伊藤とし子のひとりごと

佐倉市議会議員4期目
議会、市民ネットワーク千葉県、さくら・市民ネットワークの活動あれこれ、お知らせします

千葉県議会 令和3年度予算から見た千葉県の問題点Vol.2

2021-03-11 23:52:14 | 政治
県議会報告第2弾です。

一人会派ですが、今議会は予算委員会、自民党発議の条例案に対する質疑、
閉会日には議案に対する討論、と出番が多かった議会でした。
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┃ 自民党発議の「千葉県犯罪被害者等支援条例」に質疑
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自民党発議の「千葉県犯罪被害者等支援条例」が成立しました。
提案時、ほとんどの会派が、提案者に名前を連ねていましたが、
策定方法に問題があると考えて、議場で質疑を行いました。

千葉県には平成16年から「千葉県安全で安心なまちづくりの促進に関する条例」があり、
犯罪抑止、被害者相談事業が行われてきました。
今回提案された「犯罪被害者等支援条例」は全国ではすでに25の都道府県で制定されています。
市町村でも持っているとこがありますが、内容はバラバラです。

条例ができると「支援推進計画」を作って具体的な内容を盛り込みます。
そこで、見舞金制度をどう考えているのか質問しましたが、具体的には無し。
県内には成田市、印西市、神崎町、多古町の2市2町に市条例があり、
死亡見舞金、障害見舞金の制度があります。
死亡見舞金30万円、障害見舞金3~10万円または5~10万円。
松戸市は弔慰金・災害弔意金支給条例で死亡見舞金が3万円です。
他の市町村にはまだありません。
県条例で、県内統一した見舞金制度を作るべき、と提案しました。

居住支援として「県営住宅への入居に係る配慮」とあるのですが、
優先的に入居できるようにするのか確認したところ、抽選での優先度を上げるだけ。
そこで、引っ越し費用などを設けるべきと提案しました。
殺人事件のあった現場にそのまま住むわけにはいきません。
ストーカー被害を防ぐのに、県営住宅ではどこに逃げたか一目瞭然です。
また、県営住宅は不便なところが多く、数にも限りがあります。
横浜市条例のように、「転居に要する費用の助成を行う」としたほうが、
民間アパートも含め、より被害者の希望に寄り添った支援になります。

自民党として、条例は作っても予算が伴う内容には踏み込めなかったようです。
机上で作り上げた感じが否めなく、時を置かずに改正する必用があります。

そもそも、提案方法が問題でした。
自民党案として作成し、自民党千葉県HPでパブリックコメントを取っていますが、
県条例とは県民全員に関わります。
多くの関係者から意見が出され、条例案に盛り込まれてこそ、
よりよいものになると考えます。
本来は、議会としてパブリックコメントを取るべきでした。
今後、条例改正時にはパブコメを取るよう強く要望しました。

県議会での質疑応答はご覧になれます。
質問:市民ネットワーク 答弁:自民党
千葉県議会 2月12日質疑(chiba.lg.jp)


令和3年度予算の反対理由 その2
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:会計年度任用職員制度について
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昨年4月から始まった会計年度任用職員制度。
自治体職員の半分は非正規雇用です。
正規職員は地方公務員法に守られていますが、非正規公務員はパートだからと
地方公務員法から除外され、自治体職員だからとパートタイム労働法からも
除外された存在でした。

1年毎の契約で、いつ雇止めが行われるかわからず、収入も200万円から300万円の間。
何年働こうが、退職金も期末手当もない、官製ワーキングプアと呼ばれるゆえんでした。

平成29年5月自治法・地方公務員法が改正され、期末手当と、フルタイムには
退職金が支給されることになりました。
実際には、千葉県ではフルタイムにならないようには時間調整しています。
つまり、絵に描いた餅です。

同時に3年・5年後に雇止めされる規定が盛り込まれ、さらに、毎年1か月間の試用期間があります。
女性相談員、DV相談員、消費生活相談員など経験と知識の蓄積がモノを言う相談員のほとんどが
会計年度任用職員です。
5年でクビを切られるのは問題です。
差別的な扱いを受け、官製ワーキングプアも改善されない会計年度任用職員。
このままでは県民サービスの低下につながります。

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:知事の特別秘書の報酬と退職金について
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全国都道府県で特別秘書を置いている自治体は、千葉県を入れて8つありますが、
どんな仕事をしているのか不明です。

そのきっかけは、2年前の台風15号の災害対応で、総指揮官の知事への連絡が秘書室、
特別秘書を通じてしか行われなかったこと、台風上陸翌日、被災地ではなく芝山の自宅
に行ってしまったこと、東京まで散髪に行ってしまったこと等、
森田知事の対応の拙さが浮き彫りになりましたが、特別秘書は知事に適切なアドバイス
を行う立場ではなかったか、という疑問が沸き上がったのです。

来年度予算として1053万円が年間報酬として組まれています。
また、知事の任期満了に伴い辞職したとして、12年間の退職金は規定により1600万円になります。

特別秘書の業務そのものがあいまいなうえ、何をしているのかわからない、
一般行政事務に関与しないとあれば、公金から支出することが適正かどうかが問われます。

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:議員の海外派遣について
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昨年度はコロナで中止になりましたが、令和3年度予議員旅費2300万円他随行職員旅費267万円、
企画委託料500万円の計3067万円が予算計上されています。
そもそも、政務活動費とは別の公金100%でビジネスクラスでの視察はいかがなものでしょうか。
しかも、視察の成果が反映されていません。

閉会日の録画中継もご覧ください。
3月2日 議案に対する討論



訪ねてくるヒヨドリ



今が盛りのクリスマスローズ