翌朝、仕事中にメールがきた。
<俺 最低ですね。すみませんでした>
どうやら昨日のことを言っているらしい。
アタシは複雑だったがお酒のせいですよ、とフォローした。
非常にきまづかったが、なにせアタシとテツさんは上司と部下。
仕事上、連絡を取らなければならない。
電話をしたりしたときにはもう普通の口調だった。
仕事は仕事、だもんね。
昼休みになるとまたメール。
<ご迷惑かけました。反省してます。許 . . . 本文を読む
日付が変わった頃、テツさんからの着信。
「まい、いまホテルに戻ってきた!飲んでる間ずっとまいのこと考えてた!まい愛してる!」
ろれつの回らなく、ひどくテンションの高い声。そしてまた呼び捨て。
『落ち着いてください。大丈夫ですか?』
「大丈夫だよーホテルに戻ってすぐまいに電話したんだぜ!声が聞きたくて!あーくそっボタンうぜぇ。まい・・・あっ俺、まいさんのことまいなんて呼び捨てにしてる」
ここで一瞬正 . . . 本文を読む
今日は朝からトラブルがあった。
業者の事故だった。
出張のためスーツで出勤したテツさんは、誰よりも早く現場にかけつけた。
そんな行動力のあるテツさん、スキです。
アタシは監視モニターに映るテツさんのことをずっと見ていた。仕事もせずに。
予想よりずいぶん時間がかかってテツさんは戻ってきた。
ナオさんは会社の諸用で外出をしていて、事務所にはアタシとテツさんだけになった。
テツさんはまたアタシのためにサ . . . 本文を読む
あのメールを送ってから返事はこなかったものの、朝になって仕事が始まると会議室にいるテツさんからメールがきた。
<昨晩は失礼しました。冷蔵庫におにぎり(朝食)とローヤルゼリードリンクがあるので食べてください>
これは、アタシが日ごろから食欲がないといい、事務所でよく空いた時間にサンドウィッチなどを食べてたのを見て買ってきてくれていたのだろう。
残念なことに、今日は食欲があったから普通に食べてきたのだ . . . 本文を読む
ヘアスタイルがよほど気に入らなかったのか、アタシがこの前サツキを魔性の女呼ばわりしたことが気に障ったのか知らないが、朝からテツさんは一人会議室に閉じこもっていた。
出てきたかと思えば不機嫌そうにパソコンをカチャカチャ。
そうしたら次には無言で車で出かけてしまった。
さらに戻ってきてまた閉じこもり。
そしてついにはいきなりいなくなった。
なんだこいつ!
さすがにイラついてきた。露骨に避けるにもほ . . . 本文を読む
衝撃の告白から一夜明け、アタシは通常通り出勤した。
上司と気持ちが通じたことから、アタシはジェニーのような関係になるのかと思っていた。
けれど携帯に入るメールは事務的な仕事の内容ばかりで、アタシ自身に関することは何一つなかった。
そのまま昼休みになり、午後の仕事が始まろうとする時に上司が戻ってきた。
あぁ、やっと顔が見れた。
そんな思いとは裏腹に来客が。もちろんテツさん宛ての。
アタシは帰社早々の . . . 本文を読む
テツさん、また飛行機に乗って出張に行っちゃった。寂しい。
2泊3日の出張。
仕事が終わってからまっすぐ東京まで行ってホテルに宿泊。
移動中もメールをしてくれた。
でも話題はサツキ。
どうやらサツキが他の男とデートの約束をしてたのを間違ってテツさんに送ってしまって、テツさんは動揺してるっぽい。
別にテツさんは既婚者だし、サツキが全てではないと言ってたけど、軽くヤキモチでもやいてるのだろう。
ただ、そ . . . 本文を読む
非常にショックな出来事がありました。
仕事で、経験がないものを任されました。
それは画像の加工だったんだけど、本当に初めてだったからツールがどこにあるのかも分からず、それでいて全然うまくいかないからかなり悪戦苦闘していたの。
テツさんに直接言われたわけではないけれど、周囲の会話から察するにどうやら今日中に仕上げなければいけない雰囲気だった。
アタシは前の試用期間の件で、残業時間に制限がかかっていて . . . 本文を読む
最近テツさんがおかしい。
4月に入ってからというもの毎日のように出張、出張、出張。
そしてその度に女の子にお土産を買ってきてたみたいだが、いつの間にかアタシもその中の一人に入っていた。
最初にもらったのは携帯ストラップ。
その次はなぜか漬物が数回。
それからはスイーツ、小物etc。
たまに現地の名物を買ってきてくれて一緒に事務所で食べたこともあった。
ただ、これらのものは全てアタシにだけ買ってきて . . . 本文を読む