★★★★ 2019年/アメリカ カーロ・ミラベラ=デイビス
カラフルで美しく鮮やかな映像にぐんぐん引き込まれた。夫のモラハラは物語の中心ではなく、実は妊娠恐怖が主題だった。そう来たか。子を宿したとき、女性は命をこの世に送り出すことの重さに対峙せざるを得なくなる。異食症は特異だが普遍的な物語だ。とても面白かった。
食べた後の描写に驚き。いや、でもそれなんかわかる。自分の体を通っていったものって愛しいよね。ハンターにとって異食は対象への自傷行為でもあり、愛したい行為でもあったのではないか…などと想像してみる。女性用○○を延々と映すラストカットも様々な含みを帯びており、巧い。