笑う居候犬・・・ぶらり日記

保護犬の預かり記録です    

巣立ったWANの幸せ報告 ~Puri~

2010年04月03日 | 巣立ったWANの幸せ報告♪

先日、Puriのご家族さまよりお便りメール(近況)を頂いておりましたのでご紹介します。
ちょうど2年前くらいにPuriがセンターより引き出された時期なんだそうで。
Puriが第2の犬生をスタートして早2年なのですねぇ
理解あるご家族さまにとっても大切にされ、あの頃とは違う穏やかな表情にニンマリしてしまいます。


左がPuri 右は先住犬のチョコちゃん

ご家族さまからのお便りの一部です。
土日で、河口湖へ行ってきました。
黄砂の影響か、強風で絶好の行楽日和とはいきませんでしたが・・・

普段は他犬に対して、ガウガウ戦闘態勢のPuriですが縄張りを離れると大丈夫みたいです。
色々なワンちゃんと、交流できました。
湖畔を散策したり、ドックランで遊んだり、朝靄のペンション街を散歩したりとのんびり過ごしました。 

余談ですが、長女の高校では夏休みの宿題に「エッセイ」なるものがあります。
テーマは自由です。
高校1&2年生合わせての、校内エッセイコンクールがあり娘が優秀賞を受賞しました。
タイトルは「消えゆく命の多さ」で、人間の身勝手により犬ねこの処分が後を絶たないという現実を16歳の視点から書いたものでした。
つたない文章で、これが優秀賞??と思ってしまうのですが・・・・
Puriが家の子になった事で、信じたくない現実を知り、ペットショップに通い可愛い可愛いと子犬をみていた娘が一切ペットショップに立ち寄る事もなくなり、エッセイで書き記した事はよかったと思っています。
犬を飼いたいと思っていた娘の同級生から、「エッセイを読んで保護犬から迎え入れたいと思った」と言われたそうです。


娘さんのエッセイのお話には胸がキュンとしてしまいました。
保健所での殺処分を安楽死と思っている方は以外に多く、安易に購入し安易に捨ててしまう人間が後を絶ちません。
Puriを通して知った現実。
Puriもそんな極限状態から第2の犬生をスタートした1匹です。
先住犬と共に温かいご家族のもとで暮らしている姿に、悲しい過去なんて微塵もないようです。

そうそう、先日こんな事がありました。
私が仕事に行く途中、多摩川土手を自転車で走っていると小学生になったばかりくらいの男の子が1mくらいの棒で自分の犬を叩くようなフリをしています。
寸止めで叩くようなフリなので犬には棒が当たっていません。
リードで繋がれたその犬は怯えて耐えています。
次に男の子は犬のすぐ近くの地面をバシバシと棒で叩き、その怯えた様子を楽しんでいるようです。
小型犬とはいえ、こんな小さい男の子が一人で犬の散歩をしているはずもなく、近くを見ると親らしき人がキャッチボールをしていました。
私の性格から黙っている事ができないので「ワンちゃん、怖がってるからダメだよ」と声をかけると男の子はニコッとして棒を捨てました。
「ワンちゃんにゴメンナサイして いい子いい子してあげて」と声をかけると男の子は「ゴメンナサイ いい子 いい子」と犬を撫でていました。
正直、声をかける時・・・躊躇しました。
親が「犬に当たってないじゃないですか!」なんて怒鳴ってきたら面倒だな・・・とか考えていました。
幸いなのか不幸なのか、親はチラッとコチラに目を向けましたが全く無関心なようです。
その後そのまま仕事へ向かったのですが、なんだか複雑な気持ちでした。
おもちゃを与えるように犬を飼ったりするとあんな感じで犬に接してしまうんだろうか。
どうして親は「棒で叩いちゃダメ」と諭してくれないんだろうか。

Puriは第2の犬生を今のご家族さまと過ごす事ができ本当に幸せ者です。
人生いろいろ 犬生いろいろ なんでしょうが、たくさんの人間がほんの少し優しい気持ちになれたら・・・
モヤモヤとした気持ちを抱かえつつ、そんな風にいつも思うのです