つづき
『急にどうしたの?』
あてもなくバイパスを走りながらテツさんはちらりとこちらを向いて言った。
「俺だって幸せになりたいんだよ」
左手をアタシの腰に添え、ぐいと引き寄せる。
自然と頬がくっついた。
『そうなんだ・・・』
そうとしか言えなかった。
アタシが以前、テツさんの車を売るようにお願いしたのは、いつだっただろうか・・・
禁煙して欲しくて禁煙の本を買ってからもう1年が . . . 本文を読む
先日、テツさんが意外なことを言った。
「まい、俺ね、考えたんだけど」
なんだろう、ちょっとドキドキした。
「今度の4月か5月で車の車検が切れるから、今の車、手放そうと思って」
つづく . . . 本文を読む
愛するもの同士がする究極のコミュニケーション、セックス。
快楽とともに深い愛情を確認しあう行為だ。
けれど、世の中には性的欲求を満たすだけの為の行為として認識している人もいる。
アタシは、どっちだろう。
アタシは二十歳から二十代の前半にかけて、セフレがいた。
それは出会い系なんていうものから始まった偽りの関係。
その時はね、よかったんだ。
その時は。若かったし。
でも今はどうなのか . . . 本文を読む
年が明けてちょっとまで、アタシとテツさんは毎日パチスロをやってた。
もうね、ほんと毎日だからお金がなくなる一方で。
もちろんアタシはやりたくてやっているわけじゃない。
テツさんと毎日一緒にいると、やることがない。
行く場所だって限られてしまう。
人が多いスーパーや電気屋などはテツさんは絶対に連れて行ってくれない。
行ってもテツさんは車から出ない。出るのはアタシだけ。
だから必然的にパ . . . 本文を読む