新作 ～ 「妖精の結婚式」 その７

続きでーす。


2014年6月10日～ブログ直接投稿　「妖精の結婚式」　その７

　　ダンナガタ？　と首をかしげた
　　さやかさんに　カエルは
　　ああえーと妖精の方々　です
　　と　小声で言い添えた
　　妖精！　さやかさんは目を丸くした

＜つづき＞

妖精って　あの妖精？！
さやかさんは　思わず聞き返した
あーはい　多分貴女の
想像通りの方々ですけど
カエルは　目をきょろっと動かした

辺りを見回し　カエルはひそひそ
その呼び名は　あまり
口にされない方が　よろしいかと
旦那方は　お好きじゃないみたいで
そうなの？　とさやかさんは言った

ええ　とカエルは真剣な様子で言った
気分を害すると　どんな仕返しをするか
分からない方たちなんです
今の貴女の声を聞かれなくて　幸いでした
さやかさんは　とりあえずうなずいた

それでですね　とカエルは続けた
結婚式の準備が　山ほどあるのですが
毎年手伝ってくれた方は　いなくなるし
青花さまは　ふさぎこむしで
カエルは　頭をやれやれと振った

毎年？　とさやかさんは聞いた
よー・・その人たちは　
毎年ここで　結婚式するの？
カエルは　よしよしという顔をした
この辺りの方は　概ねそうですね

ふーん・・・　とさやかさんは言った
いなくなったって　激務すぎて逃げたとか？
聞くのが怖い気もする　でも聞きたい！
さやかさんは　口に出した
いなくなったって　どうして？

分からないんです　というのが答えだった
僕らにも良くしてくれてたのに
急に　ぱったり姿をみせなくなって
そう言うカエルは　本当に哀しそうで
そっか・・・とさやかさんは言う他なかった


＜つづく＞



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※修正のご報告：2016年1月9日
青花さんは　ふさぎこむしで→　青花さまは　～