まき子の酒

日本酒が好き。純米酒が好き。そんな飲兵衛が「母親」になってしまいました。今はムスコを飲兵衛へと英才教育中?!

ふみさんステキ! @ ふみ(新開地)

2023-08-08 18:27:27 | 日本酒を飲む @ 西日本

とうとう、私も、新開地デビュー!!

って偉そうに申しましたが、寄席とか映画館ではなく、飲兵衛の集まる場所です(笑)。

先日、絶滅危惧種的な、昔ながらの 大衆食堂 兼 居酒屋「出雲食堂」に行った話を神戸育ちの飲み友にしたら、「出雲食堂さんみたいなとこが大丈夫なら、新開地にオススメのお店があるよー」と教えてくれまして。

新開地って、特に調べたこともなかったけど、周辺を歩いてると、なんとなく、、、こう、、、治安大丈夫?みたいな界隈がある。
風俗、場末のスナック、多いよね…みたいな。
知人からも「あの辺はガラが悪い」とか聞いたりしてて。

で、改めて少し調べてみたら、戦前は「東の浅草、西の新開地」なんて呼ばれるくらいの大歓楽街だったんですね〜。
「さよなら、さよなら、さよなら」で有名の(って言ったら歳がバレる?(笑))映画評論家の淀川さんも、なんと毎日のように新開地の映画を観て育ったとか!
いやー、知らなかったわー。

でも、長くなるから端折るけど、時代の流れで、私が生まれるちょい前くらいの時期は、「こわい、汚い、暗い=3Kのまち」まで堕ちた、、、と。

今はそんな治安悪いこともないだろうけど、街のことを知らないと、ちょっと近寄りがたい街ってイメージを持ってた。

でも、ここに友達がおすすめのお店があると言うならば、行かねば!
うちの最寄り駅から電車で、たった10分。

お店は11時OPENだから、それまでちょこっと新開地を散策。





劇場とか映画館とかあって、通りもきれいに整備されてる。
まだ時間が早いから人通りも少ないのかな。
そんな中に、10時でもオープンしてる立ち飲みのお店があって、覗いてみると「さすがに、こりゃ私1人じゃ入れんわ」って雰囲気なのもあったり(笑)。


でも、この日の目的地も、立ち飲みなのだ。
ふみ


知らなかったら、入らないだろうな〜、っていう外観かもしれない。

でも、もう最初に言っちゃいます。
初めてな自分でも、しかも女1人でも、安心して飲める、しかも美味しくて楽しい!

と言うのも、店主の「ふみさん」が、とっても素敵な女将さんだから。

身なりもお化粧もきちっとしてて、ハキハキ、サバサバした女将さん。
私みたいな女性一人客はきっと珍しいんだと思うけど、ふみさんは特別視するでもなく、普通に「いらっしゃーい」とにっこり迎えてくれる。

「お燗、ありますか?」って聞くと、それも普通に受け入れて、普通にチンして出してくれる。


ちなみに、11時オープンのはずのお店に11時に入ると、すでに1人、常連さんっぽいおじさまが、既にまぁまぁ飲ってらっしゃる様子(笑)。
この方が、またとっても素敵。
(カウンターの一番隅っは、おそらくふみさんの息子さん。黙々と何か作業をしてる。)

おじさまは、私みたいな小娘を珍しいと思ったらしく「朝から燗酒なんて、いやー、かっこいいねー!」って話しかけてくださる。

こういう会話は私も好きなので、「友達におすすめしてもらって、今日初めて来たんです〜」なんて話をしてると、いきなり「お姉さん、おつまみ一品おごるよ!」って言ってくださいまして😳

展開が早い!!(笑)

初めてだし、何がおすすめですか?って聞くと「そりゃ全部よ!」っておじさまが言うのを傍らに、ふみさんが「タコ、食べる?」と。

取り出しましたは、ネットに入ったまだ生きてる生タコ。
それを捌いて、タコ刺し!


さらに「吸盤、バター炒めにしたろっか?」と女将さんに従いまして。

どっちもうま〜ぁい!

事前に少し調べてはいたものの、こんな美味しいとは。
新開地の立ち飲み、っていう括りでいっても、普通のお店と変わらないくらいのクオリティの高い魚介が自慢のお店、というのも納得。

おじさまが「ほれ、そこ、後ろにある発泡スチロールで、毎朝、魚を仕入れてんで。」と教えてくれる。
後ろを振り向くと、確かにいっぱいの、市場から仕入れたっぽい発泡スチロールが積み重なってる。

冷蔵庫にびっしり貼られたメニューも、魚介系が多いもんなぁ。
全部食べたくなっちゃう。


一人飲みに来たけど、おじさまのおかげで、楽しいおしゃべりタイム。
おじさま曰く、37年前にふみさんがオープンしてからの常連さんだとか!
すごいなー!

