『ありがち日記』

オタクな日々をコツコツ更新中。

恩田陸『まひるの月を追いかけて』

2017-07-09 | BOOK

合間に別の本を読んだりしていたのと、
なんか読書するまとまった時間が取れなかったこともあって、
ずいぶんと時間がかかってしまいました。。。

あらすじ
異母兄が奈良で消息を絶った。たったの二度しか会ったことがない兄の彼女に誘われて、私は研吾を捜す旅に出る。早春の橿原神宮、藤原京跡、今井、明日香・・・・・・。旅が進むにつれ、次々と明らかになる事実。それは真実なのか嘘なのか。旅と物語の行き着く先は──。恩田ワールド全開のミステリーロードノベル。

奈良が舞台です。
異母兄の消息が奈良で不明となって、兄の彼女とともに彼を捜す旅に出る静。
コースを徒歩で辿っていきます。

奈良の地理に詳しい地元の方や、行ったことのある方は、
何となくその雰囲気がつかめると思います。
旅が好きな方にはおすすめかもしれません。

しかし、旅が進むにつれ、兄の彼女・優佳利だと思っていた女性が別人とわかり、
さらに旅に出た目的も明らかになっていきます。
一気に明らかになるんではなく、徐々に嘘が剝がれていくという感じに近いかな。
でも核心にたどり着く前に、またふっと最初に戻ったり核心が遠のいたり…

そして結末には驚きました。
まさかそう来るとはね…
実はそこまでの流れにドキドキしながら読んでいたので、
ちょっと意外な展開すぎて急に冷めてしまいまして。
私的には結末が少々不満に終わりました。
個人の好みにもよると思いますけどね。
なんかすっきりしないモヤモヤを抱えてます。。

ところどころ短いおとぎ話が挟まりますが、
これが兄の研吾が集めたというお話なんでしょう。
おとぎ話のざらざらした感じ、わかるな~。
日本の昔話もそういうの多いなと思います。すべてがハッピーエンドではなく
どこか少し物悲しかったり寂しかったり。
静たち現実のストーリーにスパイスを効かせているような感じで良かったですね。

もしかしてモヤモヤしている結末は、
おとぎ話のざらざら感を狙ったものだったんじゃないかーって思ってみたりして

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