一週間が経つのは、なんて早いんでしょう
…って、そればっかり言ってるな~、わたし(笑)。
一話よりも、さらに面白さが増した「BG」第二話でした。
まずは朝、玄関で靴を磨く主人公の島崎章(拓哉君)。
ワイシャツ越しに、鍛えられた筋肉が透けて見えるんですよね。
逞しい背中が素敵です。島崎さんはきっと、たゆまぬトレーニングで背中まで
鍛えているのね(拓哉君はサーフィンで鍛えてるけど・笑)。
スーツを着た上で、素早い動きを確認する不審なパパを、朝食を食べながら
胡散臭そうに見る息子(笑)。
あんな高そうな上着を、針金ハンガーなんかに掛けて欲しくないですね(笑)。
もっと良いハンガーを買って欲しいな、島崎さん(笑)。
<BG>は警護主任?<バックス>って主任をバックアップする役?
業界用語なのか、どうも呼称がよくわからないんですけど。
ま、ともかく今回の警護主任は菅沼(菜々緒さん)で、島崎はバックアップ
なんですね。
人権派と呼ばれる、実直で温厚そうな裁判官から、妻の警護(24時間体制)を
依頼されたようです。
裁判官役は田中哲司さん(「SPEC」の田中さん、印象的だった~・笑)。
奥さん役は大塚寧々さん(「HERO」の美鈴さん、好きでした)。
島崎の「裁判官のご自宅っていうのは、知られてない筈ですよね?」という
セリフで思い出したのだけど、学生時代に仲の良かった男友達のお父様が
裁判官だったんですよね。確か、官舎に住んでたんじゃなかったかな?
今回は、公私ともに襟を正して暮らさなければならない(と自らを律してる)
裁判官と、そういう夫に従う妻の苦悩が描かれたお話でした。
裁判官だって人間で悩みや迷いだってあるだろうに、誰よりも厳格・公正で
あらねばならないんですものね。大変だわ。
そりゃあ誰だって、だらしなくていい加減で責任感が乏しい裁判官になど、
裁いて欲しくないですし。
それは凄くわかるんだけど。
事故を起こしちゃいけないから、車は持たないし運転しない。
華美に見えてはいけないから、高価な品は身に着けない。
近所の人とも親しく話せない。
派手に見えないよう、買い物は古い自転車で。
そういうふうに、いつも人からの視線を意識しながら暮らすなんて、考えるだけで
息がつまっちゃいますよね。
注目を集める裁判を控えた裁判官には、身辺警護のためにSPが付き、夫人には
夫の希望でBGが付くことになるのだけど、夫人は何故か、ボディガードの二人
に対して傲慢に横暴に振る舞っては、隙を狙って一人になろうとするんですね。
実は夫は、妻の不審な行動から、彼女の浮気を疑っていたらしい。
でも、私立探偵に妻の素行調査を頼む訳にはいかないから、この機会に乗じて
ボディガードに妻の警護を頼む形で、彼女の身辺を探ろうとしたのでした。
夫人の買い物に付き合わされ、美容室の外で警護する島崎と菅沼。
高級ブランドの靴を買った(しかもお得意さま扱いされていた)、その紙袋が
いつの間にか消えた謎。その行方に思いを巡らせた島崎は、夫人がトランク
ルームを借りていることに気付くんですね。
たった二畳の広さの倉庫を借りて、欲望のおもむくままに買い集めたブランド
品に囲まれ、好きなアロマを焚いたり本を読んだり…。
誰を憚ることなく独りで過ごすことで、彼女は辛うじて精神のバランスを保って
いたのでしょう。何だか、気の毒になっちゃった。
そしてなんと 脅迫者の標的は、裁判官の夫ではなく妻だったのでした。
かつて夫は或る裁判で、ストーカー行為を働いた被告に執行猶予をつけたのだけど、
再び狙われるかもしれないという脅迫観念に苛まれた被害者は、結婚してお腹に
子どもを宿していたにもかかわらず、絶望し自殺してしまったのだそう。
こうして妻も子も失った被害者の夫(石黒英雄さん)は、被告の人権を擁護した
(と彼には見えた)裁判官に対して深い恨みを抱き、おそらくは『例え自分の妻が
殺されても加害者の情状を酌量出来るのか?』と問うために、裁判官の妻を殺そうと
企てたのでした。
