2010/11/02

世の中には色んな人が居てるというても、歯を抜かれるのが好き、てな人は居らんでしょうなぁ。
一番効果のある拷問は麻酔をかけずに健康な歯に穴を掘って神経をツンツンするんやそうです。
ゲェ～、そういうのにはカラッキシ意気地がないんで、聞いただけでも有る事無い事白状しそうになりますねぇ。

空は晴れても心は闇、首うなだれて市場に売られる子牛のドナドナ気分ですわ。
治療の後、果たしてまともに飯が食えるかどうか判らんので、少々多めに朝食を食べましてね。
手遅れになって顎の骨を削らなイカンようになったら一大事やから、テクテク歩いて豊中市民病院へ向かいました。

別に歩いて行かんでもバスでもモノレールでもエエんですが、帰路はともかく往路は歩きたい気分でしてん。
豊中市民病院は能勢街道が刀根山を越え、待兼山へ取っ掛かる上り口にありましてね。
この辺りは以前、「正直者探し」で舞台に使いました、そういえば永らくヨタ話をしてませんなぁ。

途中、刀根山市軸稲荷に無事治療が済むようにお参りして、時間調整に第13中傍の曹洞宗梅林寺にも寄り道です。
元の能勢街道に戻って織田信長が築いた刀根山城址といわれる浄土真宗本願寺派常楽寺へもよろしくとお願い。
お稲荷さん、禅宗、浄土真宗と手当たり次第、下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる、溺れる者は何とやらですなぁ。

それだけ寄り道しても、モノレール柴原駅に9時前に着いてしもた・・・。
ここに以前は二尾池があったんですが豊中市民病院建設のあおりでほとんど埋め立てられてしまったんです。
ちょぼっとだけ名残が残ってる水際にアオサギが魚を狙ってたんで、時間調整に写真のモデルになってもらいました。

やっとエエ時間になったんで、初診受付へ行きましてん。
歯科医の紹介状、国立循環器病研究センター主治医の治療情報等々書類を全部お渡しして診察券を貰って口腔外科へ。
素人の私が書かんでも、持ってきた書類に専門家が一部始終記載してるのに、と思いながら問診票へ記入ですわ。

待つほども無く名前を呼ばれて、若いハキハキした中々好感の持てる医師に心臓の状況確認の質問を受けたんです。
「早く処置した方が良いですねぇ、どうしましょ、今日処置しましょうか？」「お願いします。」
「段取りとしてはお昼ごろが良いんですが、余り待ってもらうのもなんですし、今からでもいいですか？」

厭な事を待つ時間なんぞ短いに越した事は無いので「はい、早い方が良いですねぇ。」
「心臓の発作を起こされるのは午前10時頃が多いんですが、心配要りませんよ。」先生それは余分な一言でっせ・・・。
「これだけ確りデータが揃ってたら検査なしで出来ますんで、じゃぁ10時半を目標に準備します。」
思いのほか速い展開で、10時半には既に局部麻酔を打たれて顔の左半分は何処かへ行ってしもてましたわ。

「無痛で処置できるほどの強い麻酔は避けますから、少し痛いですが大丈夫です。」何が大丈夫なんやろ。
前以て覚悟はしてたけれど、麻酔をしてるというのに抜歯もその後の清掃も結構痛い目に遭わされましたわ。
その後傷口をかなり丁寧に縫ってくれはりまして、さぁ10針越えてたんちゃうかいな？。

次回の予約や支払いを済ませ、処方箋を貰って院外薬局で薬が出るのを待ってたら、えらい痛みが増してきましてん。
「相当痛みますから痛み止めも出しておきます。」と医師にいわれてたんですが、実はたかを括ってましてん。
このくらいやったら辛抱できると思うてたんは麻酔が効いてたからやったんですなぁ。

頬っぺたはまだしびれてるのに、ワクワクズキズキ、痛み止めは間隔を6時間あけて1日2回までやて・・・。
帰りは大人しゅうにモノレールで帰る心算やったんですが、これやったら歩いた方が気が紛れてましみたい。
さすがに刀根山をまともに越えるのは止めて、少し坂の緩やかな東側をプラプラと歩いたらまるで迷路でしたわ。

帰宅したらますます痛んできて、空腹時の服用は避けなさいといわれてるし、麻酔が残ってるんで物が食えんのです。
何しろ、うがいをしようと口に水を含んだら、左の口元からダラダラと漏れるんやよって始末が悪い。
それだけまだ痺れてるのに、痛みに悩まされるというのはどうも納得がいかんのですなぁ。

暫くしたら痺れがマシになったようなので、牛乳に浸したパンを何とか食べまして痛み止めを飲みましてん。
なんとまぁ5分もせん間に、痛みが無くなりはせんけれど劇的に引きまして、薬の効き目か気の所為か？
やっぱり薬が効いてたようで、それから4時間ほどたった今現在、効き目が薄れて痛みが戻ってきましたわ。

6時間経過を待ってからもう一度痛み止めを飲んで、薬が効いてるうちにトットと寝ますわ。
お稲荷さんや仏さんに参っても、動機が不純やった所為かあんまりご利益はなかったなぁ、ひぃ～ん・・・