Casa Galarina

映画についてのあれこれを書き殴り。映画を見れば見るほど、見ていない映画が多いことに愕然とする。

1987、ある闘いの真実

2021-02-18 | 日本映画(あ行)
★★★★☆ 2017年/韓国 監督/チャン・ジュナン

警察、検察、報道、市民。それぞれの人間ドラマが濃密に描かれ、互いに絡み合い、国家を揺るがす事態に突入する。これらを130分という尺に収めていることに驚く。歴史的事実の重みもあるが、群像劇としての「うねり」の凄みに圧倒された。傑作。

娯楽作にするためドラマチックに盛っている部分は多少なりあるのだろうが、それが全く雑音にならない。容赦ない暴力や悲惨な現実にエンタメとして盛り上げる演出を加える。これが韓国映画は実にうまい。「工作」しかし「国家が破産する日」しかり。また、作品の持つ説得力は役者の力も大きいのだろう。

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