つづき
どうやら面接の順番は応募した先着順らしく、アタシは2番目になった。
1人につき10分~15分かかるらしいので、最後の人は1時間以上待たされることになる。正直ラッキーだった。
自分の順番になるまで、どうして自分だけが黒いストッキングで、ヴィトンのバッグを持ち、派手な靴を履いているのか言い訳を考えることにした。
家を出る直前まで従姉弟の子供をあやしており、その時は肌色ストッキングにキャリアバッグだったが、子供が急にゲロを吐いてしまい、アタシの足とバッグがゲロまみれになり、時間も迫っていたのでその場にあった黒いストッキングとヴィトンのバッグできました。
・・・よし、完璧。
自分の番になるまで皆時間が余るので、好きにしていいと面接官は言っていた。
メール打つなり、DSやるなり好きにしろと。
てっきりアタシは皆が「ここ何社目?」とか「何歳?」とか話して盛り上がるのかと思っていたが、誰一人としてしゃべらない。携帯すら触らない。
なんか会話を期待していた自分が一番子供っぽかった。学生気分が抜けていないというか。みんな大人だなー。
というまに面接の番がきた。
幸いなことに、面接の別室へはバッグを持っていかないみたいなので、バカみたいなヴィトンを晒すことにはならなそうだ。見られてるだろうけど。
志望の動機すらまともに考えてなかったけど、1次試験は合格すると思っていないのでヤケだった。
面接官は驚いたことに2人だった。さっきの男性と、事務で上の立場にあるであろう女性。
アタシはいきなり椅子に座ろうとはせず、椅子の隣に立っていた。
「名前は?」男が聞いてきた。
『maiぃぃ・・・・です』やばい、伸びた。
少しの沈黙のあと「よろしくお願いします」と面接官が言ってきたので、アタシに先に言って欲しかったんだと気づいた。
みんな、名前のあとは「よろしくお願いします」をつけよう!
座るように指示が出たので『失礼します』と言って座った。とりあえず丁寧にいけばいいんだろうと思って。
「まずは・・・論文を読ませてもらったんだけど・・・」
うおっ、もう読みやがったのか。コピーするとか言ってたから後日職員と見ながら検討すると思ってたんだが。
「わりと早く書くのが終わってたみたいだけど、何?作文とか得意な方?」
うわっ、やっぱり見てやがったか。そしてこれはイヤミか?
『えぇっと、得意ではないです・・・逆に苦手な方で。早く書く分、内容が薄かったりしちゃうので、自分としてはもっと時間を使って内容の濃いものを書きたいとは思ってるんですが$&’(#&&☆・・・』
最後の方はゴチョゴチョとゴマかすような感じになってしまった。
だって本当に出来に自信がなかったんだもん。
中学生レベルっていうか、同じようなことを2回書いたり。
そうですか、と面接官はいい、続けて
「自分の過去の経験があるから、自分のモットーというものがあって、それを今後活かそうとしてるんだね。なかなかよく書けてると思うよ」
あれ?なんか好反応?
あんな支離滅裂な内容だったのに・・・もしかしてイイ感じか?
この会社で働く自分が脳内で一気に映像化する。
可愛くない征服だなぁ・・・とか思いながら。
いや、待て。こんなの皆に言っているのかもしれない。このくらいで浮かれちゃダメだ。
アタシは自制をきかせた。
次に、面接官は一番効かれたくないことを言ってきた。
「前の会社を辞めた理由はなんですか?」
きた。
なんて言おう。
と考える前に勝手に言葉が出た。
ダラダラとしゃべってしまったので割愛するが、ここでタブーとされる「上司との確執」を言ってしまった。
だめぽ。と思いながら苦笑い。
次は女性面接官のターン!
「履歴書に全商(全国商業高校)簿記1級取得とありますが、これは商業簿記と工業簿記の両方に合格してないと1級合格にはならないんですよね?」
な、なんだってーーーーーーーーーーーーーー!
まさか、まさか一般事務の面接に簿記のことを突っ込まれるとは・・・
結論から言おう、アタシは確かに工業簿記は合格したが、商業簿記は不合格だった・・・・だけどアタシは1級合格と書いたのだ。
工業簿記は合格したし賞状あるし、まぁいっかと。
まさかソコに着目するなんて、何がしたいんだ。イヤミか!(2回目)
しぶしぶ本当のことを言うと、女性は1級合格の隣に大きく「工業」と書いた。ちくしょう。
これは詐称になるのだろうか。いや、だがまぁいい。
また男性に戻る。
話はどうやら、一般事務員として、お茶出しから来客対応、電話応対などはもちろん、資格を取得してもらわなければならないということを言った。
『資格?』この話にかぶりつくしかない!
