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茶の湯 徒然日記

茶の湯との出会いと軌跡、お稽古のこと

八炉

2006-03-13 21:08:16 | 茶道マメ知識
 炉とは畳の一部を切り床下に作った茶用の小さな囲炉裏のこと。11月~4月まで使用される。  村田珠光が四畳半に炉を切ったのが始まりだがその頃大きさに決まりはなく、武野紹鴎、千利休の時代になって現在の規格一尺四寸四方ができあがった。  現在、小間(四畳半以下の茶室)の炉の切り方には8通りある。  まず、炉自体の位置として、入炉(いりろ)と出炉(でろ)がある。  入炉とは点前畳(点前をする畳)の中 . . . 本文を読む
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千家の庵

2006-02-26 23:58:32 | 茶道マメ知識
 三千家と呼ばれる、表千家、裏千家、武者小路千家。様々な流派のある中で利休様の茶の精神を継承する流派として存在しています。今日は千家の庵(茶室)の謂れについてお話したいと思います。  三千家は利休様の孫宗旦から分れ、3人の息子に引き継がれ生まれました。宗旦には4人の男子がいましたが、長男宗拙は訳あって家を出て、次男宗守が武者小路千家を、三男宗左が表千家を、四男宗室が裏千家を継ぐことになりました。 . . . 本文を読む
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大炉

2006-02-16 21:56:01 | 茶道マメ知識
 初釜が開け1月下旬頃から二月にかけての厳寒の時期、裏千家には大炉という独自のお点前がある。宗家では2月のみ大炉が開けられると聞く。  大炉はその名の通り、通常の炉の1尺4寸(42.4センチ四方)より4寸大きく、1尺8寸(54.5センチ四方)あり、炉縁は丸太木地、炉壇は灰色、赤い雪輪瓦を炉に仕込む。宗家では咄々斎の次の間6畳に大炉が切られているそうだ。  その発生は、裏千家十一代玄々斎が宮中の大 . . . 本文を読む
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不審庵

2006-02-11 23:46:08 | 茶道マメ知識
 今週の月曜日夜十時から、教育テレビの趣味悠々“茶の湯 表千家 千宗左 茶をたしなむ”が始まった。第一回目では表千家の露地、茶室、道具組みなどの説明をしていた。広間の残月亭や小間の不審庵の紹介もしており、表千家のことはほとんど知らないので面白かった。普段お稽古していると自分の流派のみなので、こういうベーシックな内容の時にどの辺りが裏千家と違うのか見て勉強してみようかなと思っている。  プログラム . . . 本文を読む
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手水と清め

2006-01-30 21:33:18 | 茶道マメ知識
 露地の中で手水(ちょうず)は大切なふるまいとなる。 茶席に入る前、露地には自然石や人工石をくりぬいて作られた手水鉢と呼ばれる水の入った鉢があり、客はつくばって(しゃがみかがんだ状態)、手や口を清める。  手水はただ単に手を洗うという衛生的な意味ではなく、穢れを漱ぎ身を清める儀式の意味をもつ。神社仏閣を拝礼する時、必ず手水場に立ち寄るのと同じで、聖なるものに会う前の準備である。  前にも紹介した気 . . . 本文を読む
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花びら餅

2006-01-15 18:35:48 | 茶道マメ知識
 お正月の主菓子も裏千家ではまた特別である。花びら餅。  柔らかい白い御餅に小豆汁で赤く染めた菱形の御餅を重ね、京都のお雑煮に見立てた白味噌餡を甘炊きの牛蒡と共に包んであるお菓子。  もとは宮中でお正月のおせち料理として作られていた“菱はなびら”に由来するもの。 “菱はなびら”とは、平安時代「歯固めの儀式」といって長寿を願い猪や大根、押鮎などを食べる儀式を簡略化した食べ物で、当時は今の花びら餅より . . . 本文を読む
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蓬莱山荘

2006-01-09 18:55:00 | 茶道マメ知識
 裏千家ではお正月には鏡餅荘と同様に、蓬莱山荘が床の間に飾られる。 これは裏千家十一代玄々斎が作られたもの。私の先生は家元と同じものを見せたいとおっしゃって毎年飾って下さる。(今年は喪中でありませんでしたが)初めて目にした時はあまりに豪華で立派でびっくりした。写真を載せられないのが残念ですが、多分裏千家関係の本を読めば何処かに載っているのではないかと思います。作り方を説明しながら、具体的に何を飾っ . . . 本文を読む
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茶室内の距離感

2005-12-29 18:29:35 | 茶道マメ知識
 大寄せ茶会でいつも思うのはどうしてこうも狭いのか。ほとんど隣の方と腕がぴったりくっつくほどに並びあうことが多い。  日本人は欧米人に比べて密着に強い民族だと言われている。人と人との距離感というのはお互いの関係や親しさによって異なってくるが、民族によっても異なる。距離が近いということは一種の緊張を強いられる。混みあった電車やエレベーター等まさに緊張そのもの。   以前、畳の広さについてご紹介した . . . 本文を読む
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忠臣蔵と宗偏流

2005-12-13 21:57:16 | 茶道マメ知識
 鎌倉鶴ヶ岡八幡宮の月釜に出かけた。大寄せ茶会は久しぶり、こんなに早く鎌倉に来たのは初めてという位に気合をいれて行ったのに茶人の朝は早く既に着物姿の方で一杯。表千家、裏千家、宗偏流の3席が設けられていた。  まずは裏千家から。お道具類は見事だったが正客と席主のやりとりがはっきり聞こえず、少々残念であった。主茶碗に使われていた黒楽は、了入の“布袋”、まん丸で手にすっぽり収まる形、まさに布袋様のおなか . . . 本文を読む
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正座その2

2005-12-07 21:45:20 | 茶道マメ知識
 座り方の種類と茶道に正座が取り込まれていった背景について。  茶道に関する文献「茶道古典全集」の中の史料「盞本呑様之書」、亭主の自服を記載した記事で、以下の記載がある。 “立候て、右のわきへよせ、畏て杓をたてて釜のふたをして、そとひさを立なをして呑、さて安座して、天目を二度すすき、盞をもつねのことくすすき・・・” 茶碗に茶をたてたら右の脇によせ、柄杓をかまえて釜の蓋をし、膝を立て直して茶を呑む . . . 本文を読む
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