茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

茶道に求めるもの、思うこと その4

2005-06-18 20:01:20 | 茶の湯エッセイ
 さて、最後です。
対象として考えた、普段忙しくてコンスタントにはお稽古できない会社員や主婦の方たちについて。
30代になって日本文化や茶道に興味をもつ人が多いが、知る場所やきっかけ、時間がない人もたくさんいるんだ、と最近周囲の出来事から感じた。
自分で時間の融通が利く人なら先生についたり、カルチャーセンター等で習うことができると思うが、続けてはちょっとという方や、子供がいたり、仕事の都合でまとめて時間がとれない人もいると思う。
 1回コースで、例えば、会社の和室を使って体験レッスンをするとか、ホテルやデパート、美術館のイベントとして会社帰りに抹茶を楽しむというのがあるといいなぁと思う。女性だけでなく働き盛りの男性にも参加してもらえる時間も設定できれば思うが、男性は興味がないだろうか?もともと、お茶は男性が始めた文化、日本の代表的な文化だと思うので、せめて、飲むことだけでもできるといいと思うのだが。
 
 “茶道を始めたい方に”の項でご紹介したが、先日、外資系勤務の友人から、来日する外国人を茶席に連れて行きたいが、自分が飲み方を知らないので事前に教えて欲しいという依頼があった。休日に友人宅に出かけたがご主人も友人本人も興味津々、和室での簡単な作法(和室への入出退出の仕方や襖の開け方、席の座り方等)、お菓子の取り方、薄茶の飲み方を教えた後、折角なので本人にも茶筅を振るってもらった。それから、私が濃茶を練って飲んでもらった。感想は、薄茶を点てるのは“初めてだったのでおもしろかった、結構上手に点てるのは難しいね”、濃茶を飲んだことは“見てびっくり、強烈だったけど、飲んでみるとおいしいね~”だった。そして、“今は子育て中で仕事もあり時間がないけど、時間ができたら習ってみようかな”。海外の方と接する機会が多いと今更ながら日本文化を1つ位習っておけばよかった、と思うのだそうだ。
やってみたら合わなかったという方もいると思うが、友人のようにやってみたら興味が沸いて習ってみようかなという人もいると思うのでそのきっかけとなればいいなと思う。

 1回コースで気軽といっても、昔からの形を崩すということではなくて、
*濃茶と薄茶の2種類があることを知る、
*決して敷居の高いものではなく、普段自宅で本格的に道具がなくても楽しめる点前(盆略点前、茶箱等)もあることを紹介、
*抹茶とお茶碗と茶筅があれば食後にちょっと抹茶を飲むこともできること、
*和室での振る舞いを知る、
*人とのコミュニケーション・心配りといったマナー等を知る、
という意味で、楽しみながら始められたらと思う。
茶道にはいいものがたくさん込められていると思うから。
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