『それは楽しみですね』アタシは高校生のころ、資格ゲッターとして積極的に資格取得に精を出していたのだ。
この積極性をアピールするしかない。
『私は高校生の頃、資格を取得するのが好きで、いろいろと資格を取ってきました』
「どうしてですか?」
『これは自分の今までの努力の結果が、形となって現れるからです。努力した分、頑張った分合格できる。合格すれば頑張ってよかったと思うからです。これは資格だけではなくて、学校の実力テストとかそういったものにも当てはまるんですけど』
こういうことに関しては、自信を持っていえる。現にアタシは努力し、成功してきた。頭はよくないけど。
へぇー、と、面接官は言い「みんなそう言うんだよね」と言った。
『え』アタシは思わず言ってしまった。
だって本当のことを正直に話しただけなのに、いかにも考えてきました的な、ありがちな返答だったなんて思いもよらなかったから。
資格を持ってる人はみんなそう言う。努力家なんだね。と続けてくれた面接官。当たり障りのないようにするみたいだね。
あとは何か質問があるか聞かれ、特になかったけど何か言わなきゃってなって、関係ない経理の話をしてしまった。
面接官はキョトンとしたけど、なんとか話を終わらせることができた。あぶねぇ。
これにて面接終了。
終わってみれば、思った以上に緊張はしなかった。ひょっとしてイイ線いってるのかも?とも思ったりしたけれど、きっと悪く言ったりすることはしないんだろうなと思った。
きっと今日面接が終わった人みんなが「もしかしたら合格するかも?」って思ってるに違いない。
結果は今週中に合格した人にだけ電話で連絡するらしい。電話がこなかったら不合格、書類返却になる。
この会社は大きいほうだから、きっと土曜日も会社が休みに違いない。
すると、電話がくるとすれば明日か明後日。早い。
この2日間、電話がかかってくるかこないかでアタシの人生が変わる。
初めての転職活動、初めての面接だったけど、勉強になった。
これを活かして次に臨みたい。
でもこれが結局本命。なんとしても入社したい。
電話がかかってきますよーに。
どうやら面接の順番は応募した先着順らしく、アタシは2番目になった。
1人につき10分~15分かかるらしいので、最後の人は1時間以上待たされることになる。正直ラッキーだった。
自分の順番になるまで、どうして自分だけが黒いストッキングで、ヴィトンのバッグを持ち、派手な靴を履いているのか言い訳を考えることにした。
家を出る直前まで従姉弟の子供をあやしており、その時は肌色ストッキングにキャリアバッグだったが、子供が急にゲロを吐いてしまい、アタシの足とバッグがゲロまみれになり、時間も迫っていたのでその場にあった黒いストッキングとヴィトンのバッグできました。
・・・よし、完璧。
自分の番になるまで皆時間が余るので、好きにしていいと面接官は言っていた。
メール打つなり、DSやるなり好きにしろと。
てっきりアタシは皆が「ここ何社目?」とか「何歳?」とか話して盛り上がるのかと思っていたが、誰一人としてしゃべらない。携帯すら触らない。
なんか会話を期待していた自分が一番子供っぽかった。学生気分が抜けていないというか。みんな大人だなー。
というまに面接の番がきた。
幸いなことに、面接の別室へはバッグを持っていかないみたいなので、バカみたいなヴィトンを晒すことにはならなそうだ。見られてるだろうけど。
志望の動機すらまともに考えてなかったけど、1次試験は合格すると思っていないのでヤケだった。
面接官は驚いたことに2人だった。さっきの男性と、事務で上の立場にあるであろう女性。
アタシはいきなり椅子に座ろうとはせず、椅子の隣に立っていた。
「名前は?」男が聞いてきた。
『maiぃぃ・・・・です』やばい、伸びた。
少しの沈黙のあと「よろしくお願いします」と面接官が言ってきたので、アタシに先に言って欲しかったんだと気づいた。
みんな、名前のあとは「よろしくお願いします」をつけよう!
座るように指示が出たので『失礼します』と言って座った。とりあえず丁寧にいけばいいんだろうと思って。
「まずは・・・論文を読ませてもらったんだけど・・・」
うおっ、もう読みやがったのか。コピーするとか言ってたから後日職員と見ながら検討すると思ってたんだが。
「わりと早く書くのが終わってたみたいだけど、何?作文とか得意な方?」
うわっ、やっぱり見てやがったか。そしてこれはイヤミか?