その行為は怖ろしいけれど、…気持ちはわかる気がします。
そんな犯人と親しくなり、彼の口利きでトランクルームを借りていたのだから、
判事夫人の驚きとショックといたたまれなさは、如何ばかりだったことか。
狭いエレベーターの中で、両手にハンマーを持った若い犯人と闘う島崎が、まあ
滅茶苦茶カッコ良かった~。
拓哉君のアクションのキレの良さは、昔からですけどね。
素手で犯人を取り押さえ、応援に駆け付けた所轄の警察官に引き渡した時、
思わず島崎が呟いた「その人も被害者なんだよ」という言葉が、実に切ない。
そして事件解決後、裁判官夫婦が見せたやりとりもまた、切ないものでした。
「わたしのような者が、人を裁いていいのかな…」と問いかける夫に対して、
「あなたは間違ってない。あたしが知ってる」と涙目で答える妻。
妻が買った真っ赤な靴を見せられ、「よくわからないが…か…恰好いいな」と
ぎこちなく褒める夫と、「下手ねぇ、褒めかた」と苦笑する妻。
妻が夫を抱きしめ、夫は抱き返せず妻に抱かれたままで、玄関に立ち尽くして
号泣する二人がとっても愛おしく思える、素敵なシーンでした。
部屋を片付けるのは、またボディガードを始めたからなんだと、息子に話す島崎。
「いつ死ぬか分からないから」って、息子に聞かせるにはハードな言葉ですよね。
「部屋だけは綺麗にしておかなきゃいけない、これ基本」
「知ってたよ、とっくに。バレてないと思ってた?」と返す息子。
この息子を演じてる奏生君は、まだ反抗期じゃないので、親に反抗する気持ちが
全く理解出来ないらしい(笑・byグッド・モーニング)。
それはいいとして。
問題は、うたたねしていた自分に毛布を掛けてくれた父親に対し、彼が放った
「気持ち悪いこと、すんなよ」という言葉ですよ。
何ですか、親に向かってその言い方は。
わたしは、親にぞんざいな口の利きをする子どもは許せないと思っていて(笑)、
父親に対してこういう話し方をする息子は、はっきり言ってキライです(苦笑)。
母方の叔父の家は、従姉弟たちが両親(叔父夫婦ね)に対して敬語を使う家でね、
わたしは姪だからもちろん「叔父様、何してらっしゃるの?」「叔母様、どうぞ
召し上がって」などと話すのは当たり前だと思っていたけれど、子どもが親に
「お父様、どうかよろしくお願いいたします」なんて言う必要は無いのにな…と
内心では思っていたの。わたしが親なら、そこまでは求めたくないな…って(笑)。
「おかあさん、それ取って」「おとうさん、お願いね」くらいで結構。
しかし、どうやら世の中には、自分の親を罵倒する子どももいるようで。
そんなの、ドラマの中だけのことでしょ?と思っていたんですけどね。
でも、それってきっと、多分に親のせいなんでしょう。
親自身が、きちんとした態度やきちんとした言葉遣いで子どもや他の人と
接していれば、子どもだけが悪く育つ筈はありませんもの。
もちろん、親同士の話し方は一番大事ですよね。
父親が母親を、母親が父親を、敬愛して大切に接している様子を見て育てば、
子ども同士も仲良く育つでしょうし、親に対する子どもの態度もおのずと
礼節をわきまえたものになるでしょうし。
子は親を見て育つ…って、昔から言いますから。
だからって、島崎が悪い父親だとは思えないのだけど。
じゃあ、母親の躾が悪いってことになっちゃうのかしら(苦笑)。
とにかく
ドラマ上のことであっても、親に対して失礼な態度を取ったり、ぞんざいな
言葉遣いをする子どもを見ると、わたしは気分が悪いの(笑)。
だって、反抗心と言葉遣いは別物でしょ
親に反抗してたって、言葉遣いは綺麗なままでいられるでしょ?
(少なくともわたしはそうだった。反抗心はメラメラ燃えてても、乱暴な言葉
なんて口にしようと思わなかったわ。我が家の子ども達に至っては、反抗期
そのものが無かったので比較検証が出来ないのだけど・笑)
ですから
わたしは一ドラマファンとして、一日も早く島崎家のご子息が、パパに対して
きちんとした態度と言葉で接する日が来ることを祈っています。