ありがた迷惑

テツさん、最近よくプレゼントをくれるようになった。
アタシの寝室は、アジアンをイメージした部屋になっていて、ベッドカバーを探していると行ったら、とある雑貨屋でカバーを買ってきてくれた。
しかし、プレゼントされたものはアタシの趣味ではなかった。
アタシはイカットのようなデザインを望んでいた。
だがテツさんが買ってきてくれたのは、奇抜な色の太陽をモチーフにしたカバーだった。
正直、ない。使いたくもない。
けれども好意で買ってきていただいたものだから、丁寧にお礼をした。

ある日、テツさんは女の子たちにアナスイのコンパクトミラーを買ってあげたことを話していた。
「まいさんにも買ってきてあげようと思ったんだけどね、好みじゃないと申し訳ないから買ってこなかったんだ」
好みじゃないのはベッドカバーです。
そんなこと言えないし、だからと言って、いまさらアナスイの欲しいです、なんてみっともなくて言えなかったから『アタシは寝室に壁掛けの鏡が欲しくて探してるんです』と言った。
その後、上司は出張に行き、出先からメールをしてきた。
「マリークワントで鏡を買いました。お楽しみに」
え、いや・・・そんな。
そして出張から帰ってきた上司は、土産を渡したいから家の近くまで行くといい、こんな時間に会いに来た。
「まいさん、鏡が欲しいって言ってたから買ってきました。どうぞ使ってください」
お礼を言い、複雑な気持ちで土産をあける。
そこには、マリークワントの黒い卓上ミラーが。
えぇと・・・・壁・・・掛け？
アジ・・・アン？
テツさん、どうしてアンタって人は！！泣
アタシは木目のＢ５くらいの壁掛けミラーが欲しかったのに。
まぁ、これはリビングで使うとしよう。
アタシのリビングはナチュラルカントリー系だから。
・・・・・・・・・・・黒。
合わない。
まったく上司様ったら素敵すぐる。

それと、アタシは上司様が出張に行くたびに、現地のご当地キティを買ってきてもらっているのだが・・・
袋を開けてみると、可愛らしい着ぐるみをきたキューピーがいた。
テツさん・・・

風邪をひいて喉が痛いと騒いでいた私に、薬膳カレーを買ってきてくださったテツさん。
すごく・・・・刺激的です。

気持ちはすごく嬉しい、嬉しいよ。
でも、でもね・・・・うん。
まぁ、アタシは、数いる女の子たちのついでに買って下さってるんだから、いっか。