『えぇっと、得意ではないです・・・逆に苦手な方で。早く書く分、内容が薄かったりしちゃうので、自分としてはもっと時間を使って内容の濃いものを書きたいとは思ってるんですが$&’(#&&☆・・・』
最後の方はゴチョゴチョとゴマかすような感じになってしまった。
だって本当に出来に自信がなかったんだもん。
中学生レベルっていうか、同じようなことを2回書いたり。
そうですか、と面接官はいい、続けて
「自分の過去の経験があるから、自分のモットーというものがあって、それを今後活かそうとしてるんだね。なかなかよく書けてると思うよ」
あれ?なんか好反応?
あんな支離滅裂な内容だったのに・・・もしかしてイイ感じか?
この会社で働く自分が脳内で一気に映像化する。
可愛くない征服だなぁ・・・とか思いながら。
いや、待て。こんなの皆に言っているのかもしれない。このくらいで浮かれちゃダメだ。
アタシは自制をきかせた。
次に、面接官は一番効かれたくないことを言ってきた。
「前の会社を辞めた理由はなんですか?」
きた。
なんて言おう。
と考える前に勝手に言葉が出た。
ダラダラとしゃべってしまったので割愛するが、ここでタブーとされる「上司との確執」を言ってしまった。
だめぽ。と思いながら苦笑い。
次は女性面接官のターン!
「履歴書に全商(全国商業高校)簿記1級取得とありますが、これは商業簿記と工業簿記の両方に合格してないと1級合格にはならないんですよね?」
な、なんだってーーーーーーーーーーーーーー!
まさか、まさか一般事務の面接に簿記のことを突っ込まれるとは・・・
結論から言おう、アタシは確かに工業簿記は合格したが、商業簿記は不合格だった・・・・だけどアタシは1級合格と書いたのだ。
工業簿記は合格したし賞状あるし、まぁいっかと。
まさかソコに着目するなんて、何がしたいんだ。イヤミか!(2回目)
しぶしぶ本当のことを言うと、女性は1級合格の隣に大きく「工業」と書いた。ちくしょう。
これは詐称になるのだろうか。いや、だがまぁいい。
また男性に戻る。
話はどうやら、一般事務員として、お茶出しから来客対応、電話応対などはもちろん、資格を取得してもらわなければならないということを言った。
『資格?』この話にかぶりつくしかない!
『それは楽しみですね』アタシは高校生のころ、資格ゲッターとして積極的に資格取得に精を出していたのだ。
この積極性をアピールするしかない。
『私は高校生の頃、資格を取得するのが好きで、いろいろと資格を取ってきました』
「どうしてですか?」
『これは自分の今までの努力の結果が、形となって現れるからです。努力した分、頑張った分合格できる。合格すれば頑張ってよかったと思うからです。これは資格だけではなくて、学校の実力テストとかそういったものにも当てはまるんですけど』
こういうことに関しては、自信を持っていえる。現にアタシは努力し、成功してきた。頭はよくないけど。
へぇー、と、面接官は言い「みんなそう言うんだよね」と言った。
『え』アタシは思わず言ってしまった。
だって本当のことを正直に話しただけなのに、いかにも考えてきました的な、ありがちな返答だったなんて思いもよらなかったから。
資格を持ってる人はみんなそう言う。努力家なんだね。と続けてくれた面接官。当たり障りのないようにするみたいだね。
あとは何か質問があるか聞かれ、特になかったけど何か言わなきゃってなって、関係ない経理の話をしてしまった。
面接官はキョトンとしたけど、なんとか話を終わらせることができた。あぶねぇ。
これにて面接終了。
終わってみれば、思った以上に緊張はしなかった。ひょっとしてイイ線いってるのかも?とも思ったりしたけれど、きっと悪く言ったりすることはしないんだろうなと思った。
きっと今日面接が終わった人みんなが「もしかしたら合格するかも?」って思ってるに違いない。
結果は今週中に合格した人にだけ電話で連絡するらしい。電話がこなかったら不合格、書類返却になる。
この会社は大きいほうだから、きっと土曜日も会社が休みに違いない。
すると、電話がくるとすれば明日か明後日。早い。
この2日間、電話がかかってくるかこないかでアタシの人生が変わる。
初めての転職活動、初めての面接だったけど、勉強になった。
これを活かして次に臨みたい。
でもこれが結局本命。なんとしても入社したい。
電話がかかってきますよーに。
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