ども、お今晩は~。
寒くなってきましたね~。
昨日まかろん、石焼き芋売りの声を今季初めて聞きましたよ。
寒いのは苦手だけど、
新しい季節が始まるんだなーと思うとわくわくしますね。
さて、今日はお茶菓子の分量が多いので、前振りはこの辺にしておきましょうか。
さあ、今日はタビィはどうなるでしょう?
2013年10月1日~ブログ直接投稿 「黒猫タビィの物語」 その40
女の子は 一生懸命世話をした
薬を与えて 身体を温め
毎日毎日 撫でて声かけ抱きしめた
両親二人も 参加した
街の人々も 何かと寄って様子を聞いた
<つづき>
トビアスじいさんは 傍らを見た
片手のない黒猫が 影に隠れてた
あの娘のところに 戻ってやれよ
トビアスじいさんは 猫に言った
あんなに 心配してるじゃないか
帰るよ あんたの顔見たからね
老猫は しわがれた声で言った
あの娘にも 世話になった
最期は あの娘のところで逝こうかね
全く 息子は頼りにならんねぇ
老猫はよたよたと 立ち上がった
帰るなら わしが連れてくよ
トビアスじいさんは 慌てて言った
余計な体力 使うんじゃない
老猫は かぶりを振った
孫に べったりしすぎて
娘夫婦と 折り合い悪いじゃろ
まだ 2,3日はこの世にいるから
最期の折りは 来ておくれ
老猫は とてとて戸口に向かった
あんたの話が聞けて 良かったよ
老猫は 振り向いて言った
別れたあとで どうしてたか
最期に 聞いておきたかったんだ
あんたは 一族いちばんの黒猫だったね
わしはもう そういうのには興味ないよ
トビアスじいさんは 静かに言った
知ってるよ と猫は言った
あの娘が そうであるようにね
あの娘は良い子だ 最期まで幸せにしてやりたいね
母さん とトビアスであるタビィは言った
生まれてくれて ありがとう
出逢ってくれて ありがとう
また・・ 逢えるといいな
黒猫は タビィに微笑んだ
逢えるさ と黒猫は言った
いつでも あの世界でね
黒猫は息をついて 言葉を続けた
あの娘もそのこと 分かってたらね
私らがいなくなったら 泣くだろねぇ
ああ あんたの病気で心痛めてる
獣医になるって 言ってるよ
あの娘は きっと頑張るよ
そしたら あの世界なんて知らなくても
あの娘は わしらと逢っているんだ
黒猫は 大きく嬉しそうに笑った
そうだね それでいい
それでいいんだ
あの世界じゃなくったって
私らは つながってるようなものだもの
じゃあ・・また と黒猫は言った
じゃあまた とタビィは応えた
猫と老人は 見つめ合った
猫はそれから 外へと消えた
タビィは ゆっくりとゆりいすを揺らした
<つづく>

人気ブログランキング ← ほら、あんたもお行き。
※変更:2018年9月1日
あんたは 一族一の黒猫だったね → ~一族いちばんの~
寒くなってきましたね~。
昨日まかろん、石焼き芋売りの声を今季初めて聞きましたよ。
寒いのは苦手だけど、
新しい季節が始まるんだなーと思うとわくわくしますね。
さて、今日はお茶菓子の分量が多いので、前振りはこの辺にしておきましょうか。
さあ、今日はタビィはどうなるでしょう?
2013年10月1日~ブログ直接投稿 「黒猫タビィの物語」 その40
女の子は 一生懸命世話をした
薬を与えて 身体を温め
毎日毎日 撫でて声かけ抱きしめた
両親二人も 参加した
街の人々も 何かと寄って様子を聞いた
<つづき>
トビアスじいさんは 傍らを見た
片手のない黒猫が 影に隠れてた
あの娘のところに 戻ってやれよ
トビアスじいさんは 猫に言った
あんなに 心配してるじゃないか
帰るよ あんたの顔見たからね
老猫は しわがれた声で言った
あの娘にも 世話になった
最期は あの娘のところで逝こうかね
全く 息子は頼りにならんねぇ
老猫はよたよたと 立ち上がった
帰るなら わしが連れてくよ
トビアスじいさんは 慌てて言った
余計な体力 使うんじゃない
老猫は かぶりを振った
孫に べったりしすぎて
娘夫婦と 折り合い悪いじゃろ
まだ 2,3日はこの世にいるから
最期の折りは 来ておくれ
老猫は とてとて戸口に向かった
あんたの話が聞けて 良かったよ
老猫は 振り向いて言った
別れたあとで どうしてたか
最期に 聞いておきたかったんだ
あんたは 一族いちばんの黒猫だったね
わしはもう そういうのには興味ないよ
トビアスじいさんは 静かに言った
知ってるよ と猫は言った
あの娘が そうであるようにね
あの娘は良い子だ 最期まで幸せにしてやりたいね
母さん とトビアスであるタビィは言った
生まれてくれて ありがとう
出逢ってくれて ありがとう
また・・ 逢えるといいな
黒猫は タビィに微笑んだ
逢えるさ と黒猫は言った
いつでも あの世界でね
黒猫は息をついて 言葉を続けた
あの娘もそのこと 分かってたらね
私らがいなくなったら 泣くだろねぇ
ああ あんたの病気で心痛めてる
獣医になるって 言ってるよ
あの娘は きっと頑張るよ
そしたら あの世界なんて知らなくても
あの娘は わしらと逢っているんだ
黒猫は 大きく嬉しそうに笑った
そうだね それでいい
それでいいんだ
あの世界じゃなくったって
私らは つながってるようなものだもの
じゃあ・・また と黒猫は言った
じゃあまた とタビィは応えた
猫と老人は 見つめ合った
猫はそれから 外へと消えた
タビィは ゆっくりとゆりいすを揺らした
<つづく>

人気ブログランキング ← ほら、あんたもお行き。
※変更:2018年9月1日
あんたは 一族一の黒猫だったね → ~一族いちばんの~
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます