極楽とんぼは風まかせ

東は東、西は西。交わることなき二つとはいえ、
広い太平洋、東の風が吹き、西の風が吹き・・・

結婚しないうちに馬脚を現す花嫁さん

2011年09月26日 | 今日の風の吹きまわし
月曜日。目が覚めたら、ベッドルームは暗くて寒い。そろそろ毛布を取り替えなければ、なんて
つらつら考えながら起きてみたら、嵐だ。雨はじゃあじゃあ降っているし、風もすごい。これがや
がて来る「雨期」の前兆じゃないといいけどと思いつつ、テレビの天気予報を見たら、どうやらこ
の嵐、日本方面からやって来たらしい。東京の上を通り過ぎて北海道の沖まで行った台風ロケ
(15号)のお流れがここまで来てしまったということか。遠いところをわざわざ・・・。

いつものことでジンクスのようになっているんだけど、なぜか少し余暇ができたかと思って趣味
に乗り出すと仕事がどさどさと降って来る。ちんたらやっていて少々遅れ気味になりそうな大仕
事をまだ余裕はあるしぃ~とよけいにちんたらやっていたら、閉店間際の駆け込み仕事やら、割
増料金つきの特急仕事やら、来るのかどうかあてのない引き合いやら・・・。おまけにニューヨー
クの会社から法律関係の翻訳者募集のコールがあって、つい「OK」と返事を出したら4ページも
ある登録用紙を送ってきた。大学はどこだ、専攻は何だと何かこまごまと質問があるけど、1日
当たりの処理語数を聞いてもレートのことは何も書いていない。おまけにワタシの仕事内容を問
い合わせたいから取引先を最低2つだと・・・おいおい、トライアルをやればいいだろうに。ワタシ
はどの取引先にも他にどこと取引しているかは教えない方針。ふむ、こういうところはめんどうな
こと多いから、どうしたもんかなあ。やめとこうか・・・。

法律や会計の分野の日英訳は、やる人が足りないのかどうか知らないけど、不景気になっても
何の資格もないワタシのところにけっこう仕事が回ってくる。まあ、証券や金融と違って、法律も
会計も専門家は「士」がつくから、本業に精を出す方がずっと実入りがいい。弁護士も会計士も
1時間何百ドルと請求して年収何十万ドルだけど、翻訳業はその足許にも遠く及ばない。だから、
翻訳が好きで副業としてやっている人の方が多いのかもしれない。小町などでよく「翻訳の勉強
をしたいが、どの分野がいいか」なんて能天気な質問が出るけど、この稼業、教育歴や職業経
験の有無がけっこうものを言うから、「翻訳をやるなら○○の分野がいいよ」なんて答は出てこ
ないと思うんだけど、どの分野が「一番仕事が多くて実入りがいいか」という基準でアドバイスが
寄せられる。まあ、得意不得意、向き不向きを考えずに「○○は高収入だから」と大学の専攻分
野を決める人もいるわけで、生活の糧を稼ぐんだからそれはそれでいいとは思うけど。

だけど、世の中、やっぱりお金がものさしなんだなあと思う。小町にも最近は男性からの彼女や
妻に関わる「お金」の相談トピックが増えている。小町には「男性発」というタブがあって、女性の
上げるトピックがつまらなくなって来たので、男性の相談事を集中的に見たら、これが実におもし
ろい。色恋沙汰は相変わらずだけど、彼女・婚約者とお金のことでもめて相談しているトピックが
けっこう多い。親が資産家だとわかったとたんに慎ましかった彼女が豹変したり、、逆に親の遺
産を相続しないことにしたら彼女に婚約解消を言い出されたり。何というか、二十一世紀の金色
夜叉たちの婚活攻勢に戸惑っている男たちの悲鳴が聞こえて来そうな感じで、今どきの日本の
独身男性って、ほんとにかわいそう。

それにしても、いざ結婚することになってからお金でギクシャクするカップルが多いな。そういうと
ころを付き合っている間に話し合って、価値観が合うことを確認したからプロポーズしたんだろう
になあ。どうやら女性たちの猫かぶりの方が一枚上手だったということなんだろうか。たいてい
は「結婚前に彼女の本性がわかって良かった。別れなさい」のアドバイスがずらりと並ぶ。たし
かに悩める花婿のお相手にはお金に目が眩んでいるとしか思えない手合いが多いけど、そこで
不思議なのは、どうしてそういう動機を正式に結婚する前に露呈して元も子もなくしてしまうのか
というところ。セレブ奥様の自分を想像して気が緩むのか、あるいはひょんなことから裕福な暮
らしは望めないとわかってパニックになるのか、いずれにしても結婚式までもう少しというところ
で馬脚を現してしまうのは賢い女性とは言えないだろうなあ。だけどまあ、猫をかぶり通すという
のは明晰な頭脳ときめ細かな心配りが必要だと思うから、人のお金に目が眩むような賢くない
彼女たちには難しいのかな。ま、閑話休題ということで、仕事に戻ってちょっと稼ぐか・・・。

5 コメント

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変ですよね (ウタ)
2011-09-27 19:40:04
その翻訳会社、ちょっと変ですよね? 取引先を聞いてくるなんて。あわよくばそっちに自分が食い込んで、仕事を取ろうとしているんじゃないか?とまで考えてしまう。でも、そういう危険性もありますよね・・・。他人(翻訳者)のことをあーだのこーだの根掘り葉掘り聞いておいて・・・。
私の場合は逆でした。 (花猫)
2011-09-28 10:04:05
相手の資産状態が気になる人にとっては、「お見合い」ってとても良いシステムなのかな?と思います。

婚約していたのに、実家が裕福なお嬢さんに走った元彼は、破談になった際、私が裕福な家の出身でないのにも関わらず、直ちに仕事を辞めてその男の事業を手伝わなかった事を散々責めてましたね。

それじゃ、まるで鵜飼の鵜ですね。

結婚した後も、稼いだお金を全部姑に預けない事で、散々いろいろ言われた事もありました。

もしかしたら私は「鵜顔」しているのかもしれませんね。
お金のパワー (lyra)
2011-09-28 17:06:37
怖いものがありますね。うちはどっちも親が無から始めて地道に生活基盤を築いてきた組なので、たぶんそれでお金の価値観がすごく似ているんだと思います。

それでも、ああいうトピックに呼応しての書き込みを読んでいると、日本中に金色夜叉が溢れているような気がして来ます。お金のある(家の)人を捕まえて、専業主婦になって優雅に暮らしたい(楽したい)という魂胆というか願望が丸見えですよ。一様に「子供の将来のために使え」といいますが、結婚した翌日にだんなが車にはねられるかもしれないし、子供は出来ないかもしれないし、金持の義親の遺産が転げ込むのは何十年も先の話しだし、ほんとに浅ましいとしかいいようがないですね。

でも、あんがい日本は基本的な価値観のものさしが「お金」じゃないかと思わせるところもあります。不倫がばれたらまず「慰謝料をとれ!」だし、贈り物やご祝儀のお返しが少ないとか何とかぶうぶういってるし、季節の行事だかなんだか、お祝いが来なかったと文句を言うし。ため息がでます。

ウタさん、このエージェンシー、特許と法律が専門だそうですが、ひっかかりますね。まだ保留したままなんですけど、しばらく放っておこうかな。

守秘義務があるので、取引先を聞き出してその仕事をとるというのはないでしょうけど、「オタクで使っている翻訳者、仕事の質はどうなんですか?できますか?」って聞くつもりですかねえ。もろに「教えてチャン」の翻訳会社版じゃないですか。自分でトライアルやって調べなさいよっての。(それが出来るリゾースがないとか・・・?)

翻訳者と翻訳会社のコーディネータの間には相性のようなものもあるので、どこでも「Aリスト」の翻訳者は当然他社の仕事もする(している)とはわかっていても、独占したいらしいです。分野によっては数が足りないところもありますからね。



魔物にもなり得るものですね。 (花猫)
2011-09-28 22:07:52
夫と私両親も似た所があります。母親の方は資産家の出だけど、兄弟姉妹に虐められて自分には回ってこないようにされているところも同じです。
夫はイギリスの大学を出ていますが、裕福な家庭の出身ではありません。私と夫が揉めたのは「儒教の教え」が原因だと思います。嫁は、稼いでくるお金も含めて「家」の所有物っていう考えです。
共働きだった頃の方が金銭的には余裕がありましたが、子供の問題もあって外食すらできない今のほうが、幸せだと感じてます。暴言を吐かれないと、親子三人でビーチを歩いているだけで楽しいんです。

私の元彼はオーストラリア人でしたが、計算高い人でしたよ。自分はパートでしか働かず、私が仕事に出ている間に私のタンスを全部ヒックリ返し、タンス貯金を見つけて怒っていたこともありました。(家賃、生活費は折半。もしかしたら私の方がだしていたかも?)事業も彼自身は全く経験のない、私の経験のある分野でしたしね。
お金を見て人を見られない人たち (lyra)
2011-09-29 07:09:02
いるんですよね、世界中のどこでも。他人を対等に一個の人間としてみることができない人に多いように思います。無機物のように見るから、利用していいんだという観念になるんでしょうかね。

その元彼氏のような男、日本がバブルの頃はカナダでもごろごろといましたよ。駆け出しの頃で英日をやっていたときに、何度も日本人の彼女や妻の実家に起業への出資(=援助)を要求する手紙を翻訳しました。日本女性は親が金を持っていて、娘のためにはほいほいと出すという評判?だったので、初めからそういう馴れ初めだったんでしょうけど。

もう20年近いけど、あのカップルたちの破綻率は100%だろうと思いますね。

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