって何とも言えぬ暖かい幸副感に満たされた。
今晩の夕食はそれこそ計算上では抜くしかないようだ。 ―完―