「日本軍人おもしろ史話」 著:杉田幸三
毎日新聞社のμBooks(ミューブックス)で、1991年に出版されている。
幕末、明治、大正生まれの各軍人のエピソードの他、
ミニうんちくも所々にあり、タイトル通り面白く読める。
私がこの本の存在を知ったのは、
東條英機氏の御令孫である東條由布子さんの著書、
『祖父東條英機 「一切語るなかれ」』でだったと思う。
引用したのは、無論東條英機のエピソードからで、
「昭和天皇のご信認」という見出しとかけはなれた
「東條英機の悪口を言わないものは日本人ではない」
という書き出しの部分だった。
ここに当時の日本の「空気」を知ることが出来る。
傲慢で無礼なアメリカに対して
譲歩を重ね、誠意を示したことなど吹き飛んでいる。
この本にも、
「日本中の罪をすべてなすりつけられたような感じだ」
と書いてある。
少し前、石原慎太郎氏が産経新聞に寄稿した「日本よ」という
エッセイでの間違いを指摘するため、
東條由布子さんが自殺直後の祖父の写真を公開していたが、
私は同じ写真を図書館にあった写真集で見ていた。
米兵が取り囲むベッドに横たわる血まみれの東條英機の写真だ。
戦勝国の悪意に満ちたレッテル貼りにより生まれた、
「東條英機の悪口を言わないものは日本人ではない」
という当時の日本の「空気」が、事実を見誤らせ、偏見をもたらし、
それは今もなお日本人にとりつき、御遺族を悲しませている。
したり顔の文化人とやらが生み出した差別だと私は思う。
エピソードの見出しを「昭和天皇のご信認」とした著者はこう結んだ。
p144より引用
昭和天皇の東條観が、木下道雄氏の「側近日誌」にある。
「東條はそんな人間とは思わぬ。彼程朕の意見を直ちに実行に移したものはない」
「そんな人間」とは、東條大悪人ということである。
このご発言で東條は浮かばれるであろう。
これ以上のものはない。
引用終了
数年前、
「東條英機について調べれば調べるほど、
この人は、いったい何のために生まれてきたのだろうと思う」
そう私に言った人がいた。
当時、教科書に書いてあった、ためにする「お話」しか知らず、
「歴史」を知らなかったので、その意味がよくわからなかった。
でも今ならわかる。
そして私も同じように思っている。
毎日新聞社のμBooks(ミューブックス)で、1991年に出版されている。
幕末、明治、大正生まれの各軍人のエピソードの他、
ミニうんちくも所々にあり、タイトル通り面白く読める。
私がこの本の存在を知ったのは、
東條英機氏の御令孫である東條由布子さんの著書、
『祖父東條英機 「一切語るなかれ」』でだったと思う。
引用したのは、無論東條英機のエピソードからで、
「昭和天皇のご信認」という見出しとかけはなれた
「東條英機の悪口を言わないものは日本人ではない」
という書き出しの部分だった。
ここに当時の日本の「空気」を知ることが出来る。
傲慢で無礼なアメリカに対して
譲歩を重ね、誠意を示したことなど吹き飛んでいる。
この本にも、
「日本中の罪をすべてなすりつけられたような感じだ」
と書いてある。
少し前、石原慎太郎氏が産経新聞に寄稿した「日本よ」という
エッセイでの間違いを指摘するため、
東條由布子さんが自殺直後の祖父の写真を公開していたが、
私は同じ写真を図書館にあった写真集で見ていた。
米兵が取り囲むベッドに横たわる血まみれの東條英機の写真だ。
戦勝国の悪意に満ちたレッテル貼りにより生まれた、
「東條英機の悪口を言わないものは日本人ではない」
という当時の日本の「空気」が、事実を見誤らせ、偏見をもたらし、
それは今もなお日本人にとりつき、御遺族を悲しませている。
したり顔の文化人とやらが生み出した差別だと私は思う。
エピソードの見出しを「昭和天皇のご信認」とした著者はこう結んだ。
p144より引用
昭和天皇の東條観が、木下道雄氏の「側近日誌」にある。
「東條はそんな人間とは思わぬ。彼程朕の意見を直ちに実行に移したものはない」
「そんな人間」とは、東條大悪人ということである。
このご発言で東條は浮かばれるであろう。
これ以上のものはない。
引用終了
数年前、
「東條英機について調べれば調べるほど、
この人は、いったい何のために生まれてきたのだろうと思う」
そう私に言った人がいた。
当時、教科書に書いてあった、ためにする「お話」しか知らず、
「歴史」を知らなかったので、その意味がよくわからなかった。
でも今ならわかる。
そして私も同じように思っている。