すると、「時間やで」とソワソワしだすおじさま。
なんだろう?ってやり取りを聞いてると、女将さんが、テレビのリモコンをピピっとな。

ボートレースですかー!

レースが始まる直前に、もう1人、お兄さんがご来店。
お兄さんもボートレースに賭けてて、ここで観ながら飲むのが好きみたい。

なんか、不思議な空間〜〜〜。

「代わりに賭けたるで!」っておすすめされたけど、私はボートレースは全然わからないので、丁重にお断り。
だけど、なんだかその楽しいひと時を共有させてもらえました(笑)。


おつまみに、もいっちょ。
冷蔵庫に貼ってあるメニューをまじまじと見て「いわし酢」、それだー!

と思いつつ、ふむ…

女将さんに「いわし酢ください」って言わないで、「いわし、今日は何がありますか?」っていう聞き方したら、「今日は刺身もできるで」と、カウンター隅っこで作業してる息子さんがボソっとふみさんに言う。

けれど、ふみさんの仕切りで「いわし酢」に。
いただきまーす。

これも、ちょー絶品!!!
すごい脂のりの良いイワシで、甘酢の味わいとか、締め具合が、絶妙〜〜〜。
うまーい。
隣のお兄さんも同じの頼んで「うまいですね〜」って2人でニコニコしちゃいました。


ボートレースが終わり、おじさま、お兄さんとおしゃべりに盛り上がってると、おじさまが急に「そうだ!あそこのパン屋の美味しいやつ買ってくる!」と突然お店を出てっちゃう。

え?え?って思って、女将さんも「もー、酔っ払いだからー、朝5時から飲んでるらしいよ」なんて聞いて・・・

大丈夫かなーって思ってたら、無事に戻ってきました。

焼きたてみたらし団子と共に!


え?パン屋に行ったのに、だんご・・・?
どゆこと?

ふみさんとの会話を聞いてても「朝早くないと買えない」「しばらく見なかった」とか、そんな会話ばかりで、なぜみたらし団子なんか意味がわからず。

んーー要するに、貴重なみたらし団子ってことですよね?

「これ、持って帰りなよ」っていっぱい見せてくれるんだけど、持って帰る間に、タレとかでぐちゃぐちゃになりそうなので(笑)、お酒のあてに一本いただきました^^。

すごい。
焼きたてのみたらし団子って、こんなに美味しいんだ!!
ふみさんがチンしてくれたお燗のアテにいただいたけど、甘ったるくないから、ちゃんと全部、食べられましたよ。


たぶん、近くにあったら、ふらっと軽く寄っちゃうなぁー、ふみさん。
肩肘張らなくてよくて、美味しい魚介あって、常連のお客さんと「あはは」って笑って過ごせて。

ボートレースは賭けないけど(笑)、またお昼の時間に行って、楽しみたい!


【ふみ】
兵庫県神戸市兵庫区新開地4-6-24
078-577-3895
11:00~21:00
不定休


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2 コメント

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Unknown (庄助)
2023-08-09 05:46:27
新開地、懐かしいです。
ずいぶんきれいな街になっているんですね。
20代後半、仕事で神戸駅の近くに何度か行って、仕事が終わってから新開地方面に行くと、路上で車座で飲んでいる人がいたり、お姐さんが立っていたり、、。

ふみさんは、37年前だとできていなかったですね。
魚がすごいです、フグにクジラに活ダコ、活アワビ。今の時期の大阪湾?のイワシも脂がのって美味しいです。^^
いい店ですね、行ってみたくなりました。
■庄助さん (まき子)
2023-08-09 07:31:36
推測するに、庄助さんが行かれた1970年ごろが、最もヤバかった頃ではないかと。

今でも、お姐さんが立ってそうな風俗ストリートみたいなとこは(笑)まだあるんですが、駅周辺はだいぶ開拓されています。

でもヤバかった頃に生きたおじいちゃま方行きつけの立ち飲みなんかもちらほら。
(文中に書いた「こりゃ私1人は危ないわ」と思ったお店w)

冷蔵庫メニューすごいですよね。
クジラとかアワビとか頼みたくなっちゃいました。

イワシが、ほんっと美味しかったのですよ〜〜
中央市場も近くて、そこから毎日仕入れてるみたいです。
ふみさんが買い付けに行ってるというより、信頼してる業者さんが持ってきてくれるんでしょうね。

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