青空とヤクルトおねえさん

いつかの河原からの帰り道でのこと


土手を降りたすぐのところに
たくさんのセイタカアワダチソウ






空とのコラボがキレイだわ・・と写していたところに
声がかかった


ー”なにかいるんですか？”

私「いえ花がきれいに咲いているので」

ー”景色がお好きなんですか？”

振り返ると自転車のヤクルトおばさん

いえ私からすると娘のような年頃ですから
ヤクルトおねえさんですね

聞けば
景色が好きで
特に雲が好きでよく写しているという

スマホにたくさん保存してある画像を見せてくれた

とても上手に撮れている

ー”上（空の雲）ばかり見ているので危ないんですよ～（笑）”
と
屈託なく笑う

話が弾んでしまった

路上ではあるけど
もちろんマスク・ソーシャルデスタンスはとってね

ひとしきり話し終わったあと
”試供品だから”と新製品のヤクルトを取り出したけれど

そうはいかないと
他の商品を少し購入

営業で話しかけたのではないことは
よくわかる

なぜなら
私は手には何も持たず
ポケットに鍵やスマホだけ入れて
≪ウォーキング中です≫感Ｍａｘの姿なのだから・・

でも何で必要になるかわからないので
ほんの少しのお金は持つことにしてはいる

気持ちよく話ができたので
購入したのです


営業用の携帯アルコール消毒をお互いの手に
シュッシュッとして
商品と小銭のやり取り

・・・あっ　今どきはこういう仕事もこれまで以上に大変なのだわ
と気づく

そして
この人はなんて素敵な人なんだろうか・・と思った


自転車でヤクルト営業は結構きついだろうと思う
ましてこんなご時世になっては・・・


それでも
空だけを見て雲がキレイと眺めて写す

話題になったあのかなとこ雲⇒★も写っていた

あの時はずいぶん暑い日だったと思うけど
あんな時も商品や保冷剤入りの重い自転車で営業していたのね


人はなかなか上を向いて歩けないもの・・・

特に何かあったりするとすぐ俯いてしまいがち
顎をあげてスッと見上げることのなんと難しいことか

スマホの空の写真の中に
小さなお子さんの写真もチラホラ混じっていた
お子さんを預けての仕事なのでしょうね・・


でもこの人は

あの雲はきれい！
お日さまを包んで輝いている！
形が面白くて・・！

と移動中のつらさではなく
楽しそうな話をする



前向きに凛としてすすんでいる

晴れたこの日のように
秋の澄んだ空気をまとって生きている

そんな思いを抱かせた人でした




これはあなたの心が飛ばした白鳩？！。。。







爽やかな顔をした美人さん

あなたのおかげで私も学びましたよ