茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

茶道の許状

2005-06-19 12:00:04 | 茶道マメ知識
 茶道に許状があることは皆さんご存知かと思う。
流派によって細かい名称は違うと思うが、裏千家の許状についてご紹介しておく。
最近はコンピューターで管理されるようになっていつどの許状をとったか一目瞭然でわかるようになり、級ごとのカードも頂けるようになった。
もちろん、昔ながらの奉書に筆で書かれた許状も頂ける。わが先生は授与の際に読みあげて下さるが、漢語で固く難しいので最近はワープロで読み方を書いたものを一緒に下さるようになった。

 裏千家の許状は以下の通り。
<初級>  入門、小習、茶箱点、
<中級>  茶通箱、唐物、台天目、盆点、和巾点、
<上級>  行之行台子、大円草、引次、
<講師>  真之行台子、大円真、正引次、   
<専任講師>  茶名、
<助教授>   準教授
と続いていく。更に教授、正教授とある。
“茶名”を家元に申請できるのはその上の“準教授”以上の許状をお持ちの先生だけとのこと。私の先生は“教授”までお持ちで、私が現在頂いているのは“正引次”まで。

“正引次” 奉書の許状の文章は以下の通り。
年来就執心修道 ねんらい しゅうどう しゅうしんに つき
今般正引次資格 こんぱん せいひきつぎ しかく
授與致者也愈々 じゅよ いたす ものなり いよいよ
修業成可肝要 しゅうぎょう かんよう なるべし
依如件 よって くだんの ごとし
平成○年○月○日
裏千家今日庵主 利休居士十六世
千 宗室  (花押)   
*花押とは記号・符号風の略式のサインで、その家元を表すもの。

 許状は、簡単に言うとそのお点前を習ってもいいですよというお許しなので、ひとつ習い終わって次の段階のお点前を習いたければ、その許状を申請するということになる。
が、この辺りは先生の裁量に任されていて、先生がいいとおっしゃれば次の許状取得前にそのお点前を習い始めることもある。
だから、茶道の許状は、習い終わった終了証、資格と言う意味の免状とは意味が違うのだ。

 私の場合、大学卒業時に“入門”と“小習”を頂き、それ以来、14年かけて“正引次”まで。“茶名”は来年以降申請できるが、私はまだ自分が勉強不足と思うので、自分で頂いてもいいかなと思う時に先生にお願いしようと思っており、先生もそれでいいとおっしゃって下さった。精進したいと思う。

 そして、気になる申請のお代。
日本の習い事はお金がかかると皆さん思っているようだが、先生によると思う。
私の先生は家元への申請代金一覧表を見せて下さり、それをまずお支払いする。そして、許状を実際頂いたら、先生に同額を御礼としてお渡ししている。私としては、とてもクリアな方法で、許状を強要なさることもないので、安心して習っている。ただ先生によってはご自身で決められておいくらとおっしゃる方もいるようで、一概に高額ではないとはいえないと思う。私の友人の先生は、家元とご自身への御礼を一緒に支払う方法だったようだ。

 許状の詳細等はHPでも見られるので興味ある方はブックマークに追加した裏千家HPご参照ください。表千家と武者小路千家も追加したので、宜しければご参考まで。

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