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茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

正座その1

2005-12-06 20:41:16 | 茶道マメ知識
 “正座”と聞いてどんなことをイメージしますか。茶道に正座はつきもの、現代では日本ならではの座り方のように言われているが、その昔はそうでもなかった。日本の座り方にまつわる興味深いお話を。  正座とは「足をくずさず、行儀正しくすわること。端座。」 まず正座というと、足が痛くなる、痺れる、と悪いイメージが先に立つ。どう座れば痺れないのか、よく考えたものだった。今の先生に師事する為平点前を初めて見て頂 . . . 本文を読む
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利休七哲

2005-12-05 22:42:12 | 茶道マメ知識
 千利休様の高弟七人を指す呼称で、諸説あるが、利休様の曾孫にあたる表千家江岑宗左(逢源斎)の記した「江岑夏書(こうしんげがき)」の中に上げられているのは、蒲生氏郷・高山右近(重友)・細川三斎(忠興)・柴山監物(宗綱)・瀬田掃部(正忠)・牧村兵部(利貞)・古田織部(重然)の七名。  他、「読史備要」には牧村兵部と古田織部の代わりに織田有楽(長益)・荒木村重(道勲)が載っていたり、「茶道四祖伝書」に . . . 本文を読む
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もみ手

2005-11-29 20:42:08 | 茶道マメ知識
 最近旅行記続きでしたので、今日は茶道のお話を。  柄杓の扱い方は、弓道の動きを取り入れたものとお話したが、これ以外にも点前の中には特殊な手の動きがいくつかある。  例えば、唐物茶入を扱う時、”もみ手”をする、真の点前で茶碗を入れてある仕覆を扱う際、“指草清(ゆびそうせい)”をする、など。  これらは仏教での塗香(ずこう)や、草清(そうせい)、露祓い(つゆはらい)からくると言われる。つまり、大事な . . . 本文を読む
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濃茶の回しのみ

2005-11-10 20:53:30 | 茶道マメ知識
 濃茶は何故わざわざ回しのみするのか。初めての人にはかなり抵抗のある飲み方、私自身今でこそおいしく頂くものの、最初の頃は残り全てを飲みきる末客にだけはなりたくない!と念じていたものです。今は同じ社中で回しているからいいものの、全く初対面同士だったらまだ抵抗を感じるかもしれません。 さて、いつ頃から回しのみが始まったのか、その由来について。  回しのみは“すい茶”とも言う。昔の文献から様々な説があ . . . 本文を読む
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炉開き

2005-11-07 20:35:52 | 茶道マメ知識
 お茶の世界では十一月~四月までは炉の季節。十一月は閉めていた炉を開け、茶壷からその年の抹茶をはじめて出して頂く記念すべき月。  炉は、書院での台子の茶から草庵の茶への移行に伴い、切られるようになったもので、その後に今日のような風炉と炉の季節が定まっていった。  炉にも五行(木火土金水)が備わっている。炉縁の木、炭の火、炉壇の土、釜の金、釜の中の湯(水)。炉壇は土の塗り壁にするのが本来。但し、土 . . . 本文を読む
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水指の塗蓋

2005-10-24 22:21:46 | 茶道マメ知識
 水指の蓋には二種類ある。共蓋と塗蓋。漢字の通り、共蓋は身と同じ蓋、塗蓋は水指に合わせて作った塗り物の蓋。何故塗りの蓋が生まれたのか。  天皇から頂いた青磁水指の蓋が、応仁の乱の混乱で割れてしまった為、足利将軍が塗りの蓋で代用したのが始まりで、景色がよいということでその後広まったのだという。 塗蓋の水指を必ず使わなければならない点前は、“行”以上の点前と和巾、かざり物(茶碗荘、茶入荘等)の時。そし . . . 本文を読む
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中置

2005-10-13 20:41:30 | 茶道マメ知識
 茶道の世界では十月は風炉の最後の月、“侘びの月”となる。お点前や使用するお道具も九月までとは少々異なる。    炉開きする十一月は茶人のお正月。口切の茶事を開き、茶壷からお茶を取り出してその年初めてのお茶を飲んで祝う。茶壷には一年分のお茶が仕込まれているので、翌年の十月の茶壷には最後のお茶葉が残るのみとなる。十月は空高く日も短くなって風も寒くなり、天候も景色も寂しくなってくるが、茶道の世界でも寂 . . . 本文を読む
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茶席の中の香り

2005-10-10 12:08:37 | 茶道マメ知識
 茶席の中では香りは大きな役割を果たしている。  初炭点前の時、風炉なら香木、炉なら練り香をつぐ。香合の問答をしている頃ふわっと部屋中にいい香りが広がる。これから茶事が始まる、清清しいリラックスを感じると共に気持ちが引き締まる瞬間でもある。  風炉の場合、香合には香木3切端をしこみ、風炉にそのうち2つをつぐ。ひとつはすぐに香るように火のそばに、もうひとつは時間が経ってから香るように胴炭のそば(上 . . . 本文を読む
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相伝稽古

2005-09-06 21:55:54 | 茶道マメ知識
 茶道の許状については随分前にお話したが、いわゆる中級といわれる和巾点までが終ると、これまでのお稽古とは違う“相伝稽古”(そうでんげいこ)というのが始まる。これは、中国から伝わった最初の茶道点前の形を伝える為のお稽古で、師匠が弟子に口伝で直接指導する。本はないので自分で見て、書き取って覚える。お稽古は月に1回だけしかない。  茶道の中には真行草という3つの形が出てくることはブログを読んでいるとわ . . . 本文を読む
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陶器と磁器

2005-08-31 21:25:45 | 茶道マメ知識
 焼物にはいわゆる磁器と陶器がある。焼物のことを総称して陶器と呼んだりするが、陶芸の世界では陶器を「土もの」、磁器を「石もの」と呼ぶ。  陶器「土もの」は様々な鉄分や有機物が含まれた粘土に釉薬をかけて作られ、やわらかな温かみがあって、その土地の粘土の色や質によって様々な趣のものが作られる。叩くと鈍い音がする。吸水性が高いので、水が染み込みやすく、洗いにくく、においがつきやすい。その為、使い始めは . . . 本文を読む
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