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映画を見ながら株式投資

今の時代に起きていることを正しく認識し、自分なりの先見の明を持つ。

モダン・タイムス

2009-04-18 00:32:52 | ★★★★★★★★★☆
監督 チャールズ・チャップリン
キャスト チャールズ・チャップリン、ポーレット・ゴダード、ヘンリー・バーグマン、チェスター・コンクリン、アラン・ガルシア
1936年 アメリカ
ジャンル:ドラマ、コメディ、サイレント

【あらすじ】
大工場で働くチャーリーは、部品のネジをしめ続ける毎日を送っているが…。

【感想】
本作は資本主義や機械化に対する風刺と紹介されることが多いです。ただ個人的にはそのような社会に振り回されながらも順応して強く生きていく人たちの話という印象の方が強いですね。

とにかく体全体を使ったその表現力は一見の価値あり。代表的なチャップリン映画は全て見ていますが、本作が一番そのように感じさせてくれます。言葉では説明できないので「黙って見てください」としかいいようがありません。

他作品と同様に監督、主演、音楽、脚本、製作まで全てチャップリン一人で担当しています。自由に映画を製作できる時代ではなかったからなのでしょうが、チャップリンの映画に対する意気込みにはいつも感心させられます。最近の惰性で製作している監督は見習うべきです。

それから本作ではヒロインと最初から意気投合しており、仲が良かったのが特徴的かと思います。普段はその貧しい容姿から好きになった女性の反応や行動にほろ苦い思いをさせられることが多いですが、本作には恋愛に対するほろ苦さはありません。その点に関しては見やすいといえるかもしれません。

また名シーンは沢山ありますが、個人的にはラストのチャップリンの肉声。とても味わい深いものがあると思います。他にも歯車に中に巻き込まれるシーンとか、自動で食事をさせてくれる機械などを見せられると後の映画に多大な影響を与えたことがよくわかります。

前述した資本主義や機械化に対する風刺については、この映画がきっかけにチャップリンに対する批判が高まり、アメリカを追放された事実が全てを物語っていると思います。1936年の作品ですが、我々が自由な発言や表現をできるようになってそれほど時間が経っていないということを痛感します。今でも自由な発言ができない国はいくらでもありますから。「独裁者」でも書きましたが、その勇気ある行動は賞賛に値します。

一人でも多くの方に鑑賞していただきたい映画の一つ。

*チャップリン作品については自分がきちんと解釈できているかに疑問があるため(満点をつけた作品は除き)基本的に点数をつけたくありません。そのため「独裁者」や「街の灯」等を基準とした相対的な好き度で判断させていただきます。

★★★★★★★★★☆

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